モンスター・ヤマハ・テック3のチームマネージャー、エルベ・ポンチャラルは、開幕戦カタールGP後、当サイトのインタビューに応え、ジョナス・フォルガーの病欠が引き金となった困難なプレシーズンを経て、ハフィス・シャリンを起用した理由を明かした。
「セパンでのオフィシャルテストが始まる10日前でした。ジョナスが18年シーズンに参戦しないと伝えてきたときは、我々にとって大きな衝撃でした。そこで代役の問題となり、当時は優秀なライダーたちは既に契約済みであることから、何ができるかを模索しました。多くの人たちから数人のライダーたちを勧めてきました。私が尊敬するライダーたちであり、十分に戦闘力がありますが、30歳に到達しようという年齢であることから、もし、その中から選出していたら、最も単調なシーズンになるかもしれません。」
「我々は現実的です。ライダーの選出は一種の賭けです。確実な正しい決断はできません。オフィシャルチームのチームマネージャーは、一貫して進化するバイクと共に、最善の契約を提供することができますが、我々には同じような提示ができません。そのことは重要だとは思いません。私は異なること、リスクを冒すことを好みます。既にクラスで地位を確立したライダーと契約を結ぶより、エキサイティングなシーズンにしてくれるライダーを起用したいです。」
「ある日、セパン・インターナショナル・サーキットの最高経営責任者であるラズラン・ラズリ氏に出会い、幾つかのことに関して協議をしているところで、突然、『ハフィス・シャリンはどうだろうか?』と思いつきました。彼は『真面目なのか?』と、驚いていましたが、これが全ての始まりでした。そこから、全ての関係者を納得させる必要があり、主張しなければいけませんでしたが、『もし、誰も賛同してくれなくても、とにかく、彼と契約を結ぶ』と、自分自身に言い聞かせました。我々が追求していたライダーであると確信していたからです。」
「彼は昨年、我々のライダーだったチャビ・ビエルゲとバトルを繰り広げていたことから、そのポテンシャルを把握していました。確かに、フランコ・モルビデッリやトーマス・ルティのように特筆した結果を挙げていませんでしたが、グッドなサポートとグッドなバイクを提供すれば、試してみる価値があると自分に言い聞かせました。私は幸せです。誰も期待していなかったライダーと契約しましたが、彼は何かを持っています。私はこの選択の仕方が気に入っています」と、チャンピオンシップ史上初となるマレーシア人ライダーを起用した理由を説明した。