オフィシャルテスト~ビニャーレスが1番手に進出

HRCが18年型のプロトタイプを投入。昇格組のモルビデッリ、中上、シメオンがテストデビュー。

最高峰クラスは14日、最終戦バレンシアGPが開催されたサーキット・リカルド・トルモで、2018年シーズンのオフィシャルテストをスタート。総合3位のマーベリック・ビニャーレスがトップタイムをマークした。

路面温度がまだ低いドライコンディションの中、セッション開始の10時過ぎに、シーズンのラストレースで転倒リタイアを喫したアルバロ・バウティスタが先陣を切ってトラックに飛び出すと、チームを移籍したジャック・ミラーとスコット・レディング、中量級から昇格したフランコ・モルビデッリと中上貴晶が次々にコースに飛び出して、テストがスタート。

決勝レースで16年型M1のシャーシを使用して、13番グリッドから12位だったビニャーレスは、4台のM1(16年型、17年型、16年型シャーシ+17年型エンジン、16年型シャーシ+18年型エンジン)を比較。10度のコースインで最多の80ラップを周回すると、1分31秒台を最多の42回、1分30秒台を2回記録し、公式予選1でマークした週末のベストラップ(1分30秒030)に接近する1分30秒189の1番時計を刻み、2年連続して1番手発進を決めた。

総合5位のバレンティーノ・ロッシは、3台のM1と新しいタイプのフェアリングを比較検証。午前中にハードクラッシュを喫したが、10度のコースインで64ラップを周回すると、1分31秒台を18回、1分30秒台を1回記録し、0.330秒差の4番手に進出。

新人王とインディペンデントチームライダーの2冠を獲得した総合6位のヨハン・ザルコは、16年型と17年型のM1を使用して、7度のコースインで53ラップを周回すると、1分31秒台を15回、1分30秒台を最多の7回記録し、0.200秒差の2番手に進出。

2年連続4度目のタイトル獲得に成功したマルク・マルケスは、17年型RC21Vと18年型プロトタイプマシンの比較テストを開始。11度のコースインで70ラップを周回すると、1分31秒台を23回、1分30秒台を5回記録し、0.321秒差の3番手。

2勝目でシーズンを締め括った総合4位のダニ・ペドロサとHRCの契約ライダーとなった総合9位のカル・クラッチローも18年型プロトタイプマシンをテストして、52ラップと55ラップを周回。

昇格組の中上とモルビデッリは、2017年型でテストを開始。76ラップと78ラップを周回すれば、トーマス・ルティの負傷代役として招集されたHRCテストライダー、高橋巧は当地を初めて走行。転倒を喫したが、55ラップを周回した。

ドゥカティの両雄、アンドレア・ドビツィオーソとホルヘ・ロレンソは、新たなパーツを搭載したデスモセディチGP17で走行。50ラップと48ラップを周回して、7番手と8番手に進出すれば、オクト・プラマック・レーシングとレアーレ・アビンティア・レーシングに移籍したジャック・ミラーとティト・ラバットは、ホンダ車からドゥカティ車のデスモセディチGP17に乗り換え、5番手と13番手に進出すれば、昇格組の1人、チャビエル・シメオンは、デスモセディチGP17を初走行。バウティスタは、GP16からGP17に乗り換えたが、ハイサイドから転倒を喫したことから、精密検査を受けるためにバレンシア市内の病院に搬送された。

アプリリアから2年目を迎えるアレイシ・エスパルガロは、フロントに加重を増すために、ライディングポジションを調整。新しいフロントフォークを試し、2日目に新しいスイングアームの投入を予定すれば、スコット・レディングは、ドゥカティからの乗り換えを開始。

KTMの両雄、ポル・エスパルガロとブラッドリー・スミスは、週末のセットアップを見直して9番手と12番手。最終戦で4位と6位に進出したチーム・スズキ・エクスターのアレックス・リンスとアンドレア・イアンノーネは、腹痛に欠場した。

RESULTS

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