プレミアクラスのオフィシャルテストは5日、マレーシアGPの開催地、セパン・インターナショナル・サーキットで始まり、初日はシェイクダウンテストの最終日に参加したアレイシ・エスパルガロが1分58秒371のトップタイムをマークした。
アプリリアが1‐2番手に進出
14時の時点で路面温度が52.5度、15時には55度まで上昇したドライコンディションの中、コンセッションの優遇措置を利用して、シェイクダウンテストに参加、プライベートテストを実施。2日前のプライベートテストより、自転車を使用したトレーニングを選択したエスパルガロ兄は、11度のコースインで42ラップを周回すると、2分00秒台を9回、1分59秒台を3回、1分58秒台を1回記録。9ラップ目に初日の1番時計を刻んだ。
当地で最後にグランプリが開催された2019年に2番グリッドから優勝を挙げ、3日間のテストを実施したマーベリック・ビニャーレスは、15度のコースインで56ラップを周回すると、2分00秒台を12回、1分59秒台を5回、1分58秒台を最多の2回記録して0.013秒差の2番手に進出。
スズキの両雄が最速ペースで周回
前日にチーム発表会を開催したスズキは、テストライダーのシルバン・ギュントーリをシェイクダウンテストから継続起用。カーボンで強化されたシャーシに2022年型エンジンを搭載した『GSX-RR』に乗り込んだアレックス・リンスは、30ラップ目に9コーナーで転倒を喫したが、15度のコースインで最多の72ラップを周回すると、2分00秒台を18回、1分59秒台を最多の10回、1分58秒台1回を記録して0.100秒差の3番手。ジョアン・ミルは、15度のコースインで68ラップを周回すると、2分00秒台を最多の21回、1分59秒台を6回記録して0.696秒差の7番手。
ファビオ・クアルタラロは6番手発進
前日にチーム発表会を開催したヤマハは、テストライダーのカル・クラッチローを招集。改良型シャーシをテストすれば、2年前の2020年2月に当地で開催されたオフィシャルテストで総合1番手に進出したファビオ・クアルタラロは、10度のコースインで57ラップを周回すると、2分00秒台を20回、1分59秒台を7回記録して0.631秒差の6番手。
冬休みを利用して昨年6月に手術した左膝のリハビリに取り組んだフランコ・モルビデリは、61ラップを周回して21番手。2016年と2017年に優勝を挙げたトラックに戻って来たアンドレア・ドビツィオーソは、60ラップを周回して23番手。
ヘレス総合1番手のフランチェスコ・バグナイアは19番手
ドゥカティは新しいエンジンとテールエキゾースト、形状が若干異なるエアインテークを投入。5人が3日間のシェイクダウンテストでテストライダーのミケーレ・ピロがシェイクダウンさせた2022年型に乗り込むと、ヨハン・ザルコは、11度のコースインで59ラップを周回すると、2分00秒台を13回、1分59秒台を9回、1分58秒台を1回記録して0.575秒差の4番手。ホルヘ・マルティンは49ラップを周回して17番手。ルカ・マリーニは52ラップを周回して18番手。
11月のオフィシャルテストで総合1番手に進出したフランチェスコ・バグナイアは、10度のコースインで61ラップを周回すると、2分00秒台を19回記録して1.676秒差の19番手。新型コロナウイルスの感染から回復したジャック・ミラーは、30ラップ目にテクニカルトラブルに見舞われたが、11度のコースインで55ラップを周回すると、2分00秒台を9回記録して1.806秒差の22番手。
2021年型を駆けるエネア・バスティアニーニは、8度のコースインで44ラップを周回すると、2分00秒台を10回、1分59秒台を6回、1分58秒台を1回記録して0.267秒差の4番手に進出。
マルク・マルケスが104日ぶりに走行
2年連続して無冠に終わったホンダは、タイトル奪回に向けて、11月からさらに進化したと思われる新しいタイプのプロトタイプマシンを準備。新しいテールユニット、エキゾースト、エアロボディ、エンジンが搭載され、2チームのガレージには、4つ以上の異なるタイプのシャーシを投入すると、複視から復帰して、昨年10月の第16戦エミリア・ロマーニャGP以来となる104日ぶりとなる走行となったマルク・マルケスは、9コーナーと15コーナーで転倒を喫したが、15度のコースインで62ラップを周回すると、2分00秒台を13回、1分59秒台を4回記録して0.916秒差の8番手。
最終戦のハードクラッシュから回復したポル・エスパルガロは、14度のコースインで64ラップを周回すると、2分00秒台を12回、1分59秒台を3回記録して0.982秒差の9番手。
11月のオフィシャルテストで総合2番手に進出した後、新しいバージョンのシャーシを試した中上貴晶は、13度のコースインで62ラップを周回すると、2分00秒台を13回、1分59秒台を5回記録して1.263秒差の12番手。アレックス・マルケスは65ラップを周回して15番手。
ステップ・バイ・ステップでテストを進めるKTM
新型エンジン、異なるエアロボディとエアインテーク、メインのインテークだけでなく、側面にも小さなダクトが設けられた『RC16』に乗り込んだブラッド・ビンダーは、30ラップ目の7コーナーでオーバーランの後に転倒を喫したが、9度のコースインで59ラップを周回して1.413秒差の14番手。ミゲール・オリベイラは、8コーナーで転倒を喫したが、13度のコースインで60ラップを周回して1.574秒差の16番手。
新人勢の1番手はマルコ・ベツェッキ
ドゥカティから供給された2021年型のデスモセディチを駆けるマルコ・ベツェッキは、シェイクダウンテスト3日目のタイムを更新。49ラップを周回して1.097秒差の10番手に進出すれば、腹痛が原因で2日間のシェイクダウンテストを欠場したファビオ・ディ・ジャンアントニオは、2021年型に乗り込み、42ラップを周回して20番手。
シェイクダウンテストで新人勢の1番手だったラウール・フェルナンデェスとレミー・ガードナーは、タイムを更新できずに13番手と24番手。飛び級のダーリン・ビンダーは、レギュラーライダー勢最後尾の25番手だった。
リザルト
オフィシャルテスト1日目:1分58秒371(アレイシ・エスパルガロ)
オフィシャルテストベストラップ:1分58秒239(2019ダニロ・ペトルッチ)
ベストレースラップ:2分00秒606(2015ホルヘ・ロレンソ)
オールタイムラップレコード:1分58秒303(2019ファビオ・クアルタラロ)