『#ItalianGP』~フランチェスコ・バグナイア対マルコ・ベツェッキ

ホームのドゥカティ&アプリリアにKTM、マルク・マルケス、ファビオ・クアルタラロらが挑戦

第6戦イタリアGPは今週末、ムジェロ・サーキットで6月9日(金)に初日、10日(土)に公式予選と『Tissot Sprint(スプリント)』、11日(日)に決勝レースを開催。前戦フランスGPの決勝レースで接触転倒を喫したが、『ティソ・スプリント』で3位に進出したフランチェスコ・バグナイアがポイントリーダーとして、昨年5番グリッドから優勝を挙げたホームトラックにチャンピオンとして凱旋する。

負傷から回復

フランチェスコ・バグナイアは、前戦で右脚の距骨を骨折したが、5月24日に当地を訪れ、市販車『PanigaleV4』を試乗。開幕戦ポルトガルGPのスプリントで右肩の肩甲骨を骨折したエネア・バスティアニーニは、23日から2日間の走行で回復具合を確認。ルカ・マリーニは前戦で右手首負傷したことから治療とリハビリに専念。

1ポイント差のマルコ・ベツェッキ

初優勝を飾った第2戦アルゼンチンGPに続き、前戦で2勝目を挙げたマルコ・ベツェッキは、万全な体調でホームグランプリに乗り込めば、前戦で表彰台を獲得したホルヘ・マルティンヨハン・ザルコ、5月下旬に当地に市販車を持ち込んでトレーニングを実行したアレックス・マルケスファビオ・ディ・ジャンアントニオは、ドゥカティとチームのホームグランプリで上位進出を狙う。

ホームグランプリに挑戦するアプリリア

ショートブレイク期間中に、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリでファンイベント『アプリリア・オールスターズ・デー』を開催し、ファンとの交流を楽しんだアプリリアのムジェロ・サーキット最高位は昨年の3位。マーベリック・ビニャーレスアレイシ・エスパルガロは表彰台だけでなく、優勝を狙いに行く。

第4戦スペインGPで左肩を負傷したミゲール・オリベイラとオフィシャルテスト後に右前腕を手術したラウール・フェルナンデェスは、治療とリハビリに専念。開催前日にメディカルチェックを受け、出走の許可が得られれば、初日に回復具合を確認する。

イタリア勢に挑むKTM

ドゥカティとアプリリアに真っ向勝負を挑み、コンストラクター部門で総合2位に進出するKTMの過去最高位は2年前の2位。ブラッド・ビンダージャック・ミラーは、躍進するティソ・スプリントだけでなく、決勝レースで初優勝を目指す。

チームのホームレースで自己最高位の4位に進出したアウグスト・フェルナンデェスは、開幕からの6戦連続ポイント圏内、2戦連続のシングルフィニッシュを狙う。

重要な3連戦に挑むホンダ勢

前戦で負傷から復帰したマルク・マルケスは、スプリントで5位、決勝レースでは2位争い中に転倒を喫したが、存在感を示すと、ショートブレイクを利用して、3月以来となるバイクトレーニングを実施。前戦よりもコンディションが向上した状態で、イタリアに乗り込み、ジョアン・ミルアレックス・リンスは、序盤5戦を分析する機会となり、新たなモチベーションを持って、3連戦の緒戦に挑む。

前戦後に一時帰国した中上貴晶は、2019年に初めてトップ5入りを果たし、昨年8位だった高速トラックで3戦連続のシングルフィニッシュ、3戦連続のホンダ勢最高位を目指す。

逆襲を開始したいヤマハの両雄

ポイントリーダーから45ポイント差に後退したファビオ・クアルタラロは、昨年コンマ6秒差の2位、2年前には優勝を挙げたトラックで仕切り直しを図り、ライダー市場の中心的存在であるフランコ・モルビデリは、ホームグランプリでスピードとパフォーマンス、リザルトを追求する。

ワイルドカード

ドゥカティのテストライダー、ミケーレ・ピロは、2024年から2026年末までの契約を締結。当地で5月23日の2日間のプライベートテストを実施し、初日に転倒が原因で右肩を脱臼したが、2日目は予定通りにテストプログラムを消化。アプリリアのテストライダー、ロレンソォ・サバドーリは、5月24日から3日間バレンシアのサーキット・リカルド・トルモでプライベートテストを実施。今季2戦目、今季初めてのワイルドカードに向けて準備を進めた。

Moto2™

前戦で今季2勝目を挙げたトニー・アルボリーノがポイントリーダーとしてホームサーキットに登場。前戦で痛恨の転倒を喫したが、昨年中量級で初優勝を挙げたサーキットに戻って来る総合2位ペドロ・アコスタ、2戦連続3度の表彰台を獲得した総合3位アロンソ・ロペス、自己最高位2位を獲得した総合4位フィリップ・サラッチ、調子が上向いてきた総合9位チェレスティーノ・ヴィエッティらがポイントリーダーに挑戦。

前戦で今季の最高位となる9位でチェッカーフラッグを受けた総合9位小椋藍は、3月に2日間のプライベートテストと3日間のオフィシャルテストを欠場し、出遅れていたことから、5月17日と18日にバレンシアのサーキット・リカルド・トルモで開催された『Moto2™欧州選手権』のフリー走行に参加。5月29日には、チームメイトのソムキアット・チャントラマリオ・アジ古里太陽、レオパード・レーシングのジャウメ・マシア鈴木竜生と共にミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリでプライベートテストを実施。昨年3位を獲得したトラックでどのようなパフォーマンスを披露するのか注目が集まる。

開幕戦で腰椎を骨折した野左根航汰は、前戦での復帰を目指したが、開催前日のメディカルチェックで出走の許可が下らなかったが、3週間のショートブレイクを利用してトレーニングを積む機会があり、復帰する場合には、負傷から復帰予定のダーリン・ビンダーと共に再びメディカルチェックを受ける。

プレシーズンで負傷した右肩の回復に専念するため、アレイシ・エスクリチは3連戦を欠場することを決断。代役には、ロレンソォ・ダッラ・ポルタが起用され、元軽量級王者の後任には羽田太河が指名され、最終戦バレンシアGPまで参戦。マッティア・パシーニはワイルドカードとして参戦を計画。数年前に購入したカレックス機を持ち込む。

Moto3™

ポルティマオとルマンで優勝を挙げ、頭一つ飛び出した総合1位ダニエル・オルガドに、今季2勝を挙げた総合2位イバン・オルトラと3戦連続表彰台の総合3位ジャウメ・マシアが21ポイント差で追う。

チャンピオンシップをリードするスペイン勢に挑戦するのは、南米勢の総合4位ディオゴ・モレイラ(ブラジル)と総合8位ダビド・アロンソ(コロンビア)、日本勢の総合6位佐々木歩夢と総合7位鈴木竜生。地元イタリア勢では、総合11位ステファノ・ネパ、負傷代役の総合17位アンドレア・ミニョ、総合19位ロマーノ・フェナティ、総合21位マッテオ・ベルテッレ、総合24位フィリッポ・ファリオーリ、総合25位リッカルド・ロッシが上位進出を狙う。

2年前の当地で開催された『レッドブル・ルーキーズ・カップ』のイタリア大会でデビューウィンを達成した古里太陽は、昨年9月の第16戦日本GP以来今季初ポイントを目指し、『ジュニアGP™世界選手権』で総合4位に進出するルカ・ルネッタがワイルドカードとして初参戦。

天気予報

月曜日の時点で、金曜日の降水確率は31%。土曜日と日曜日は13時過ぎから雨が予報され、3日間とも最高気温は26度、最低気温17度。

 

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