オフィシャルテスト~1日目は新人王クアルタラロが1番手に進出

来季20年シーズンがスタート!各メーカーが15週間後の開幕戦カタールGPに向けて本格的な準備を開始。

最高峰クラスの11チームは19日、最終戦バレンシアGPの開催地、サーキット・リカルド・トルモで2日間のオフィシャルテストを開始。1日目は、最高峰クラス1年目にダブルタイトルを獲得した総合5位のファビオ・クアルタラロが77ラップ目の10コーナーで転倒を喫したが、3レース分の距離に相当する最多の82ラップを周回して、ポールポジションタイム(1分29秒978)に接近する1分30秒163のトップタイムをマークした。

気温13度、路面温度13度のドライコンディションの中、午前10時00分にセッションが始まり、急きょ招集されたホンダのテストライダー、ステファン・ブラドルが先陣を切って走行を開始。日没前の17時00分までテストが実施された。

オフィシャルタイヤサプライヤーのミシュランは、週末と同じスリック/レインタイヤを準備。フロントにソフトコンパウンド5本、ミディアムコンパウンド6本、ハードコンパウンド5本、リアにはソフトコンパウンド5本(3本はフィリップアイランド・サーキットでテストした新たな構造のタイヤ)、ミディアムコンパウンド5本、ハードコンパウンド5本を供給。

さらに、コーナーの進入におけるパフォーマンスの向上を目指し、9月下旬にミサノ・ワールド・サーキット‐マルコ・シモンチェリで開催されたオフィシャルテストで一度投入したフロントタイヤを2本追加。2021年の供給に向けて、データの収集を始めた。

ヤマハはニューマシン(シャーシ、エアインテーク、エンジン)を準備。マーベリック・ビニャーレスは、66ラップを周回して0.164秒差の2番手に進出。1分30秒台を最多16回記録すれば、来季クルーチーフの就任が予定されているダビド・ムニョスとの共同作業を始めたバレンティーノ・ロッシは、73ラップを周回して0.849秒差の9番手。

フランコ・モルビデッリは、チームメイトのクアルタラロと共にカーボン製のスイングアームとフロントフェンダーカバーをテスト。71ラップを周回して0.323秒差の3番手に入り、ヤマハ勢が上位に進出。

ドゥカティは、ニューシャーシを投入。アンドレア・ドビツィオーソは、58ラップを周回して0.502秒差の4番手に進出したが、ダニロ・ペトルッチは、2つのボタンがハンドルの左側に追加されたバイクに乗り始めたが、決勝レースで転倒を喫した際に左肩を再度痛めたことから、10ラップを周回した後にテストを中断。

ジャック・ミラーは、ニューシャーシが投入されなかったが、幾つか新しいパーツが搭載された19年型に乗り込んで10番手。フランセスコ・バグナイアは、フリー走行3で転倒した際に左手首を骨折したことから治療に専念するために帰国。

プライベートテストからドゥカティのサテライトチームに昇格したレアーレ・アビンティア・レーシングは、19年型が供給され、ティト・ラバットとカレル・アブラハムが乗り換え作業を開始。

最終戦でトリプルクラウンを達成したマルク・マルケスは、ニューシャーシが搭載されたRC213∨に乗り込み、29ラップ目に転倒を喫したが、60ラップを周回して0.535秒差の5番手。カル・クラッチローは、ニューシャーシのテストと電子制御の改良に着手。

前日にファクトリーチーム、レプソル・ホンダ入りが発表された中量級王者のアレックス・マルケスは、クラッチローが19年シーズンに使用したバイクに乗り込むと8ラップ目の10コーナーで転倒。1日目は53ラップを周回して2.710秒差の最後尾23番手だった。

スズキはニューエンジンを投入。ジョアン・ミルとアレックス・リンスは、63ラップと76ラップを周回して6番手と7番手に進出。

KTMはニューシャーシとステアリングダンパーを投入。ポル・エスパルガロとテストライダーのダニ・ペドロサがテストプログラムを開始すると、最高峰クラスに一足早くデビューしたイケル・レクオナは、ミゲール・オリベイラのバイクを継続使用して4コーナーで転倒を喫したが、1.482秒差の13番手に進出。ポジション合わせから始めたブラッド・ビンダーは、2.482秒差の21番手。

Entry list Test Val 2020

アプリリアは、電子制御の開発に集中。テストライダーのブラッドリー・スミスは、転倒を喫したが、レギュラーライダーたちに先駆けて、幾つかのコンポーネントを試した。

RESULTS

24.99ユーロで提供中の『ビデオパス』では、『MotoGP™クラス』のオフィシャルテスト最終日を生中継で配信。
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