プレミアクラスは、6日から3日間、第20戦マレーシアGPの開催地ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットでウインターブレイクのテスト禁止期間を終え、今年最初、昨年11月28日以来プレシーズン2度目のオフィシャルテストを実施。
チャンピオンシップ76年目のシーズンに参戦する5メーカー、11チーム、フランコ・モルビデリを除く、21人のレギュラーライダーたちが1ヶ月後の3月8日から10日にルサイル・インターナショナル・サーキットで行われる開幕戦カタールGPに向けて準備に取り組む。
ドゥカティ
2年連続してライダー部門、4年連続してコンストラクター部門のタイトルを連覇したドゥカティは、2024年型4台、2023年型4台を準備。フランチェスコ・バグナイア、エネア・バスティアニーニ、ホルヘ・マルティンはミケーレ・ピロがシェイクダウンテストで試運転させた新車のテストプログラムを開始。
ドゥカティ、KTM、アプリリアにとっては、開幕戦の際にシーズンで使用するエンジンが封印され、フェアリングを登録することから、次回のオフィシャルテストを含め、重要な5日間が始まる。
市販車を使用したトレーニングで転倒したフランコ・モルビデリは、現在自宅で静養中。ミケーレ・ピロが代替として、空力を中心としたテストプログラムを継続するが、検査結果次第で、医師団から許可が下れば、最終日に参加するためにイタリアから移動するかもしれない。
マルコ・ベツェッキ、アレックス・マルケス、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、マルク・マルケスはチャンピオンマシンを使用。11月のオフィシャルテストでは、競争力だけでなく、信頼度と成熟度も高い2023年型を初試乗し、4人揃ってトップ7入り。過去、1年落ちのバイクを駆けたエネア・バスティアニーニが1戦目で優勝、マルコ・ベツェッキは2戦目で優勝を挙げ、スタートダッシュを決めていたことから、2022年型から2023年型に乗り換える3人に注目。
当然、ホンダ機からドゥカティ機に乗り換えるマルク・マルケスは、最も注目される存在。今回の3日間と次回の2日間でどこまでライディングスタイルをドゥカティ機に適応できるのか関心が集まる。
KTM&ガスガス
シェイクダウンテストで3日間連続して1番手に進出。1日目にダニ・ペドロサ、2日目にポル・エスパルガロがトップタイムをマークすると、3日目にはペドロ・アコスタが2度の転倒を喫したが、3日間で6レースに相当する120ラップを周回して最速時計を記録したことから、明日からの3日間でどこまでパフォーマンスを伸ばすのか関心が高まる。
ブラッド・ビンダー、ジャック・ミラー、アウグスト・フェルナンデェスは、2人のテストライダー兼ライダーコーチのアドバイスと収集したデータを参考にテストプログラムを開始する。
アプリリア
ファクトリーチームのアレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスだけでなく、サテライトチームのミゲール・オリベイラにも新車が供給されることから、例年よりも緒戦に向けた準備が加速する可能性が高く、ラウール・フェルナンデェスに供給される昨年型は成熟度が高く、豊富なデータが揃うことから、飛躍のシーズンに向けて、自身のライディングに集中。
テストデビューとなる新規参戦のトラックハウス・レーシングも今回のテストで注目が集まる。
ホンダ
改訂されたコンセッションの有益を活かすように、許可されたシェイクダウンテストに参加。2日間で、ジョアン・ミルは86ラップ、ルカ・マリーニは77ラップ、ヨハン・ザルコは90ラップ、中上貴晶は82ラップを周回。好印象、好感触を得ていたライダーたちからのフィードバックとテストライダー、ステファン・ブラドルの周回数を含めた21.9レースに相当する438ラップのデータを参考に、段さらに段階を踏んで方向性を定めて行く。
ヤマハ
シェイクダウンテストの2日目から参加したファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスは、エアロボディ、リアユニット、エキゾーストなどのテストプログラムに取り組んで80ラップと84ラップを周回。他のメーカーと比較して、サテラ一チーム不在による数的不利を少しでも挽回するために、テストライダーのカル・クラッチローが引き続き参加する。
生中継配信
オフィシャルウェブは、ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットとルサイル・インターナショナル・サーキットで開催されるオフィシャルテストを現地からライブプログラム『After The Flag(アフター・ザ・フラッグ)』とトラックアクションをリアルタイムで表示する『Live Timing(ライブタイミング)』を提供。
オフィシャルソーシャルメディアでは、短い動画と写真だけでなく、セッションの中間報告や最新情報を生中継で配信。