イタリアは、軽量級と中量級において、それぞれ22度のタイトルを獲得。ライバル国を圧倒する実績を残したが、最後にチャンピオンに輝いたのは、2004年のアンドレア・ドビツィオーソと2008年の故マルコ・シモンチェリ。軽量級では11年間、中量級では7年間タイトルから遠ざかり、各クラスで活躍したアンドレア・イアンノーネは26歳、シモーネ・コルシは29歳、ドビツィオーソは30歳、今年復帰したマティア・パッシーニは、中量級最年長に30歳。
チャンピオンシップ最年長のバレンティーノ・ロッシは、イタリアの将来を担う次代のヤングライダーたちが出現して来ないことに危機感を抱き、2014年3月に後任の育成を目的としたアカデミーを発足。
同時に父親のグレッシアーノが故郷のタヴィッリアに購入した土地を利用して、モーターランチを建設。自身のトレーニングだけでなく、アカデミーのトレーニングプログラムとして、Moto2™クラス、Moto3™クラス、Moto3™ジュニア世界選手権、イタリア選手権に参戦する所属11名のヤングライダーたちと共にダートトラックを実施。モーターランチは、パドックにも開放され、毎年イタリアGPとサンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGP後には、多くのライダーたちが訪問する。
アカデミーは、近郊のサーキット、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで練習走行やVR46のオフィスで英会話も勉強。ヤングライダーたちがお互いに切磋琢磨する環境を提供すると、第8戦TTアッセンの軽量級決勝レースでは、トップ7に5人が進出。それぞれのクラスで際立つ活躍を見せ、昨年はMoto3™ジュニア世界選手権でニコロ・ブレガがイタリア人として初めてタイトル獲得に成功。
6月上旬には、提携先のヤマハ発動機が選出したアジア出身のヤングライダーたちが、タヴィッリアに滞在して、VR46アカデミーのトレーニングプログラムを体験した。