アプリリア・レーシングのマーベリック・ビニャーレスは、第11戦TTアッセンの決勝レースで4列目11番グリッドから1ラップ目9番手、4ラップ目7番手、5ラップ目5番手に浮上。10ラップ目にブラッド・ビンダー、17ラップ目にはホルヘ・マルティンを抜いて3番手まで前進し、1.209秒差の3位でフィニッシュ。
1年前にキャリアで最後の表彰台を獲得したTT・サーキット・アッセンでアプリリア加入後、17戦目で初表彰台を獲得。総合14位から13位に浮上した。
目標達成
「今日は何としても、ここで表彰台を獲得しなければいけなかった。印象的だ。とても幸せ。僕たちは毎日バイクと一緒に、バイクから離れても懸命に働いている。今日はその仕事の成果となったから幸せ。毎週末に表彰台争いができるように小さな一歩を踏み出した。ここアッセンで全力を尽くしたけど、まだ全てがスムーズではない。バイクに適応するには、もう少し時間が必要だ。」
「『今日は全力で行く』と自分に言い聞かせた。もし雨がもう少し降ったら、もっと前に行けたかもしれない(笑)。レース中はずっと一貫したグッドなペースで走ることができた。素晴らしい仕事に取り組んでいるアプリリアを祝福したい。僕はそれを最大限に利用している。今まで以上に働き、全力を尽くしている。」
「本当に楽しかった。表彰台を目指してファイトができると思っていたドイツから来て、その慣性とモチベーションを維持した。ウォームアップ走行の時点で、今日は前に出られると手応えを感じていたけど、序盤にあれほどポジションを挽回できるとは思ってもいなかったから、非常に良い仕事をしているアプリリアに感謝したい。」
次の目標:優勝
「自信がある。自信が高まっている。バイクに良い感じがあり、アプリリアのグループ全体と一緒に良く働いている。時間の問題だと知っている。僕は彼らを信頼し、レースで勝利を挙げるには時間の問題だ。」
「継続する。集中する。同じやり方の仕事を続け、さらに良く働けば、結果が出て来るだろう。諦めず、仕事を続けることだ。長い時期を費やしたけど、僕たちは達成した。この表彰台は、これからの仕事を継続するために多くの力を僕たちに与えてくれる。」
後半戦の課題
「予選では、どういうわけか、特にリアに新品タイヤを履くと、バイクのポテンシャルを最大限に引き出すことができない。レースペースは良いけど、タイムアタックは改善するために、良いセットアップをしなければいけない。」
チームワーク
「1位か2位かはどうでもいい。僕たちは、このバイクが最も戦闘力が高いことを望んでいる。僕たちは常にチームとして働くことを考え、ムジェロから一緒に働いている。そのことが僕たちを強くしていると思う。僕たちが取り組んできたことから、ようやく結果に表れていると手応えを感じる。」
チームメイトのサポート役
「後半戦は確実に強くなる。アレイシ・エスパルガロがチャンピオンシップに近づけば、もし僕がレースで速い場合、彼が僕の前でフィニッシュすることが重要だ。結局のところ、僕はアプリリアのために働き、共同作業をしている。それが僕たちを強くさせる。彼に機会があり、前に行かさなければいけない場合はそうする。助けることに疑いはない。」
「僕は世界で最も幸せな男。これ以上何も求めることはできない。非常に戦闘力の高いバイクを走らせ、非常に優秀なチームが僕を支え、アプリリアが僕を支援してくれている。夢に見た全てがあり、全力で走る準備ができている。チャンピオンシップのレベルは非常に高いけど、僕は何かを達成できることを知っている。」
史上7人目の表彰台獲得
2002年から始まった『MotoGP™クラス』において、マーベリック・ビニャーレスの前に3メーカーで表彰台を獲得したのは、アレックス・バロス、ロリス・カピロッシ、マルコ・メランドリ、バレンティーノ・ロッシ、アンドレア・ドビツィオーソ、カル・クラッチローの6人。
アレックス・バロスは、『500ccクラス』時代にカジバ、スズキ、ホンダで表彰台を獲得した後、2002年以降にはホンダ、ヤマハ、ドゥカティで表彰台を獲得。プレミアクラス17年間のキャリアにおいて、5メーカーで表彰台を獲得すれば、2002年のチームメイト、ロリス・カピロッシは、『500ccクラス』時代にヤマハとホンダで表彰台を獲得した後、ホンダ、ドゥカティ、スズキで表彰台を獲得したが、『MotoGP™クラス』元年の2002年は、4ストロークマシンではなく、従来の2ストロークマシンを乗り続けていた。
マルコ・メランドリは、ヤマハとホンダで表彰台を獲得した後、ドゥカティでは1度も表彰台を獲得できなかったが、翌年の2009年に撤退したカワサキのバイクを走らせ、ルマンでキャリア最後の表彰台を獲得。
レジェンド、バレンティーノ・ロッシは、ホンダとヤマハと共にタイトルを獲得。2011年と2012年に所属したドゥカティでは優勝こそ挙げられなかったが、3度の表彰台を獲得すれば、アンドレア・ドビツィオーソはホンダ、ヤマハ、ドゥカティ、カル・クラッチローはヤマハ、ドゥカティ、ホンダで表彰台を獲得。
狙うは史上初の3クラス優勝
『MotoGP™クラス』の歴史を刻んだ6人は、3メーカーのバイクを走らせて表彰台を獲得したが、優勝を挙げられなかったことから、既にスズキとヤマハで優勝したマーベリック・ビニャーレスがアプリリアと共に優勝を挙げれば、史上初の快挙となる。
過去の記録
2001年まで開催された『500ccクラス』では、僅か4人が3メーカーでの優勝を達成。
マイク・ヘイルウッド(ノートン/MVアグスタ/ホンダ)
ランディ・マモラ(スズキ/ホンダ/ヤマハ)
エディ・ローソン(ホンダ/ヤマハ/カジバ)
ロリス・カピロッシ(ヤマハ/ホンダ/ドゥカティ)
1949年に始まったチャンピオンシップの歴史において、過去最高は5メーカーでの表彰台。4人が歴史に名を刻んだ。
ジョン・ハートル(MVアグスタ/ノートン/ジレラ/マチレス/メティス)
ジャック・フィンドレイ(マチレス/スズキ/ジェイド/ヤマハ/リント)
フィル・リード(MVアグスタ/ジレラ/マチレス/ノートン/スズキ)
アレックス・バロス(カジバ/スズキ/ホンダ/ヤマハ/ドゥカティ)
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