ヤマハ発動機は20日、ファクトリーチームのモンスターエナジー・ヤマハで起用するマーベリック・ビニャーレスとの間で、後半戦緒戦となった第10戦スティリアGPでの出来事を受け、両当事者が慎重に検討した結果、相互合意により、2021年末までの契約を即時に終了することを発表した。
リン・ジャービス(ヤマハ・モーター・レーシング・マネージング・ダイレクター)
「アッセンでヤマハとビニャーレスは、2021年と2022年のプログラムを短縮し、2021年末で契約を終了することを相互決定の下で発表しました。これにより、ライダーとチームの双方は今シーズン末まで継続することを約束し、チームはフルサポートを保証。そして、ライダーはプロジェクトを『スタイル』に完了することができるように最大限の努力を払うことになりました。」
「残念なことに、スティリアGPの決勝レースでは、上手く行かず、上手く終わらず、その結果として、両当事者が慎重に検討した後、パートナーシップを早期に終了した方が互いにとって良いだろうという結論に至りました。早期に別れることにより、ライダーは自ら選択した将来の方向性に向けて歩みだすことができ、チームは2021年シーズンの残りのレースにまだ決定していませんが、代替を起用することに集中できるようになります。」
「マーベリックにはヤマハの感謝を伝えたいと思います。ヤマハは良い思い出を大切にし、2017年と2019年に総合3位を獲得、そして8勝と24度の表彰台を獲得した4年半に渡るお互いの努力に感謝します。我々はマーベリックが将来のプロジェクトにおいて最善を尽くせることを願います。」
マーベリック・ビニャーレス
「アッセンで契約期間の終了を1年早め、お互いに今シーズンが終了するまで最大限の努力を尽くすことで合意したけど、スティリアGPのレースでは期待していた結果が得られず、残念なことに上手く完走できなかった。これを受けて双方が慎重に検討した結果、パートナーシップを即時に終了することが最善であるということで合意した。」
「素晴らしい機会を与えてくれたヤマハに深く感謝したい。4年半に渡る支援にも感謝し、一緒に成し遂げた結果を誇りに思う。僕は常にヤマハに大きな敬意を払い、彼らの最高を祈る。」
2020年1月28日、ヤマハ発動機とビニャーレスは2021年からの2年契約を締結。レギュラーライダーの中では、誰よりも早く2022年の所属先が決定すると、所属5年目のシーズンオープニングレース、開幕戦カタールGPで優勝。ビニャーレスがヤマハ機を駆けて8勝目を挙げた。
前半戦最後の第9戦TTアッセン終了後の翌日6月28日、ヤマハ発動機とビニャーレスは2021年と2022年の契約を今シーズン終了時に終了することで相互合意したことを発表。
8月12日、モンスターエナジー・ヤマハは、ビニャーレスを第11戦オーストリアGPのエントリーから取り下げることを発表。第10戦スティリアGPの決勝レースで原因不明な不規則な操作に起因。過去数日間のテレメトリとデータの分析に基づき、ライダーの操作がヤマハ機のエンジンに重大なダメージを与える可能性があったとし、本人に深刻なリスクを引き起こすだけでなく、走行する他のライダーにも危険をもたらす可能性があることから停止の決定が下された。
Yamaha and Maverick Viñales End 2021 Agreement with Immediate Effect
— Monster Energy Yamaha MotoGP (@YamahaMotoGP) August 20, 2021
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