「これが最後のチャンスだから」

20年7月の転倒から13ヶ月後、復帰に近づいているマルク・マルケスが4度の手術前に祖父と約束を結んでいたことを明かす

スペイン国内で全戦のプレスカンファレンスから決勝レース後のプレスカンファレンスまで、完全網羅の生中継とオンデマンドを配信する『DAZN(ダゾーン)』は、第13戦オーストリアGPが開催されたレッドブルリンクで、4度目の手術後に初めてサーキットを訪れたマルク・マルケスのインタビューを紹介。ホンダの低迷、右上腕の回復、現役からの引退について語った。

ホンダの低迷
「失ったわけではないけど、非常にパニックになりやすい時期。パニックに陥ってしまうと、熱くなった状態で慌てて決断を下してしまい、後で後悔してしまうことがある。良いことは、目をつぶっている人がチームには存在していないこと。『ライダーを替えることで、問題が解決するとは思わないでくれ』とチームに伝えた。」

「悲惨ではない。それはパズルのようなもので、全てのピースがテーブルにあり、幾つかのものが回っている。誰かの首を切ってくれと要求していないけど、仕事の仕方で、情報や大変良いアイデアが失われているような印象がある。メールが時々失われている。」

「典型的なのは、『マルク・マルケスのために製造されたバイクだ』と言われること。そう言われるときは、『バイクについて、ほとんど知らない』と言う。ライダーはバイクに適応しようとトライする。理論的には、ファクトリーが勝っているところを見れば、あまり触れないようにする。昨年、ヤマハはファビオ・クアルタラロと共に勝った。あまり触れなかったけど、何らかの不安を感じると変えなければいけない。」

「2021年は悪い年だった。『これはプロジェクトでなければいけない。人でなければいけない』と、ライダーが言う必要はない。ライダーは勝利のプロジェクトを求める。どれほどのシャーシがあるのか分からない。どこが問題だと言う。全てを構築しなければいけない責任者が日本にいる。」

「今、ホンダに来るように説得させることは難しい。僕の目標は、チームメイトが加入するとき、彼に勝つこと。彼が新人だろうと、ジョアン・ミルのようなワールドチャンピオンでも、その目標は変わらない。僕が2013年に加入したときのように、そこには勝つためのバイクが2台あって欲しい。」

「ホンダ次第。あと2年、契約が残っている。『ホンダはホンダ、夢のブランド』だと常に言う。彼らは僕をものすごくリスペクトしてくれた。彼らが僕にしてくれた全てのことに、心から感謝しているけど、レースを続ける間は、レベルがあると信じている限り、勝利のプロジェクトを望む。そうでなければ...」

右上腕の回復
「回復の進歩を見ることができる。そのことが嬉しい。最も困難な時期は、普通の生活を送っているときに、『手術室に戻って、経験したことをもう一度経験しよう』と言うとき。骨を切断して、真っ直ぐに戻した。」

現役からの引退
「祖父は『やめなさい。生きなければいけない。したことは終わった。やめなさい』と言った。『これが最後のチャンスだから』と約束した。もう上腕を切って開ける場所は残っていない。精神的には厳しかった。腕吊りを外して、普通にコップを持ち、肘を使わずに肉を切ることができる。今は普通の人のように食事ができる。これは些細なこと。1年前は腕を90度以上に挙げることができなかった。ここ2週間はハイテンションだけど、落ち込んでしまうことある。」

「『引退しろ』という言葉を読んだことがあるけど、ハッキリしたことがある。引退する、しないは別に、現時点で僕がホンダ勢の最も多くのポイントを稼ぎ、ピットボックスの隣にいるのは悪いライダーではない。もちろん、その言葉は僕を傷つける。」

 

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