マルク・マルケス、アルゼンチンGP欠場

2度目の検査で顕著な改善と順調な回復を確認。保守的な治療を継続

レプソル・ホンダ・チームは29日、第2戦インドネシアGPのウォームアップ走行で転倒したマルク・マルケスが今週末にテルマス・デ・リオ・オンドで開催される第3戦アルゼンチンGP欠場すると発表した。

インドネシアからスペインに帰国する途中に視覚に不快感を覚え始めたことから、今年から活動の拠点に置くマドリードに戻る前に、バルセロナ市内の病院を訪れ、ベルナト・サンチェス・ダルマウ医師による検査を受けた結果、第4右神経の麻痺によって、複視(1つのものが二重に見える症状)が再発したことを確認。

28日に2度目の検査を受けた結果、症状の顕著な改善と順調な回復を確認され、今後も定期的な検査を行い、保守的な治療を続けることになった。

ベルナト・サンチェス・ダルマウ
「月曜に患者マルク・マルケスに対する2度目の神経眼科学的評価は、インドネシアGPで発生した転倒の影響を受けた第4右神経の麻痺に大変好ましい進展が示されました。回復はまだ完了しておらず、保守的な治療で確立された治療計画に従わなければいけません。」

11年前に転倒が原因で視力問題発生
2011年10月21日、第17戦マレーシアGPの初日に濡れた路面に滑って転倒した際に頭部を打ち、第4右神経の外傷性損傷が原因で右上斜筋の麻痺を引き起こし、右眼の視力喪失により残り2戦を欠場。中量級1年目にタイトルを獲得する可能性を逃した。

転倒から87日後の2012年1月16日、サンチェス・ダルマウ医師による手術を受け、手術から62日後の3月19日からヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催されたオフィシャルテストに参加して回復具合を確認。

転倒から200日後、手術から82日後の4月8日に開催された開幕戦カタールGP決勝レースで2番グリッドから優勝。タイトル獲得に向けて好発進した。

トレーニングアクシデントで2度目の視力問題
2021年10月30日、右上腕骨骨折から復帰して2戦連続3度目の優勝を挙げた後に通常のトレーニングとして取り入れているオフロードトレーニング中に転倒を喫して頭部を強打。大事を取って、第17戦アルガルヴェGPを欠場し自宅で静養していたが、視力に問題が生じたことから、11月8日にサンチェス・ダルマウ医師を訪れると、右上斜筋の関与を伴う第4右神経の麻痺による複視が確認され、定期的な管理による保守的な治療を選択。

2022年1月10日、定期検査で明らかな回復が確認されたことからバイクを使用するトレーニングの許可が下り、自宅近郊のモトクロストラックでモトクロスバイクを試乗。

1月16日、ポルティマオ・サーキットことアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェを訪れ、市販車『RC213V-S』に乗り込んで65ラップを周回。時速300キロメートルに近いスピードの中で視力と疲労具合を確認。

1月24日、定期検査の結果、保守的な治療が成功したことを確認。2月5日からのオフィシャルテストに参加し、2021年10月24日の第16戦エミリア・ロマーニャGP決勝レース以来104日ぶりに『RC213V』を走らせ、プレミアクラス10年目に向けて本格的な準備を開始した。

 

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