「奇妙なテストとなってしまった」

理論上パワーアップされた新型エンジンを試したが、期待していた違いを確認できず、同等と評価

モンスターエナジー・ヤマハファビオ・クアルタラロは、最終戦バレンシアGPが開催されたサーキット・リカルド・トルモに延滞し、2023年シーズンに向けた最初のオフィシャルテストに参加。

3台のバイクが準備され、大型のエアロボディ、週末にテストライダーのカル・クラッチローが使用したリアテールのエアロパーツ、シャーシ、エンジン、セッティングなどを試しながら最多の92ラップを周回して0.546秒差の9番手だった。

「奇妙なテストとなってしまった。何かが機能しなかった。新しいエアロパッケージ、新しいシャーシ、新しいエンジンを試した。新しいエンジンに期待していたものは、今日感じたものではなかった。」

「理論上、エンジンはバルセロナとミサノで実施したテストよりもパワーがあるけど、全く同じ」

「僕たちはバルセロナとミサノ、カル・クラッチローがもてぎとヘレスでテストを実施し、明らかなエンジンの改善が見られたけど、今日試したものは週末と同じだった。もっと多くのこと、特により良いエンジンを期待していたけど、以前のフィーリングとスピードが見つからなかったから、何が起こったのか分析する必要がある。」

「新しいエンジンは後退してしまった。理論上、エンジンはバルセロナとミサノで実施したテストよりもパワーがあるけど、2022年シーズンの最終戦で使用したエンジンと全く同じというのは理解できない。」

「バルセロナバージョンとミサノバージョンがあり、2つのバージョンは、パワーに関しては実質的に同じ。キャラクターが異なる。今日一日中試したエンジンは新しいもので、改善は何も見られなかった。バルセロナとミサノでは、幾つかの改善が見られたけど、バレンシアではそうではなかった。期待していた改善を感じることができなかった。」

「ストレートを走るときに問題がある。正直なところ、3速、4速、5速、6速と加速すると... ミサノで試したときと比べて何もなかった。あそこで大幅な改善があったから非常に奇妙だと思う。ここで一度、時速327kmに達した。通常は平均で時速324km。バルセロナとミサノで得たスピード、カルがもてぎとヘレスで記録したスピードに到達しなかった。その理由は?」

シャーシ
「何も見つからなかった。多くのことを試したのは事実だけど、シャーシはあまり良い感触を与えてくれなかったから、直ぐに乗り換えた。空力に関しては、沢山のテストに取り組んだ。全てのデータを分析する必要があり、優れているのかどうなのか、どちらのオプションが良いのかを判断するために分析が必要だろう。」

「バルセロナとミサノで試したバイクなら、ストレートでドゥカティ勢に対抗できるけど、今のパワーは本当に平凡」

エアロパッケージ
「リアテールのフィンは、最終的に非常に上手く良かったもので、確かに非常に高く、もしかしたら、ディバイスを装着しなければいけないかもしれない。」

「本当に望んでいたのは、より多くのダウンフォースを備えたフェアリングだった。より良いけど、パワーがない場合は、ストレートでさらに遅くなってしまうから、パワーを実感できるエンジンがあれば、ヘレスやルマンのようなトラックでは、より大きなウイングを持つフェアリングが有利になると思う。ムジェロやバルセロナのようなトラックでは、今年のような標準型のフェアリングを使用する必要があると思う。」

「現時点でパワーがない。バルセロナとミサノで試したバイクなら、ストレートでドゥカティ勢に対抗できるけど、今のパワーは本当に平凡。それは大きな違いであり、時速1~2KMではなかった。ヘレスは非常に確認しやすいトラック。バレンシアのように長いストレートなら、より良く確認できなければいけないから、何が起こっているのか疑問に思う。」

左手薬指の手術
「バケーションに入らなければいけないから、バケーションに入る。僕はエンジニアではない。僕がしなければいけないことは、バイクに乗って、ベストを尽くすこと。全てのシーズンを通じてやってきた。今日もベストを尽くした。満足感を持たずに帰宅する。来年どうなるか見てみよう。まだ分からないけど、指は悪化しているので、手術を受けなければいけない。」

 

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