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2020-12-20
By SPEED WEEK

ペトルッチがシーズンを通じて体調不良だったことを告白

新天地KTMからの最高峰クラス10年目を前に、最終戦後はリハビリ治療に専念中。

ドイツのモータースポーツ専門ウェブサイト『SPEED WEEK(スピードウイーク)』は、最高峰クラス9年目に自己最高位の総合6位から12位に後退したダニロ・ペトルッチのインタビューを紹介。ミシュランが投入したリアタイヤへの順応と、緒戦となった第2戦スペインGPのフリー走行2でアレイシ・エスパルガロのアプリリア機から漏れたオイルが原因で転倒(年間転倒数はクラス最少の2回)した際に首を強打したことがシーズンを通じて影響したことは告白した。

「シーズンスタート前に明白な目標を設定していなかったけど、能力を最大限に発揮すべきだと自覚していた。2020年はストレンジなシーズンとなってしまい、もっと一貫性のあるものになることを期待していたけど、昨年と今年のリアタイヤの違いを理解することは非常に困難だった。」

「それは驚きだった。2019年シーズン後にバレンシアとへレスでテストが実施されたけど、バレンシアのレースで左肩を痛めてしまい、セパンまで新しいリアタイヤの構造に問題があることを発見できなかった。タイヤを扱うことが本当に難しかった。エンジンブレーキの仕事に取り組んで、カタールでは状況が少し改善され、緒戦のへレスでもエンジンブレーキの問題を解決しようと作業を続けた。もしかしたら、シャーシの調整に焦点を十分に合わせていなかったかもしれない。」

「通常、僕はブレーキの際にリアタイヤに大きな荷重をかけるけど、このタイヤでは可能ではなかった。ブレーキングの手段を変更する必要があった。1ラップでタイヤとバイクのパフォーマンスを最大限に引き出すことは常に難しかった。少なくてもレースペースは予選のパフォーマンスよりも常に良かった。ミサノのテストまでは。あのテストでセットアップの作業に取り組み、進歩した。シートの位置を下げたことがバルセロナで役立ち、ルマンでの勝利を可能にしてくれた。あの優勝はシーズン中に実施した僅か1回のテストのおかげだった。問題を取り除くことは、それほど簡単ではなかった。」

「あの転倒で首が折れたと思った。午後3時に星が見えたり、全てがぼやけて見えたり、理想的な状態ではなかった。歯を食いしばって走り続けたけど、もう一度転倒してしまうと悪化してしまうことは分かっていた。」

「危機的な状態だった。週末の2日間は脱水症状に見舞われ、抗炎症薬に対するアレルギー反応だったのかどうか分からなかったけど、衰弱した状態だった。首、背中、脱水症状。へレスでの2連戦は本当に悪夢だった。激痛は耐え難いものだった。」

「シーズンを通じて、決して完璧な体調ではなかった。首と右腕の治療を何度も何度も受けなければいけなかった。首の怪我が右腕の動きに影響を及ぼしたから、フィジカルコンディションを整えることに苦しみ、へレス以降、これまでに実施したトレーニングをすることができなかった。」

「最終戦後、怪我を治すために多くの時間を治療に費やしたことで、右手中手骨の手術を回避することができた。先週の金曜には再びミラノで診察を受けた。1月末に体調を回復させるために、ノーストップで治療を続ける。来年、ダニロ・ペトルッチのベストバージョンを見たせい。これがストレンジで困難だったシーズンの後の目標だ」と、低迷からの脱出、負傷からの回復を目指し、新天地からの巻き返しを誓った。