最終戦バレンシアGPのプレスカンファレンスは、11月13日にサーキット・リカルド・トルモのプレスカンファレンスルームで開催され、マルコ・ベッツェッキ、フランチェスコ・バグナイア、ペドロ・アコスタが出席。先週末にアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで開催された第21戦ポルトガルGPを振り返り、明日開幕するシーズン22戦目の期待と抱負を語った。
マルコ・ベッツェッキ
「シーズンは確かに長く、避けられない浮き沈みもあったけど、それをポジティブなものと捉えている。ヘレスでのテストから今に至るまで、僕たちは明らかな進歩を遂げた。常に競争力を維持するのは容易なことではないし、時には苦戦することもあったけど、ライダーとして大きく成長し、チームと良好な関係を築くことができたことを嬉しく思う。」
「メカニックは身体的に、エンジニアは精神的に、ライダーも含め、本当に懸命に取り組んだ。多くのエネルギーを費やしてきたから、来年に向けて何をすべきかに集中するも、少し休息を取るのが適切だと思う。」
「僕たちは非常に士気が高く、ポルティマオは良い結果で終わったけど、今は競争力を維持するために、このコミットメントに集中する必要がある。目標は総合3位で終えること。」
「個人的には、シーズン始めに今の順位を予測するのが難しかったけど、常に良い結果を出せると信じてきた。特にここ2~3戦は、良い結果が出た。正直に言うと、総合3位の可能性を現実的に考えたことは一度もなかった。それは遠いけれど刺激的な目標となった。」
「正直なところ、年間を通して何がターニングポイントだったのか分からない。ただ、ポルティマオでは土曜日と日曜日の間に改善することができた。一方で、セパンのような状況では、正しい方向性を見出すことができなかった。あらゆる状況において適切な解決策を見つけるために、努力続ける必要があるけど、具体的に何を改善すべきかを特定するのは難しい。特に、ライダー全員が常に何かを求めており、それがチームを困らせているから。僕はトップスピードを改善したい。」
フランチェスコ・バグナイア
「僕たちのレベルは全戦に勝てるほど高いと考えるけど、地に足をつけて改善に取り組む必要がある。今年は週末前に自分たちが優勝争いに加われるかどうかを予測するのは非常に難しい。全力を尽くし、ベストを尽くして戦いたい。今年を最高の形で終えるには、表彰台と上位争いに加わることしか手段がないと考えているから。」
「今シーズンは良い時よりも悪い時の方が多かった。過去4シーズンは悪い結果でもせいぜい3位だったから、今シーズンがもたらした現実を受け入れるのは難しい。シーズンを通して、チームと共に最善を尽くし、2025年モデルのバイクを理解し、適応しようと努力してきたけど、結局は上手くできなかった。」
「マルク・マルケスが示してくれたように、このバイクには大きなポテンシャルがあるけど、僕にとっては非常に厳しいシーズンだった。正直なところ、今シーズンから何かを学べるかどうかは分からない。常に適応し、競争力を発揮しようと努めてきたことは、心に留めておくべきポジティブな点だと思う。これは将来的に役立つはずだし、そう願っている。火曜日にバイクをテストする際には、以前のような感覚を取り戻せることを願っている。」
「僕たちのバイクは最高だと思う。僕にとって厳しいシーズンだったけど、ドゥカティはここ数年、常に高い競争力があった。今年はマルクと共に、ミスを減らし、残り5戦でタイトルを獲得した。彼はシーズンを通して違いを生み出してき。もし彼がここにいたら、最終戦でも違いを生み出していただろう。」
「僕たちのバイクは依然として最強で、他のバイクよりもはるかにポテンシャルがある。確かに、幾つかの譲歩があれば、より早く進歩できる。僕の場合はテスト日数を増やすことだけど、このルールはチャンピオンシップをより競争力なものにするために存在する。アプリリア、ホンダ、ヤマハ、KTMはワイルドカードやテストといった優位性を上手く活用して状況を改善してきたと思うけど、ドゥカティは依然として最強であり、僕たちは自分たちの持っているものを上手く活用している。」
ペドロ・アコスタ
「昨年は開催できずに寂しかったバレンシアGPを始められることが本当に楽しみ。出身地のムルシアに一番近いサーキットだから、僕にとってはホームグランプリ。ファンもヘレスと同じくらいに情熱的。昨年の後でグッドなレースを見せられるようにトライしよう。」
「KTMはポル・エスパルガロ、ジャック・ミラー、ブラッド・ビンダーが表彰台を獲得したから指を交差しよう。まずは金曜日にコースインして、どうなるか見てみよう。僕たちのバイクは、いつあなたたちを驚かせるか分からない。」
「今ではバイクに慣れたけど、ここで初めて乗ったときの最初の2回のランは、まともに走れなかったことを覚えている。どのボタンを押せばいいのかを知るために、見て判断しなければいけなかった。仕事量はどんどん増え、トラックはどんどん狭くなっているように感じた。今では経験も積んで、以前よりリラックスしている。とにかく週末を楽しまないといけない。」
「特別なプレッシャーは感じていない。シュートをたくさん打ち、何度もポストに当てた。そのうち入らなければいけない。チャンピオンシップに参戦して以来、良い結果を期待されてきた。2年目となるとなおさら。経験がないと、それに慣れてしまう。遅かれ早かれ、ゴールを決められるだろう。」
「週末に集中し、最善を尽くし表彰台を目指す。ポルティマオでは初めてスプリントで優勝を目指して戦った。優勝は逃したけど、少なくとも本当に戦った。日曜日は何も戦わなかった。落ち着いて週末に集中し、その後でテストについて考えよう。」