チャンピオンシップの商業権を所有するドルナスポーツは、11月12日にタイ政府のスポーツ庁との間でタイ北東部のブリーラム県に位置するチャーン・インターナショナル・サーキットでタイGPの開催期間を5年延長することに関して合意したと発表。
2017年、ドルナスポーツとスポーツ庁は2018年から3年間のタイGP開催に関して調印。開催3年目の2020年は世界的なパンデミックの影響を受け、中止を強いられたが、同時に2026年まで開催期間を延長することで合意。2025年と2026年は開幕戦に指名されると、4年連続6度目の開催となった今シーズンは史上最多の観客数となる22.4万人を記録。
『MotoGP™』が成長軌道に辿る中、東南アジアは確固たるファンベースと更なる拡大の余地の両方を持つ存在として、その重要性を証明し続け、温かいおもてなしとファンのために作り出す忘れられない雰囲気を通して、独自のアイデンティティを示してきたタイGPは2018年に開催日程初めて加わって以来、市場において重要な存在となり、『MotoGP™』の成長に伴い、今後も重要な役割を果たし続ける。
ゴンサク・ヨドマニ(スポーツ庁長官)
「タイGPは単なるレースではありません。スポーツ観光を通じて経済を牽引し、観光、ホテル、交通、サプライチェーン全体にわたって直接的および間接的な経済価値を生み出す戦略的ツールです。これらの具体的な効果は、タイが『MotoGP™』開催国として達成した影響を実証しています。」
「タイ政府は先日の閣議を経て、タイでの開催期間を2027年から2031年まで5年間延長することを承認しました。これは開催継続への政府の明確なコミットメントを反映しています。タイGPはタイの国際的なイメージを高め、海外からの観光客を誘致し、持続可能な経済循環を促進する戦略的資産です。タイスポーツ庁は競技の支援、若手ライダーの育成、そしてソフトパワーを活用してタイのアイデンティティと価値観を世界に示すことで、タイを地域のモータースポーツの中心地として位置付けるという使命を負っています。」
カルメロ・エスペレータ(ドルナスポーツ最高経営責任者)
「2018年に初めてブリーラムに進出して以来、タイGPはますます重要かつ印象的なイベントへと成長を遂げてきました。スタンドは常に満席で、レースはいつも素晴らしいショーとなり、サーキットで実施されるファンのためのエンターテイメントも充実しており、記録的な観客動員数を記録することも多いこのイベントにとって、非常に充実した週末となっています。」
「タイと東南アジアは『MotoGP™』にとって重要な地域です。このスポーツは既に多くの観客に支持され、人気を博していますが、さらに成長する可能性は大いにあります。タイのスポーツ庁、そしてこのイベントを成功に導いてくれる素晴らしいスタッフと共に、この使命を遂行し続けられることを大変嬉しく思います。」
2030年&2031年までの開催
ドルナスポーツは、2019年3月にロサイル・インターナショナル・サーキットの所有者であるカタール連盟との間でカタールGPの開催を2031年まで延長することで契約を更新。
2024年6月にレッドブルリンク-シュピールベルクとの間でオーストリアGPの開催期間を2030年まで延長することで合意。5月にTT・サーキット・アッセンとの間でオランダGPの開催期間を2031年まで延長すると、8月にはチェコ政府、南モラヴィア州、ブルノ市、チェコ・オートクラブとの間でチェコGPの復帰に関して協約し、2025年から5年間アウトモトドローム・ブルノでの開催が決定。
2025年2月にカタルーニャ州政府、3月にバレンシア州政府との間で2031年までローテーションなしにバルセロナ-カタルーニャ・サーキットとサーキット・リカルド・トルモでカタルーニャGPとバレンシアGPを開催することで調印を交わし、4月にフランスGPのプロモーターであるPHAとの間で2031年までルマンのブガッティ・サーキットで開催すると共同で声明を発表。
7月にザクセン州とドイツの自動車クラブ『ADAC』との間で2031年までザクセンリンクでドイツGPを継続開催することで合意。ホンダモビリティランドとの間で2030年までモビリティリゾートもてぎで日本GPを開催することで契約を締結。
さらに、ブエノスアイレス郊外に位置するアウトドロモ・ファン・イ・オスカル・ガルベスで2027年からアルゼンチンGPを開催すると宣言。9月にはミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリでの開催を2031年まで延長すると発表していた。