レプソル・ホンダのダニ・ペドロサは12日、第9戦ドイツGPの開催地、ザクセンリンクのプレスカンファレンスルームで記者会見を開き、最終戦バレンシアGPを最後にキャリアに終止符を打つことを発表した。
「来年はチャンピオンシップに参戦しない。今季のMotoGPでキャリアを終わりにする。長く時間をかけて考えた決断。僕はこのスポーツを愛するから難しい決断だった。レースを継続する良い機会があったけど、以前と同じような強さでレースができないと感じている。これからの人生においては、今までとは異なることが優先となるだろう。」
「人生において、この経験とこれらの機会が得られたことが、どれほど幸運だったのかを表現したい。ファンの前で重要なチームのためにレースができたということは、素晴らしかった。素晴らしい人生だった。僕が期待していた以上のところまで到達した。このスポーツにおいて、自分がやってきたことをとても、とても誇りに思う。子供の頃にテレビでチャンピオンシップのライダーたちを観て、まさか自分がレーサーになれるとは思ってもいなかった。レーサーになるという夢が叶った。」
「この機会に、1999年にチャンスを提供してくれたドルナとホンダに感謝したい。僕のキャリアを長く支援してくれたスポンサーにも感謝したい。家族と困難な状況を克服するために沢山のメッセージを送ってくれた全てのファンにも感謝したい」と、こぼれ落ちる涙を拭きながらキャリアに終止符を打つ理由を説明し、感謝の言葉を送った。
01年4月8日。モビスター・アクティバ・カップを経由して、鈴鹿サーキットで開催された開幕戦日本GPでデビューを果たしたペドロサは、前戦TTアッセンまでに通算285戦に出走。最高峰クラスで31勝(歴代8位)、通算54勝(歴代7位)を挙げ、03年に125ccクラス、04年と05年に250ccクラスでチャンピオンに輝き、06年からホンダのファクトリーチーム、レプソル・ホンダから参戦。6月5日にHRCホンダ・レーシングから18年末に契約満期に伴いパートナーシップを終了することが発表されていた。