後半戦2戦目となる第11戦チェコGPは、ブルノ・サーキットこと、アウトモトドローム・ブルノで19日に開幕、21日に決勝レース(日本時間21時00分)が行われ、タイトル争いをリードする総合1位のマルク・マルケスが、ライバルたちの挑戦を受ける。
2015年8月、モラビア州政府とブルノ市政府が中心となり設立された大会組織委員会とドルナスポーツは、2016年から5年間の開催に関して合意。2020年までの開催が決定。1965年に当地でチェコスロバキアGPとして初開催されてから、1993年のチェコ共和国とスロバキア共和国の分離を経て、今年で47度目の開催を迎える。
隣国で開催された前戦オーストリアGPで5位に進入したマルケスは、昨年2位、2年前に4位、3年前に優勝を挙げた当地で確実に表彰台を狙い、アドバンテージを維持したいところ。
43ポイント差の総合2位に進出するホルヘ・ロレンソは、最高峰クラスで歴代2位に浮上する103度目の表彰台を獲得した勢いに乗って、2010年と2015年の優勝を含め最高峰クラス8度の挑戦で5度の表彰台を獲得した東欧のトラックに乗り込み、ポイント差を詰めに行く。
57ポイント差の総合3位に位置するバレンティーノ・ロッシは、フル参戦を開始した20年前の1996年にキャリア初のポールポジションと優勝を挙げた当地で4戦振りの優勝、表彰台を獲得して、2009年以来となるタイトル奪回を視野に入れ、ポイントリーダーとのギャップを詰めたいところ。
困難な週末を7位で乗り切った総合4位のダニ・ペドロサは、最高峰クラス10度の挑戦で2012年と2014年の優勝を含む6度の表彰台を獲得した右回りトラックで、19ポイント差に広がった総合3位とのギャップを詰め、追い上げてきた後続とのアドバンテージを広げに行く。
総合4位に接近してきたのは、12ポイント差のマーベリック・ビニャーレス、17ポイント差のアンドレア・イアンノーネ、26ポイント差のアンドレア・ドビツィオーソの3名。スズキは確実に戦闘力がアップすれば、ドゥカティは2010年以来となる優勝、2007年以来となるワンツーフィニッシュを達成。ホンダ勢、ヤマハ勢に挑戦する。
インディペンデントチームライダー部門で注目は、アプリリアのアルバロ・バウティスタ。前戦ではジャンプスタートにより、16位だったが、ライドスルーのペナルティを科せられた後には、トップ7以内に進出可能なペースで周回。同部門の最高位を獲得する機会を逃したが、実践での開発が確実に進んでいることを証明。
前戦で同部門の最高位に進出した総合10位のスコット・レディングは、総合8位のポル・エスパルガロ、総合9位のエクトル・バルベラに急接近。今季初めてポイント圏内進出を逃した総合11位のユージン・ラバティ、テスト不足を9位で締め括った総合14位のブラドリー・スミス、ジャンプスタートで上位進出の可能性を逃した総合15位のカル・クラッチローらは、2週間後のホームレースを視野に入れ、上位進出を目指す。
総合13位のジャック・ミラーは、17日にブルノ市内の病院で精密検査を受け、骨折した右手首と第6胸椎の回復具合を確認。総合18位のダニロ・ペトルッチは、他者の転倒を引き起こす無責任な走行により、スターティンググリッドを3つ降格する。
当サイトでは、マルケス、ロレンソ、ロッシ、イアンノーネ、レディング、バウティスタが出席する18日(日本時間24時00分)のプレスカンファレンスを生中継で配信する。