ドイツ東部のザクセン州ケムニッツでは、１９２０年頃から１９９０年まで公道を利用した四輪、二輪のレースが伝統的に開催されてきたが、参加者の安全と周辺の人口増加など、公道でのレースが時代にそぐわなくなっていたことから、１９９６年に入ってから近郊にサーキットを建設。主にドライビングスクールやライダー＆ドライバーたちのトレーニングセンターとして利用された。

グランプリ初開催は１９９８年。その後、次々に改修工事が行われ、２００１年には大規模なトラックレイアウトの変更を実施。アップダウンに富み、タイトコーナーが連続する低速サーキットとして人気が高く、２００３年からは毎年２０万人を超える観衆が集まる。

２０１６年７月、プロモーターのＡＤＡＣドイツ自動車連盟とドルナスポーツとの間で、２０１７年から５年間の開催に関して合意。８月にはＡＤＡＣドイツ自動車連盟とザクセンリンクの運営会社ザクセンリンク・マネジメントとの間で、２０１７年から５年間の延長開催に関して合意したことから、２０２１年までドイツＧＰのザクセンリンク開催が決定。

初開催の１９９８年から２０１９年まで、毎年７月に開催されていたが、２３年連続の開催となる予定だった２０２０年は新型コロナウイルスの影響を受けて開催をキャンセル。

２０２１年５月、ＡＤＡＣドイツ自動車連盟とドルナスポーツは、ドイツ最大のスポーツイベントの１つを存続させるための長期的な基盤を確立させるため、２０２２年から２０２６年まで５年間の開催に関して合意。

２０２３年、週末３日間の観客動員数がドイツで開催された単一のスポーツイベントとしては史上最多となる２３万３１９６人を記録。

ザクセンリンクで３８度目の開催となる２０２４年は、シーズン９戦目として７月５日から７日の催行が計画されている。