88年と89年に250ccクラスを連覇し、現在ポンス・HP・40のチームマネージャーを務めるシト・ポンスの息子、アクセル・ポンスとエドガル・ポンスは、18年シーズンのシートを喪失したが、将来の復帰を目指して、別々の活動に取り組んでいる。
現在26歳のアクセルは、07年から2年間スペイン選手権125ccクラス(総合25位と19位)に参戦した後、09年から250ccクラスへのフル参戦を開始。14年に初めて父親のチームから離れて、AGR・チームから参戦。17年に3チーム目となるRW・レーシング・GPから参戦したが、自己最高位だった16年の総合16位から19位に後退し、レギュラーライダーのシートを失った。
「チャンピオンシップの参戦は非常に簡単だった。まだバイクのことを良く解っていなかったとけど、シト・ポンスの息子ということで、ものごとが難しくなると、厳しい状況に追い込まれた。プレッシャーが大きかった。そして、継続参戦に関して何も提示がもらえず、一歩後退することを決断した。スーパーバイク世界選手権に参戦する可能性があったけど、そのバイクはあまり戦闘力がなかった。」
「今はモデルの仕事を本格的に始めるために、幾つかのプロジェクトに取り組んでいる。もし、興味深い提示があれば、戻るつもりだから、トレーニングは続けている」と、復帰に関心があることを説明。
22歳のエドガルは、13年から3年間スペイン選手権Moto2™クラス(10位、3位、1位)に参戦した後、チャンピオンとして15年からフル参戦を開始したが、毎年優勝、タイトル争いを繰り広げてきた父親のチームが成績不振により、ヤングライダーを起用するプロジェクトの変更を強いられたことから、シートを失い、新たな可能性を求めて、Moto2™クラスへの参戦を中止したAGR・チームからMoto2™欧州選手権に復帰。開幕戦ポルトガル・エストリル大会では、転倒リタイアとテクニカルトラブルでリタイアを余儀なくされていた。
「シト・ポンスの息子ということで、いつもものごとが簡単だったわけではない。ポジティブな面とネガティブな面があり、この世界に入ることを許され、何も不自由がなかったけど、僕たちが常に背負っていた重圧が悪い形で影響してしまった。」
「父親がチームのボスということで、常に注目されたけど、今はモチベーションが高い。15年以来となるタイトルをもう一度獲得したい。目標は世界舞台に復帰すること。その時は父親のチームではなく、別のチームから参戦したい」と、再びチャンピオンとして世界舞台に返り咲く強い意志を語った。