ウェイン・レイニー、30年ぶりに92年型『YZR500』を試乗

ヤマハ発動機がハンドルバーコントロールだけで操作を可能にする技術を駆使し、チャンピオンマシンを準備

イギリス南部のウェスト・サセックス州にあるグッドウッドで年に一度開催されるモータースポーツのイベント『Goodwood Festival of Speed(グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード)』は23日、1990年から3年間、『500ccクラス』を連覇したレジェンドであり、現在モトアメリカを指揮するウェイン・レイニーが参加することを発表。30年前に3度目のタイトル獲得に成功した際に使用したヤマハ機『YZR500』に乗り込むことになった。

1993年9月にミサノ・サーキットで開催された第12戦イタリアGPの決勝レースで、シーズン5勝目、通算25勝目に向けてトップを走行中に、ハイサイドから転倒したことが原因で下半身不随となり、引退を強いられたが、2019年11月に鈴鹿サーキットで開催された『鈴鹿サンド・オブ・エンジン』で、手の操作だけで運転できるようにモディファイされたヤマハ機『YZF-R1』を走行。

今回、リッチモンド公爵が主催するイベントのテーマは『The Innovators - Masterminds of Motorsport(イノベーター - モータースポーツのマスターマインド)』。ヤマハ発動機が下半身不随のレイニーでも操作できるように、ハンドルバーコントロールだけで運転可能にする革新的な技術を駆使し、30年前のヤマハ機を準備する。

ウェイン・レイニー
「今年の夏、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに初めて参加するだけでなく、1992年のヤマハ『YZR500』に乗って、有名なヒルクライムを走ることに、大変興奮しています。これは本当に一生に一度の機会であり、見逃すことはできません。」

「1992年の『YZR500』を準備し、乗車できるように改造してくれたヤマハ発動機、プロジェクトを支援してくれたモトアメリカ、そして、この機会を実現してくれたリッチモンド公爵に感謝します。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのために、世界中から来るファンに会えることが待ち切れません。」

今年の『グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード』は、6月23日から26日に開催。

 

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