マルク・マルケスが眼科的健康を改善するプロジェクトに賛同

過去3度の複視に見舞われた経験から、ハイチでの医療活動のために約1450万円を寄付

レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは19日、スペイン・バルセロナ市内の病院『Hospital Clínic(ホスピタル・クリニック)』で発表されたカリブ諸国の一国、ハイチの眼科的健康を改善することを目的としたプロジェクトの説明会に出席。活動に賛同して活動資金として10万ユーロ、約1450万円を寄付した。

プロジェクトの発起人の1人であるベルナルド・サンチェス・ダルマウ医師は、マルク・マルケスが過去3度に渡って、転倒による頭部外傷が原因で、1つのものが二重に見える視覚の問題、複視に見舞われた際に治療を担当。

世界で最も貧しい国の1つであり、10万人近くが失明するハイチでは、基本的な医療サービスへのアクセスが困難なことから、ホスピタル・クリニックの医師団たちが中心となって目の健康を改善するためのプロジェクトが立ち上がり、信頼する担当医からの協力要請を受けたマルク・マルケスは快く承諾。

マルク・マルケス
「僕はこのプロジェクトの大使。多くの人々の視覚的健康を改善する手助けができることを誇りに思う。目の負傷の際に受けたホスピタル・クリニックの支援に感謝している。僕は彼らを信頼し、このプロジェクトに参加したいかどうかを聞かれたとき、躊躇はなかった。」

「見ることは宝。視力に関して幾つかの問題を抱えてきたことから、その大切さを認識している。このイニシアチブに参加できることは大きな喜び。僕たちの支援が多くの患者に直接届くだけでなく、専門家にも届き、より多くの人々が訓練を受けて、患者たちがケアを受けられることを期待する。」

11年前の転倒が原因で視力問題が発生
2011年10月21日、第17戦マレーシアGPの初日に濡れた路面に滑って転倒した際に頭部を打ち、第4右神経の外傷性損傷が原因で右上斜筋の麻痺を引き起こし、右眼の視力喪失により残り2戦を欠場。中量級1年目にタイトルを獲得する可能性を逃した。

転倒から87日後の2012年1月16日、サンチェス・ダルマウ医師による手術を受け、手術から62日後の3月19日からヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催されたオフィシャルテストに参加して回復具合を確認。転倒から200日後、手術から82日後の4月8日に開催された開幕戦カタールGP決勝レースで2番グリッドから優勝。

トレーニングアクシデントで2度目の視力問題
2021年10月30日、右上腕骨骨折から復帰して2戦連続3度目の優勝を挙げた後、通常のトレーニングとして取り入れているオフロードトレーニング中に転倒を喫して頭部を強打。大事を取って、第17戦アルガルヴェGPを欠場し自宅で静養していたが、視力に問題が生じたことから、11月8日にサンチェス・ダルマウ医師を訪れると、右上斜筋の関与を伴う第4右神経の麻痺による複視が確認され、定期的な管理による保守的な治療を選択。

2022年1月24日、定期検査の結果、保守的な治療が成功したことを確認。2月5日からのオフィシャルテストに参加し、2021年10月24日の第16戦エミリア・ロマーニャGP決勝レース以来104日ぶりに『RC213V』を走らせ、プレミアクラス10年目に向けて本格的な準備を開始。

3度目の複視で2戦に欠場
2022年3月20日、第2戦インドネシアGPのウォームアップ走行で週末4度目、今季5度目の転倒による頭部外傷が原因で決勝レースをキャンセル。インドネシアからスペインに帰国する途中に、視界に不快感を覚え始めたことから、バルセロナに到着後、サンチェス・ダルマウ医師の下を直接訪れて検査を受けた結果、第4右神経の麻痺が原因で複視の再発を確認。

深刻な症状でないことから、保守的な治療を選択。第3戦アルゼンチンGPの欠場を強いられたが、3度目の検査結果、保守的な治療計画が完了したことを確認。第4戦アメリカズGPに復帰していた。

 

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