レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは16日、カタルーニャGPの開催地、バルセロナ-カタルーニャ・サーキットでホンダの市販車『RC213V-S』に乗り込み、昨年7月の第2戦スペインGPで骨折した右上腕骨の回復具合を確認した。
ホンダ勢は、競技規則によりトラックでのプロトタイプマシン『RC213V』を使用できない際に、2013年と2014年に連覇を達成したプロトタイプマシンからインスピレーションを得た一般公道仕様の『RC213V-S』を使用することが多く、2015年7月の発表以降、例えば、2016年8月にマルケス兄とダニ・ペドロサが開催日程に復帰したレッドブルで初試乗。昨年10月には最終戦の舞台に指名されたポルティマオ・サーキットで開催されたプライベートテストでアレックス・マルケスと中上貴晶が使用していた。
『RC213V-S』は『RC213V』の動力性能の再現ではなく、完成車としてのパッケージと『RC213V』のライディングフィールを限りなく再現することを目的に開発。一方で、サーキットにおいては、『RC213V』の世界に近付いた速度域での走行を可能とすべく、別途クローズドコースのみで使用可能なスポーツキットの設定を実現。
これにより、『RC213V-S』は一般公道において、『RC213V』が持つライディングフィールの体感を可能とし、クローズドコースにおいては、より高い次元での走行を可能とする。
『RC213V-S』は一般公道の走行が前提のため、『RC213V』から一般公道を走行するために必要な最低限の変更と追加にとどまり、それ以外は全て『RC213V』を踏襲している。
主な変更はエンジン。ニュウマチックバルブからコイルスプリング式に変更され、シームレストランスミッションはコンベンション方式に変更されている。