ヤマハ・ファクトリー・レーシング・テスト・チームのホルヘ・ロレンソは6日、最終戦ポルトガルGPの開催地に指名されたポルティマオ・サーキットを訪れ、7日から2日間のテストを前にプレスカンファレンスに出席。チャンピオンシップ初開催地でのテスト内容を説明した。
「ヤマハM1にもう一度乗れることにすごく興奮している。最後に乗ってから9か月が経つから、ほぼ1年ぶりと言えるだろう。これほど長い間バイクに乗らなかったことは、今までの人生で一度もなかったから、スピードとバイクに対して再び適応することは難しいだろう。」
「しかし、新しいトラックで走れる2日間がある。チャンピオンシップにとって新しいトラックというだけでなく、特にアップ&ダウンがある。最初に馬鹿げたミスを犯さず、走り込み、ヤマハのオフィシャルライダーたちに最大の情報を提供することが重要だ。」
「よく理解すれば、セパンで使用した同じバイクに乗ることになるだろう。新しいバイクを投入することができなかったから、今回のテストでは、特にオフィシャルライダーたちのために最適なギアボックスを入手し、タイヤをテストする。この路面に対して、どれがタイムアタックとレースディスタンスに最適なのかを理解する。これが主な目的。もしかしたら、セットアップを多少調整するかもしれない。2019年型は(2020年型と)セットアップが少し違うことから、ギアボックスやタイヤほど重要なテスト項目ではない。」
初めて外側から観るシーズンの展開に関しては、「非常にタフで、イコールなチャンピオンシップだ。今はジョアン・ミルとファビオ・クアルタラロが少しギャップを広げたけど、前戦では4人が最後まで優勝を争い、6人、または7人がタイトルを争う現実的なオプションがある。現時点でファビオとジョアンが最強のように思える。最終戦まで数戦が残っているから楽しみ。僕はテレビ観戦を思う存分に楽しんでいる!」
第8戦エミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニGPの共同会見に話題になったヤマハのプライベートテストに関しては、「最大数のテストを実施するために可能な限り全てのことを尽くしたと信じたい。本当にそう思う。15日、16日ほどテストを実施する計画があったけど、新型コロナウイルスの原因でテストを実現できなかった。意図的にテストライダーとして僕に無駄金を費やしているとは思わない。そう考えるのは論理的ではない。新型コロナウイルスの状況により、チームを助けられないと思う」と、状況を明白に説明した。
レギュラーライダーのバレンティーノ・ロッシ、マーベリック・ビニャーレス、フランコ・モルビデッリは市販車を使用。ロレンソは、ヤマハ勢で唯一プロトタイプマシンを走らせ、ギアボックスとタイヤのテストプログラムに着手する。