オフィシャルウェブのシリーズ企画『In conversation with...(イン・カンバセーション・ウィズ...)』は、キャリア通算17年目、プレミアクラス9年目、ホンダのサテライトチーム、カストロール・ホンダ・LCRから2年目をスタートさせたチャンピオンシップ最年長、最多出走数を誇るヨハン・ザルコを招待。
2024年シーズンにホンダ勢の最高位となる総合17位に進出した後、2025年は第4戦カタールGPで4位を獲得。2022年10月の第18戦オーストラリアGP以来46戦ぶりとなるトップ4入りをホンダにもたらし、序盤5戦が終了した時点で総合7位に進出。リザルトとパフォーマンスでホンダ勢を牽引する存在として注目が集まる中、今季の目標、そして将来の去就に関して可能性を語った。
将来の所属先
「ファクトリーシート、ホンダのファクトリーチーム入りは可能。ルーチョ・チェッキネロとLCRとの関係は大変良好で、ファクトリーライダーとして、全てのマテリアルとパーツの面でチャンスが得られるのは大変光栄なこと。確かに、ファクトリーチームのシートはライダーにとって夢であり、ガレージにとっても重要なこと。もし僕がホンダのトップライダーであり続ければ、そこに行くのは理にかなっているかもしれない。」
2年目の躍進
「ホンダ、LCRと共に2年目をスタートさせ、トップリザルトは予想を上回るものだった。それは全ての人に幸せを与え、より良いものを信じるモチベーションを大いに高めるもので、アルゼンチンのレースでは『ワオ!』という感動だった。」
「そしてカタールでは、ものごとが順調に進んでいるとき、表彰台の香りが漂うということを改めて確認することができた。」
「近い将来、表彰台を獲得できることを強く願う。まだ遠いところにいると思っていたけど、表彰台を獲得できる匂いを嗅ぐと、思っている以上に近づいているのかもしれないと感じる。」
ホンダに対する信頼感
「ホンダの仕事は、どれほど多くの人が関わっているのを見るだけでも、本当に感銘的。日本人たちとの信頼関係は良くなっている。彼らは僕をさらに信頼してくれ、この信頼関係は自信を深める上でも非常に重要なもの。ホンダがLCRと取り組んでいる今の状況では、僕はファクトリーライダーのような存在。ファクトリーライダーと同等のパフォーマンスを発揮する機会があり、アップデートの際には、少なくとも3台のアップデートが計画される。僕たちは全ての人たちと協力して開発を進めている。」
開発の焦点
「改善すべきところはトップスピードとエンジンパワー。レースではストレートでタイムをロスすると、オーバーテイクしたり、ポジションを維持したりするのが難しくなるから。僕たちが大きく改善できたのは、バイクの乗り方、とにかく自然な乗り方ができるようになったから。」
ドゥカティへの挑戦
「ドゥカティ以外のライダーで、ドゥカティを邪魔する唯一のライダーになりたい。ジジ・ダリーニャが、彼の組織を混乱させるほどのライダーとしての能力を誇りに思ってくれるだけでいい!」
34歳のフランス人ライダー、ヨハン・ザルコは今週末にプレミアクラス150戦目、キャリア通算288戦目となるホームレース、第6戦フランスGPを迎え、プレミアクラス1年目の2017年に初表彰台となる2位、2021年2位、2022年5位、2023年6位と3位、2024年13位と12位だったルマンのブガッティ・サーキットに挑戦する。