『MotoGP™クラス』プレビュー~期待と相望のヘレスバトル

クアルタラロを中心とした優勝争い。復帰を果たしたマルケス兄が9ヵ月ぶりにヘレスに戻る

第4戦スペインGPは、ヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで4月30日に初日、5月2日に決勝レースを開催。第2戦ドーハGPと第3戦ポルトガルGPで優勝を挙げたファビオ・クアルタラロが昨年の第2戦スペインGPと第3戦アンダルシアGPで連勝を達成した当地で、ライバルたちの挑戦を受け、ポイントアドバンテージの拡大を目指す。

ポイントリーダーに挑戦するのは、2度の表彰台獲得で総合2位に浮上したフランチェスコ・バグナイア(15ポイント差)、昨年2戦連続して2位を獲得した総合3位のマーベリック・ビニャーレス(20ポイント差)、今季初表彰台を獲得した総合5位のジョアン・ミル(23ポイント差)、表彰台争いを繰り広げた総合4位のヨハン・ザルコ(21ポイント差)と総合7位のアレックス・リンス(38ポイント差)ら。

2月に当地で3日間のプライベートテストを実施した総合6位のアレイシ・エスパルガロ、2戦連続して後方から追い上げた総合8位のブラッド・ビンダー、前戦で本来のパフォーマンスとフィーリングを取り戻した総合11位のフランコ・モルビデリ、今季初の転倒リタイアを喫した総合12位のジャック・ミラーらは今季初表彰台を狙う。

厳しい状況にあるバレンティーノ・ロッシだが当地ではサーキット最多の7勝を誇り、昨年は2戦目の第3戦アンダルシアGPで3位表彰台を獲得。浮上のきっかけを掴む絶好の機会となるかもしれない。

復帰戦をプレシーズンと位置づけながら7位に進出したマルク・マルケスは、最高峰クラスに進出してから毎年表彰台を獲得したトラックで、過去のデータを基にステップ・バイ・ステップでセットアップを調整。昨年7月に右上腕骨を骨折したトラックに戻る。

技術的な問題が原因でリタイアを強いられたポル・エスパルガロは、走行経験が豊富なトラックで理解度を高め、今季初ポイントを稼いだアレックス・マルケスと中上貴晶は、過去に好結果を獲得した当地で前進を図る。

3冠奪回を狙うHRCは、テストライダーのステファン・ブラドルをワイルドカードと投入。レギュラーライダーたちをサポートするだけでなく、実戦の場で昨年11月から継続的にテストを実施したトラックでテストプログラムを実行する。

プラマック・レーシングは、前戦で負傷したホルヘ・マルティンが欠場することから、『スーパーバイク世界選手権』に転向したティト・ラバットを代替として招集する。

『MotoGP™クラス』の決勝レースは、5月2日現地時間14時00分、日本時間21時00分にスタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

決勝レース翌日の3日には、当地でオフィシャルテストが開催。『motogp.com』では、ライブタイミングとハイライト、インタビューを配信。

タイムスケジュール
4月29日(木)
17時00分(01時00分):プレスカンファレンス
4月30日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(22時10分): フリー走行2(45分間)
5月1日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(22時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(01時00分):公式予選プレスカンファレンス
5月2日(日)
09時20分(16時20分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(25ラップ)
15時45分(22時45分): 決勝レースプレスカンファレンス

過去の決勝レースリザルト
2020年(スペインGP/ドライコンディション)
優勝:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
2位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+4.603秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+5.946秒差
2020年(アンダルシアGP/ドライコンディション)
優勝:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
2位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+4.495秒差
3位:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)+5.546秒差
2019年(ドライコンディション)
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:アレックス・リンス(スズキ)+1.654秒差
3位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+2.443秒差
2018年(ドライコンディション)
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ヨハン・ザルコ(ヤマハ)+5.241秒差
3位:アンドレア・イアンノーネ(スズキ)+8.214秒差
2017年(ドライコンディション)
優勝:ダニ・ペドロサ(ホンダ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+6.136秒差
3位:ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)+14.767秒差
2016年(ドライコンディション)
優勝:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)
2位:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)+2.386秒差
3位:マルク・マルケス(ホンダ)+7.087秒差

最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、第4戦スペインGPの3クラス全セッションを完全網羅の生中継で配信