コンマ数秒差の優勝争い~ラストラップの攻防

開幕戦カタールGPから第7戦カタルーニャGPまで、ゴールラインまで繰り広げられた優勝争いを再現。

67年目のチャンピオンシップは、シーズンのオープニングレースとなった開幕戦カタールGPのMoto3™クラス決勝レースからコンマ数秒の優勝争いが展開。今回、ゴールラインまで繰り広げられたエキサイティングなレースを紹介する。

開幕戦カタールGP‐Moto3™クラス決勝レース

8人による優勝争いが繰り広げられた中、週末に3度の転倒を喫しながら、ウォームアップ走行で最速時計を記録した7番グリッドのニッコロ・アントネッリが、ゴールライン直前で逆転に成功。昨年10月の第15戦日本GP以来通算3勝目を挙げれば、ブラッド・ビンダーが自己最高位タイとなる0.007秒差の2位、フランセスコ・バグナイアが0.148秒差の3位を獲得。

第6戦イタリアGP‐Moto3™クラス決勝レース

20人以上がグループを形成し、目まぐるしく順位が入れ替わる展開となった中、4番グリッドのブラッド・ビンダーが満を持して最終ラップに飛び出して逃げ切りに成功。欧州ラウンドの緒戦、第4戦スペインGPから3連勝を飾れば、新人のファビオ・ディ・ジャンアントニアがプライベートテストの成果を発揮して自己最高位となる0.038秒差の2位、フランセスコ・バグナイアが0.069秒差の3位を獲得。

第6戦イタリアGP‐Moto2™クラス決勝レース

転倒が原因でエアーフェンスが破損したことから赤旗中断となり、周回数が21ラップから11ラップに変更されたが、クイックスタートの規則を違反したライダーたちのペナルティに時間を費やしたことから、リスタートが処置され、周回数が10ラップに短縮。中断の順位により、7番グリッドからスタートしたヨハン・ザルコは、週末に好感触を掴んだソフトタイヤに履き替えて、スプリントレースで優勝、今季2勝目を挙げれば、成長著しいロレンソ・バルダッサーリが初めて優勝争いに挑戦して、自己最高位となる0.030秒差の2位を獲得。

第6戦イタリアGP‐MotoGP™クラス決勝レース

ここ数年間ムジェロで絶対的な強さを誇示していた5番グリッドのホルヘ・ロレンソが、後方から追走してきたマルク・マルケスとのバトルを展開すると、スリリングな最終ラップを繰り広げ、ゴールライン直前で逆転に成功。0.019秒差の優勝、今季3勝目、当地6勝目を挙げた。

第7戦カタルーニャGP‐MotoGP™クラス決勝レース

前戦のホームレースでリタイアを強いられた5番グリッドのバレンティーノ・ロッシが、7ラップ目にトップ浮上。終盤に2年振りとなる地元優勝に挑んだマルク・マルケスを抑え、今季2勝目、最高峰クラスで88勝目、当地では2009年以来となる優勝を挙げた。