『MotoGP™クラス』プレビュー~ドゥカティ勢がムジェロで連勝するか

2017年から3連勝、スペインGPから2連勝のドゥカティが首位クアルタラロに挑戦

第6戦イタリアGPは、アウトードロモ・インテルナツィオナーレ・デル・ムジェロで5月28日に初日、30日に決勝レースを開催。前戦フランスGPで今季3度目の表彰台を獲得したファビオ・クアルタラロがポイントリーダーとして地元ドゥカティ勢、イタリア勢らの挑戦を受け、昨年優勝を挙げた次戦カタルーニャGP前にポイントアドバンテージの拡大を目指す。

コンストラクター部門で首位に立つドゥカティは、昨年当地での開催が見送られたことから、2年ぶりのレースに向けてテストライダーのミケーレ・ピロを派遣し、3度のプライベートテストを実施。序盤5戦で3度の表彰台を獲得して自己最高位に進出する総合2位フランチェスコ・バグナイア(1ポイント差)と総合3位ヨハン・ザルコ(12ポイント差)、第4戦スペインGPから2連勝を挙げた総合4位ジャック・ミラー(16ポイント差)はテストライダーが収集したデータを参考にスタートダッシュを決めて、2017年からの4連覇を狙う。

ピロはワイルドカードを予定していたが、第3戦ポルトガルGPで負傷したホルヘ・マルティンの代替に指名され、今季初参戦。

週末を通じて25度以上の気温が予報されている中、前戦のドライコンディションで速さを見せた総合5位マーベリック・ビニャーレス(24ポイント差)、左膝を負傷した総合8位フランコ・モルビデリ(47ポイント差)、好感触を取り戻した総合19位バレンティーノ・ロッシ(71ポイント差)は、イタリア、カタルーニャの2連戦でポイントを稼ぎたいところ。

昨年7月の第2戦スペインGP以来、ポイントを稼げなかったスズキだったが、総合6位ジョアン・ミル(31ポイント差)と総合12位アレックス・リンス(57ポイント差)は、一貫した戦闘力の高さを証明。高速トラックでどこまで上位に食い込めるか、2019年の4位を超えられるか、1995年以来となる表彰台を獲得できるのかに注目が集まる。

2019年11月の最終戦バレンシアGP以降、優勝から遠ざかっているホンダ勢。ムジェロでは過去10年間で優勝は2014年の1回だけだが、マルク・マルケスは徐々にスピードを取り戻し、ポル・エスパルガロはフリー走行1から4セッション連続してトップ5入りし、アレックス・マルケスは今季の最高位となる6位でゴール。ホンダ勢の最高位となる総合9位に進出する中上貴晶は2019年に5位を獲得した得意とするトラックで初表彰台を狙う。

総合7位アレイシ・エスパルガロは、決勝レース翌日に右前腕を手術。開催前日の木曜にメディカルチェックを受け、フリー走行1で回復具合を確認する。

開幕から厳しい状況が続くKTM勢。来季の去就に注目が集まり始めたダニロ・ペトルッチイケル・レクオナは、今季の最高位を獲得した勢いに乗ってムジェロ入り。特にペトルッチは、2年前にキャリア初優勝を挙げたトラックでシングルフィニッシュを狙う。

『MotoGP™クラス』の決勝レースは、5月30日現地時間14時00分、日本時間21時00分にスタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

タイムスケジュール
5月27日(木)
17時00分(00時00分):プレスカンファレンス
5月28日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分): フリー走行2(45分間)
5月29日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(22時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(00時00分):公式予選プレスカンファレンス
5月30日(日)
09時40分(16時40分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(23ラップ)
15時45分(22時45分): 決勝レースプレスカンファレンス

過去の決勝レースリザルト
2019年-ドライコンディション
優勝:ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+0.043秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+0.338秒差
2018年-ドライコンディション
優勝:ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)
2位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+6.370秒差
3位:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)+6.629秒差
2017年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+1.281秒差
3位:ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)+2.334秒差
2016年-ドライコンディション
優勝:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+0.019秒差
3位:アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)+4.742秒差

最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、第6戦イタリアGPのフリー走行1から決勝レースまで全セッションを完全網羅の生中継で配信