レプソル・ホンダ・チームは3日、1日に正式にチーム入りしたジョアン・ミルのインタビューを公開。4年間所属したチーム・スズキ・エクスターから移籍してきた2020年王者が新天地加入の心境と1年目の目標を設定する。
11月にバレンシアでテストデビューしたときの第一印象は?
「バレンシアテストでのレプソル・ホンダ・チームの第一印象は、とても良かった。チームを変更するとき、全ての人を知り、これまでとは少し異なる新しい流れに適応しなければいけない。それには慣れて行かなければいけないけど、仕事の仕方は気に入った。素晴らしいテストとなり、まるで学校の初日のような感覚だった。」
大きな挑戦が控えている。キャリアの新しい段階にどのように立ち向かうつもりか?
「キャリアの第2段階と定義することができ、全てが非常に上手く行くか、全く上手く行かないのかに瞬間であり、楽観的で新しいチームで良いスタートを切るという意志を持って、この新しい挑戦に立ち向かう。良い手段でできると思うし、良いことができると思う。」
来シーズンに向けたフィジカルトレーニングは?
「準備のアプローチを変えるつもりはない。体調を整えるために、より多くの強度を与える。特にホンダ機がフィジカルなバイクであることを知っているから。技術的に身体的にもトレーニングが好き。今年は技術面よりも身体面のトレーニングが必要になると思うので、多くのトレーニングを実施しているところだけど、全体的には、ほとんど変わっていない。」
オフィシャルライダーとして、歴史上最高のチームの一員になったとき、何を思い浮かんだ?
「歴史上最も成功したチームに加入することは大きな挑戦。このチームの過去と歴史を見ると鳥肌が立つ。加入したときの気持ちは信じられないほどだった。全てのライダーが、このカラーリングに身を包むことを想像すると思う。そのチームの一員になれることは素晴らしい誇りであり、それに応えたいと思っている。」
子供の頃、このカラーリングのシャツを着たことはあるか?
「憶えていないけど、小さな頃から、このチームに所属することを想像していた。勝利のバイク、際立っていたバイクだったから、今、このユニフォームを着ることに興奮している。」
チームの遺産、歴史を継承する責任、プレッシャーは?
「もちろん、このチームの一員であることは、より多くのプレッシャーを意味する。ここでは、勝つことだけが良い結果だから。困難な時期に加入したことを知っているけど、レースへのアプローチは同じでなければいけない。」
マルク・マルケスとボックスを共有することは?
「それは正真正銘な挑戦だけど、非常にポジティブなことでもある。なぜなら、最も多くのタイトルを獲得したライダーであり、グリッド上のベストライダーであるから。これはある意味では、非常に良いことであり、別の意味では、おそらく、より難しいことでもある。データを共有することができ、インサイドから多くのことを学ぶことができる。自分自身を比較することで、自分をプッシュし、パフォーマンスを向上させることもできる。」
バレンシアではマルク・マルケスとトラック上で一緒になることがあったけど、彼のライディングで気になったところ、今までに気づかなかったこと、驚いたところは?
「一緒に周回したときに、幾つかのことを目撃することができ、データを共有することができた。彼はこのバイクがどのように完璧に機能するのかを把握している。バイクが要求する手段で走らせることができる。コーナーへの進入が非常に速い。これは、おそらく、僕が過去に乗っていたバイクよりも速いかもしれない。これまでに乗っていたバイクとは非常に異なることから、他の手段で走らせなければいけない。それから、パワーデリバリーは以前のものとは異なることから、慣れる必要がある。彼は上手く扱う手段を知っている。」
2023年の目標は?
「速く走り、表彰台争いにトライすること。困難な時期であることを知っているけど、第一に現実的な目標を設定しなければいけない。達成できると信じている。鍵となるのは、バイクへの適応。快適さを感じ、この適応プロセスをスピードアップさせることが重要だ。シーズンの序盤は複雑になると予想するけど、自信とスピードを構築し、中盤以降は、表彰台に近づき、素晴らしい結果に向けてトライする。」
レプソル・ホンダ・チームにもたらすことは?
「ニューライダーとして、ヤングライダーとして、チームに新鮮さをもたらすことができる。経験は常に良い情報を提供するもの。もう一度タイトルを獲得するという同じ目標を共有することから、これもチームに与えることができる。」
テスト終了後、エンジニアたちとのミーティングをマルク・マルケスが近くで聞き、その後、バイクの印象について意見交換をしていたようだけど、その内容は?
「マルクが僕のところに来て、僕の印象を話すことができた。今後の仕事の方向性を確認することは、彼にとっても興味深いことだと思う。特にチームメイトが他のチームから来た場合、バイクについて、何を言うのかを聞くことが重要で、別の観点から、どの分野を改善できるかを理解することができる。僕たちは方向性を共有した。各ライダーが単独で進むのではなく、同じ方向に一緒にプッシュすることが非常に重要で、僕たちは一緒に正しい道を進みたいと思っている。」
バイオ燃料という言葉から何を連想する?レプソルはバイオ燃料の開発に取り組んでおり、既に幾つかのテストを実施している。
「バイオ燃料は未来と現在について考えさせられる。2024年には、チャンピオンシップで現実のものとなり、レプソル・ホンダ・チームが既に取り組んでいることを嬉しく思う。これにより、最高のバイオ燃料が得られ、バイクがより競争力を持つようになる。バイオ燃料を開発し、優勝争いとチャンピオンシップ争いのために試し、レプソルの技術者を助けたい。」
2024年、バイオ燃料が決定的な役割を果たし、グリッド上の様々なバイクに違いをもたらすだろうか?
「レプソルの仕事は、競争力を高め、他社との違いを生み出すために不可欠なものだと思う。」
レプソル・ホンダ・チームとジョアン・ミルは、2月10日から3日間、セパン・インターナショナル・サーキットで開催されるオフィシャルテストに参加。2023年シーズンに向けて、本格的な準備を取り組む。