第５戦ポルトガルＧＰは今週末、アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで４月２２日に初日、２３日に公式予選、２４日に決勝レースを開催。現地時間１３時００分、日本時間２１時００分に決勝レースがスタートする。
バグナイア＆ミラーが反撃を開始
参戦を開始した２００３年以降、初めて予選トップ５を独占した後、トップ９に５人が進出したドゥカティ勢。欧州ラウンドの緒戦から来季のライダー市場が本格的に動き始め、ファクトリーチームを目指すことを宣言したサテライトチームに所属する２人のライダー、２勝目を挙げた総合１位エネア・バスティアニーニと２度のポールポジションを獲得した総合１０位ホルヘ・マルティンに注目。バスティアニーニは２年前に中量級のタイトルを獲得した思い出のサーキットに戻り、マルティンは昨年４月にハードクラッシュを喫して複数個所を骨折したが、７ヶ月後の１１月にはライバルに競り勝って新人王を獲得。
前戦で今季初表彰台を獲得した総合７位ジャック・ミラーは、当地初開催の一昨年１１月に２位、昨年１１月には３位を獲得。２戦連続５位の総合１２位フランチェスコ・バグナイアは、昨年２位と１位。ファクトリーチームに所属する両雄がポルティマオでパフォーマンスとリザルトのワンステップを踏みたいところ。
地元の英雄と２人の新人に注目
アルゼンチンとオースティンで予想以上に苦しんだＫＴＭ勢だったが、総合９位ミゲール・オリベイラは、当地で初開催された２年前にポールポジションから独走優勝。昨年は供給されたタイヤに上手く適応できなかったことから、初日にタイヤとバイクのバランスを確認するが、天候次第では、展開が大きく変わるかもしれない。総合６位ブラッド・ビンダーは、昨年４月の５位、開幕戦２位のパフォーマンスを再現させ、２連戦で引き離されたポイント差の挽回を図る。
サテライトチームに所属するレミー・ガードナーとラウール・フェルナンデェスは、昨年の中量級で優勝。２年前にも優勝を挙げた当地でポイント圏内の進出を目指す。
リンス＆ミルが今季初優勝を狙う
通算５００度目の表彰台獲得を達成し、グランプリ毎にパフォーマンスとリザルトが向上するスズキ。２戦連続の表彰台獲得で総合２位に浮上したアレックス・リンスは、ポイントリーダーとの５ポイント差に挑戦すれば、２戦連続の４位に進出した後にタイトルを獲得した２０２０年よりも良いと喜んだ総合４位ジョアン・ミルは、昨年の３位と２位以上のリザルトを追求する。
アプリリア、２勝目となるか
総合１位から３位に後退したアレイシ・エスパルガロは、キャリア初優勝を挙げた後、自身のライディングとアプリリア機の特性により、ポルティマオとヘレスに絶対の自信があり、２年前に８位、昨年６位と転倒リタイアを喫したトラックで２勝目を狙うことを宣言すれば、オースティンでチームメイトを抜いた総合１４位マーベリック・ビニャーレスは、昨年１１月に１６位だった当地で３戦連続のトップ１０入りだけでなく、アルゼンチンで獲得した７位以上のベストリザルトを目指す。
課題のリアグリップ向上を追求
序盤４戦で思惑通りの結果を残せず、１７ポイント差に引き離され、待ち望んでいた欧州ラウンドを迎える総合５位ファビオ・クアルタラロは、前戦終了後、注目される将来の去就に気を取られず、チャンピオンシップに集中することを強調。昨年４月に優勝を挙げたトラックで１列目からのスタートを週末最初の目標に設定する。総合１５位フランコ・モルビデリと総合２１位アンドレア・ドビツィオーソは、ヤマハが過去に好成績を残したポルティマオとヘレスの２連戦で浮上のきっかけを掴みたいところ。
総合６位からの巻き返しを図るホンダ
コンストラクター部門の最後尾、総合６位に位置するホンダ。昨年１１月の４位が過去の最高位だった当地で総合１１位ポル・エスパルガロ、総合１３位マルク・マルケス、総合１６位中上貴晶、総合２０位アレックス・マルケスが欧州緒戦で仕切り直し、巻き返しを図る。
週末の天気
金曜と土曜は一日中雨、日曜は小雨が予報され、当地で初のウェットレースになるかもしれない。
今季２度目の２連戦
アルゼンチンとオースティンの２連戦後、ポルティマオとヘレスの２連戦で欧州ラウンドがスタート。来週末の第６戦スペインＧＰには、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでオフィシャルテストが予定され、序盤６戦の課題に取り組むだけでなく、開発作業と第７戦フランスＧＰ以降の準備に取り組む。
ライブ中継配信
オフィシャルウェブでは、開催前日のプレスカンファレンスから決勝レース後のプレスカンファレンスまで完全網羅の生中継配信。各セッション後には、いつでも、どこでも、観たいときの視聴が可能な見逃し配信のオンデマンドを提供。
過去のリザルト
２０２１年１１月
優勝： フランチェスコ・バグナイア（ドゥカティ）
２位： ジョアン・ミル（スズキ）
３位： ジャック・ミラー（ドゥカティ）
２０２１年４月
優勝： ファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）
２位： フランチェスコ・バグナイア（ドゥカティ）
３位： ジョアン・ミル（スズキ）
２０２０年１１月
優勝： ミゲール・オリベイラ（ＫＴＭ）
２位： ジャック・ミラー（ドゥカティ）
３位： フランコ・モルビデリ（ヤマハ）
タイムスケジュール
４月２１日（木）
１７時００分（０１時００分）： プレスカンファレンス
４月２２日（金）
０９時５５分（１７時５５分）：フリー走行１（４５分間）
１４時１０分（２２時１０分）：フリー走行２（４５分間）
４月２３日（土）
０９時５５分（１７時５５分）：フリー走行１（４５分間）
１３時３０分（２１時３０分）：フリー走行４（３０分間）
１４時１０分（２２時１０分）：公式予選１（１５分間）
１４時３５分（２２時３５分）：公式予選２（１５分間）
４月２４日（日）
０９時４０分（１７時４０分）： ウォームアップ走行（２０分間）
１３時００分（２１時００分）： 決勝レース（２５ラップ）