２０１９年以来３年ぶりとなる第３戦アルゼンチンＧＰは今週末、テルマス・デ・リオ・オンドで４月１日に初日、２日に公式予選、３日に決勝レースを開催。開幕戦カタールＧＰで初優勝、第２戦インドネシアＧＰで１１位だったエネア・バスティアニーニが軽量級５年目の２０１８年に４位が最高位だった当地でポイントリーダーの堅守、そして、ライバルたちとのアドバンテージ拡大を目指す。
総合１位に進出ＫＴＭ
２０１７年に参戦を開始してから、コンストラクター部門とチーム部門で初めて総合１位に進出。ライドハイトディバイスの不具合により、車高が沈んだままの状態で走りながら、７人による８位争いに競り勝った総合２位ブラッド・ビンダーは、ポイントリーダーとのギャップを２ポイント差までに接近すれば、トラックコンディションに対する適応力、沈着冷静な観察力、状況に応じて適切な選択肢を判断する思考力で優勝を挙げたミゲール・オリベイラは５ポイント差の総合４位に浮上。
当地では、２０１９年の１０位がＫＴＭの最高位ながら、過去に他のクラスで表彰台を獲得した両雄が、射程圏内に捉えたライダー部門総合１番手を目指す。
４年前のターニングポイント
ウェットレースでのベストリザルト、ベストパフォーマンスにより、総合９位から３位に浮上したファビオ・クアルタラロは、４年前の予選２８番手がキャリアの分岐点となったサーキットで３ポイント差に挑戦すれば、中量級時代に優勝経験がある総合１０位フランコ・モルビデリと３年前に表彰台を獲得した総合１８位アンドレア・ドビツィオーソは、クアルタラロに続く。
目指すはアルゼンチン初優勝
昨シーズン終盤のリザルトとパフォーマンスから開幕ダッシュが予想されたドゥカティ勢は、アルゼンチンではまだ優勝経験がないが、今季初表彰台を獲得した総合５位ヨハン・ザルコ、４位獲得でシーズンをリスタートさせた総合１１位ジャック・ミラー、１ポイントを稼いだ総合２０位フランチェスコ・バグナイア、２戦連続の転倒リタイアに沈んだホルヘ・マルティンが今季初優勝、表彰台を狙う。
スズキ＆アプリリア、狙うは今季初表彰台＆優勝
序盤での取りこぼしを回避し、確実にポイントを稼ぐスズキの両雄、総合８位アレックス・リンスと総合９位ジョアン・ミルは、過去に好結果を獲得したトラックで一段落上げた順位を目指し、総合７位アレイシ・エスパルガロと総合１６位マーベリック・ビニャーレスは、過去の最高位、２０１６年の７位越えを狙う。
マルク・マルケスの参戦は？
前戦ウォームアップ走行での転倒が原因で複視が再発したマルク・マルケスの回復具合に注目が集まる中、欠場する場合には、テストライダーのステファン・ブラドルが代替される可能性が高い。
エース不在になるかもしれない中、タイヤの適応に翻弄された週末を経て、総合６位ポル・エスパルガロと総合１７位アレックス・マルケスが仕切り直しを図る。
総合１４位の中上貴晶は、２４日に活動の拠点に置くバルセロナ郊外で、普段から取り入れているダートトラックのトレーニング中に転倒が原因で左膝の靭帯を捻挫したが、２８日の検査で順調に回復していることを確認。２９日にアルゼンチンに向けて出発する。
週末の天気
週末を通じて雨の心配はなく、初日こそ曇りだが、土日は晴れとなり、決勝レース日には気温が２６度まで上昇するドライコンディションが予報されている。
ライブ中継配信
オフィシャルウェブでは、開催前日のプレスカンファレンスから決勝レース後のプレスカンファレンスまで完全網羅の生中継配信。各セッション後には、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能な見逃し配信のオンデマンドを提供。
アルゼンチンＧＰ過去のリザルト
２０１９年
優勝： マルク・マルケス（ホンダ）
２位： バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）
３位： アンドレア・ドビツィオーソ（ドゥカティ）
２０１８年
優勝： カル・クラッチロー（ホンダ）
２位： ヨハン・ザルコ（ヤマハ）
３位： アレックス・リンス（スズキ）
２０１７年
優勝： マーベリック・ビニャーレス（ヤマハ）
２位： バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）
３位： カル・クラッチロー（ホンダ）
２０１６年
優勝： マルク・マルケス（ホンダ）
２位： バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）
３位： ダニ・ペドロサ（ホンダ）
２０１５年
優勝： バレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）
２位： アンドレア・ドビツィオーソ（ドゥカティ）
３位： カル・クラッチロー（ホンダ）
２０１４年
優勝： マルク・マルケス（ホンダ）
２位： ダニ・ペドロサ（ホンダ）
３位： ホルヘ・ロレンソ（ヤマハ）
第３戦アルゼンチンＧＰタイムスケジュール
３月３１日（金）
１２時００分（００時００分）： プレスカンファレンス
４月１日（金）
１０時５０分（２２時５０分）： フリー走行１（４５分間）
１５時０５分（０３時０５分）： フリー走行２（４５分間）
４月２日（土）
１０時５０分（２２時５０分）： フリー走行３（４５分間）
１４時２５分（０２時２５分）： フリー走行４（３０分間）
１５時０５分（０３時０５分）： 公式予選１（１５分間）
１５時３０分（０３時３０分）： 公式予選２（１５分間）
４月３日（日）
１０時４０分（２２時４０分）： ウォームアップ走行（２０分間）
１５時００分（０３時００分）： 決勝レース（２５ラップ）