2006年:ドリームカムトゥルー!
12ポイント差のポイントリーダーから接触転倒で9ポイント差の総合2位に後退したニッキー・ヘイデンが2列目5番グリッドから6年連続のタイトル獲得を目指し、ポールポジションからスタートしたバレンティーノ・ロッシに挑戦。負傷代役のトロイ・ベイリスが1ラップ目からレースをリードする中、5ラップ目に... チャンピオンシップの歴史に残る決定的な瞬間の1つだった。
2012年:明暗を分けた瞬時の決断
濡れた路面が少しずつ乾いていくトラックコンディションの中、タイヤ戦略が勝敗を大きく左右する展開となり、スリックタイヤを選択したホルヘ・ロレンソとベン・スピースの負傷代役に指名された中須賀克行がステップ・バイ・ステップでポジションを上げ、5ラップ目には1-2番手に飛び出したが、ウォームアップランでウェットタイヤを履いたバイクからスリックタイヤを装着したバイクに乗り換えることを決断し、ピットレーンからスタートしたダニエル・ペドロサが猛追。14ラップ目にトップに飛び出した。そして、中須賀克行、ラストランとなったケーシー・ストーナーは...
2013年:歴史を刻む史上最年少王者誕生
1年前に最後尾33番グリッドから驚愕的な逆転劇を飾った中量級王者マルク・マルケスがプレミアクラス1年目に怒涛の4連勝を含む15度の表彰台を獲得し、13ポイント差のアドバンテージを持ってサーキット・リカルド・トルモに戻って来ると、シーズンを通じてタイトル争いを繰り広げてきたホルヘ・ロレンソ、ダニエル・ペドロサとの壮絶なバトルを展開。
2015年:ザ・ショウダウン
セパン・クラッシュから2週間後、ポイントリーダーのバレンティーノ・ロッシに対して、最後尾グリッドのペナルティが科せられ、7ポイント差の総合2位ホルヘ・ロレンソがポールポジションからスタート。チャンピオンシップ史上、唯一無二の最終章が始まった。
2017年:マルケス対ドビツィオーソ
マルク・マルケス対アンドレア・ドビツィオーソのタイトル争いが最終戦まで持ち込まれ、2人のポイント差は21。初優勝を目指すヨハン・ザルコを中心にレースが展開されると、マルク・マルケスが満を持してトップに飛び出した直後の24ラップ目1コーナーで驚愕のクラッシュセーブで奇跡的にレースを続行。そして次のラップ、チームメイトの転倒で3番手に浮上したアンドレア・ドビツィオーソが痛恨のコースアウトからグラベル上で転倒。
2022年:初王冠と有終の美
フランチェスコ・バグナイアとファビオ・クアルタラロによるタイトル争いは、最終戦決着までもつれ込み、フランス人ライダーが23ポイント差の逆転、そして2連覇を目指したが、僅少さで表彰台を逃し、イタリア人ライダーが9位でフィニッシュラインを通過。そして、1ラップ目からレースをリードしたアレックス・リンスがスズキのラストレースで感動的な優勝で有終の美を飾った。