「速さと転倒の狭間で、まさにギリギリの状態だった」

ティソ・スプリントでは今季最高位を目指していたところで転倒を喫したジョアン・ミルだったが、グランプリレースでは日本GPに続く表彰台を獲得

ホンダ・HRC・カストロールジョアン・ミルは、第20戦マレーシアGPティソ・スプリントで4番手走行中の5ラップ目に転倒を喫したが、グランプリレースは3列目7番グリッドから中盤に繰り広げたファビオ・クアルタラロとのバトルに競り勝って8.048秒差の3位。第17戦日本GPに続き、今季2度目の表彰台を獲得した。

「気温、タイヤマネジメント、バイクコントロールなど、あらゆる面で完璧である必要があったけど、僕たちはそれをやり遂げることができた。昨日の後で、こうしてレースを終えることができ、自分たちの真の実力を示すことができて本当に嬉しい。僕たちはパッケージの性能を最大限に引き出した。これはチームとして素晴らしい仕事を成し遂げた証であり、自信を持てば、必ずできるということ。今日は何かできると感じていたから、とにかく全力で挑んだ。速さと転倒の狭間で、まさにギリギリのところだった。(昨日転んだ)9コーナーでは、とても慎重に走った。」

「ホンダがこの12ヶ月で成し遂げた進歩は素晴らしい。このプロジェクトで何ができるのか分かっていたから、契約を延長した。チームとホンダのエンジニア全員に感謝したい。」

Joan Mir, Honda HRC Castrol, Petronas Grand Prix of Malaysia
Joan Mir, Honda HRC Castrol, Petronas Grand Prix of Malaysia

「非常に厳しかった。信じられないほどタフだった。苦しんだことも多かったけど、 とても楽しかった。前を走るライダーたちの後ろに留まる唯一の手段は、もう少しリスクを取ることだったけど、昨日のように転ぶことは繰り返したくなかった。」

「タイヤマネジメントの面では、キャリアで最も厳しいレースの1つだった。ペッコ・バグナイアの問題は僕たちにとって幸運に働いたけど、こうしたチャンスは上位で走っている時にこそ訪れる。全てがとてもストレンジだった。誰かの後ろに位置するとタイヤの温度が上昇するから、ライディングスタイルを調整し、ブレーキングにリアをより多く使うようになる。そのため、タイヤを良い状態でゴールさせることができないから、レース中はずっとそのことばかり考え、ペースを維持するよう努めた。今日は可能な限りの最高の結果だった。ペドロ・アコスタアレックス・マルケスは僕よりも速かったので、良い巻き返しだったけど、彼らに追いつくことはできなかった。」

タイヤ選択

「確かに、タイヤのマネジメントは難しかった。ミディアムタイヤを何度か試してみたけど、僕のバイクには適していなかった。ソフトタイヤの方が良く、より安定したペースを保つことができた。」

Joan Mir, Franco Morbidelli, Petronas Grand Prix of Malaysia
Joan Mir, Franco Morbidelli, Petronas Grand Prix of Malaysia

期待以上の高い競争力

「良い週末になることを期待していた。表彰台争いはできないかもしれないけど、上位陣に近づくことを望んでいた。今年の2月にここセパンで実施したテストと比べて、より良いライディングとブレーキングでのアグレッシブな走りを可能にする多くのセッティングソリューションを見つけることができた。グリップにはまだ課題があり、これは僕たちの得意分野ではないけど、ここ3年間の取り組みには満足。今はこの瞬間を楽しむだけ。」

優勝争い

「いつになれば優勝争いができるようになるかは分からない。勝利について話す前に、まずはこの結果を安定させる必要がある。今は表彰台に上がるか、転倒するかのどちらか。それでは優勝争いはあり得ない。さらに一歩踏み出し、バイクの安定性を高め、グリップを確保し、ハンドリング性を向上させる必要がある。速く走るには110%の力で走らなければいけないから、ミスを犯しやすい。」

ストレートでのオーバーテイク

「新しいエンジンを搭載していないけど、以前とは状況が違う。フェルミン・アルデグエルはドゥカティ勢の中で最速ではないけど、以前はドゥカティ機を追い抜くことなど考えもしなかった。今日まさに、それを実現できるチャンスがあった。僕たちはあらゆる面で改善を続けており、ストレートでドゥカティ機を追い抜くことができたのは大きな喜び。」

Joan Mir, Honda HRC Castrol, Petronas Grand Prix of Malaysia
Joan Mir, Honda HRC Castrol, Petronas Grand Prix of Malaysia

今後の改善点

「このバイクはブレーキングをかなり遅めにかけ、コーナーに激しく進入し、そしてアクセルをかなり早く開けなければいけない。つまり、自分が望む以上にリスクを負わなければいけない。」

「次戦、そして将来に向けて、僕たちが改善しなければいけないのは、リアでバイクを止めて、グリップを高めること。そうすれば、もう少し余裕が生まれる。」

ホンダ加入1年目は87ポイントを稼いで総合15位。2年目は29ポイントしか稼げず、総合22位に低迷したが、3年目に93ポイントを獲得して総合15位に進出するジョアン・ミルは、スズキ3年目の2021年に3位と2位を獲得、昨年3月に14位と12位だったアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで今季3度目の表彰台、13ポイント差の総合14位に挑戦する。

 

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