第11戦オーストリアGPは、レッドブル・リンク‐シュピールベルクで11日(金)に開幕、13日(日)に決勝レース(日本時間21時00分)が行われ、後半戦の緒戦となった前戦チェコGPで2戦連続3度目のポール・トゥ・フィニッシュを決めたポイントリーダーのマルク・マルケスが昨年5番グリッドから5位に進出した当地で、ライバルたちからの挑戦を受ける。
第2の都市グラーツから北西に約100キロメートルに位置するシュピールベルクの緑美しい丘に建設されたサーキット、エステルライヒリンクは、1994年まで開催されていたザルツブルクリンクに替わり、1996年に初開催すると、改修工事を機にA1リンクに改名し、2年連続して開催。2004年、ザルツブルクに拠点を構える清涼飲料水メーカーのレッドブルがサーキットを買収。レッドブリ・リンクに改称すると、2014年にレッドブルとドルナスポーツの間で2016年の開催に関して合意し、19年ぶりの開催が決定。復帰1年目は、1997年の4.2万人を大きく上回る21.5万人の観客数を記録。グランプリ・コミッションからベストグランプリに選出された。
前戦でシーズン序盤の好感触を取り戻し、4戦ぶり5度目の表彰台を獲得した総合2位のマーベリック・ビニャーレスは、昨年6番グリッドから6位。アウトモトドローム・ブルノで開催されたオフィシャルテストでは3番手に進出すれば、総合4位のバレンティーノ・ロッシは、昨年2番グリッドから4位だった高速トラックを前に、オフィシャルテストで1番時計を記録。
総合3位のアンドレア・ドビツィオーソは、昨年3番グリッドからタイヤ選択を誤って2位だったが、高速トラック入りを前に、オフィシャルテストで新型フェアリングをテスト。総合10位のホルヘ・ロレンソは、前戦で投入した新型フェアリングに手応えを得て、第4戦スペインGP以来となる表彰台、ドゥカティでの初優勝を狙う。
前戦で今季6度目の表彰台を獲得した総合5位のダニ・ペドロサは、チームメイトのマルケスと共にオフィシャルテストで当地対策のセッティングと電子制御を調整すれば、前戦で今季3度目となるインディペンデントチームライダー勢の最高位に進出した総合9位のカル・クラッチローは、フリー走行3の転倒で背中を強打したことから、連戦を考慮して14時過ぎにテストを終了。
2戦連続4度目のシングルフィニッシュを決めた総合13位のアレイシ・エスパルガロは、ニューパーツを検証すれば、総合16位のアンドレア・イアンノーネは、課題のブレーキング改善に集中。昨年ポールポジションから初優勝を挙げたトラックで浮上のきっかけを掴みたいところ。
ホームレースとなるレッドブル・KTM・ファクトリー・レーシングは、最高位の9位を獲得した総合19位のポル・エスパルガロと総合22位のブラッドリー・スミスに加え、テストライダーのミカ・カリオが合流。今季2度目の3人体制でポイント圏内を目指す。
インディペンデントチームライダー勢では、総合6位のヨハン・ザルコが昨年の中量級でポール・トゥ・ウインを達成。オフィシャルテストでは5番手に進出すれば、ファクトリー勢に匹敵する走りを見せている総合7位のジョナス・フォルガー、ドゥカティを走らせる総合8位のダニロ・ペトルッチ、総合11位のアルバロ・バウティスタらに注目が集まる。
当サイトの『VideoPass』とオフィシャルアプリの『Official MotoGP™ App』では、マルケス、ビニャーレス、ロッシ、ペドロサ、クラッチロー、エスパルガロ弟が出席する10日(木)のプレスカンファレンスから決勝レース後のプレスカンファレンスまでライブ配信を提供。