6人目の優勝者が誕生するか!?

左回りトラックで圧巻の速さと強さを誇示するポイントリーダーのマルク・マルケスを止めるのは誰か?今週末にモーターランド・アラゴンで第8戦アラゴンGP開催

チャンピオンシップ77年目のシーズンは、『より速く、より前に、より恐れずに』というスローガン通り、第3戦アメリカズGPから5戦連続して異なる優勝者が誕生。予測不可能な展開が続いた後、今週末にモーターランド・アラゴン第8戦アラゴンGPを迎える。

最後に異なる5人が優勝を挙げたのは、2023年の第16戦オーストラリアGPから最終戦バレンシアGP。今週末は2020年の第8戦エミリア・ロマーニャGPから第13戦ヨーロッパGP以来となる異なる6人目、新たな優勝者が誕生するか、または、昨年当地で6度目の優勝を挙げたマルク・マルケスが第4戦カタールGP以来となる優勝を再現させるか、いずれにせよ、今週末も地球上で最もエキサイティングなスポーツに相応しいバトルが約束されている。

アラゴンの伝説を維持するか

プレミアクラスで1勝しか挙げていなかったシルバーストン・サーキットで初めて1列目を逃し、初めてティソ・スプリントで優勝を逃したマルク・マルケスだったが、トップ走行中に転倒を喫しながら2戦連続5度目の表彰台を獲得。タイトル争いのライバルたちに対して、ポイント差の拡大に成功。

今週末はプレミアクラスに昇格した2013年、2016年、2017年、2018年、2019年に優勝。ドゥカティ機に乗り換えた2024年には初日午前のセッションから連続1番時計を刻み、ポールポジションからティソ・スプリントと決勝レースでシーズン初優勝を挙げ、圧巻の速さと強さを誇示。高い勝率を誇る左回りトラックに挑戦する。

ライバル勢の反撃は?

総合2位アレックス・マルケスはティソ・スプリントで今季初優勝を挙げたが、決勝レースで5位だったことから、マルク・マルケスとのギャップが24ポイント差に拡大。

総合3位フランチェスコ・バグナイアは2戦連続して決勝レースでポイントを稼げず、ポイントリーダーとのギャップが72ポイント差に拡大したが、4年前にはマルク・マルケスとの優勝争いに競り勝って、プレミアクラス初優勝を成し遂げたことから、思い出のサーキットで反撃を開始したいところ。

総合4位フランコ・モルビデリは4位に進出して総合4位を維持したが、ファビオ・ディ・ジャンアントニオフェルミン・アルデグエルは総合6位と10位に後退。ドゥカティが2021年から連続優勝を挙げたトラックで上位進出を目指す。

3戦連続の表彰台獲得となるか

第6戦フランスGPで優勝、第7戦イギリスGPで2位を獲得したヨハン・ザルコは、総合5位に浮上。ホンダに2021年10月の第15戦アメリカズGPと第16戦エミリア・ロマーニャGP以来となる連続表彰台をもたらしたことから、もし今週末にトップ3入りを果たせば、2019年に第4戦スペインGPから最終戦バレンシアGPまで16戦連続のトップ2を達成して以来となる3連続の表彰台となり、総合19位ジョアン・ミルはプレミアクラスで唯一2年連続の表彰台を獲得したトラックで上位進出、新人ソムキアット・チャントラは今季初のポイント圏内進出を目指す。

ルカ・マリーニ欠場?

鈴鹿8時間耐久レースの初参戦を視野に、ホンダが鈴鹿サーキットで実施したプライベートテストに初参加したルカ・マリーニだったが、2日目に転倒を喫した際に左股関節の脱臼、左膝靭帯の損傷、胸骨の骨折、左鎖骨の骨折、右側の気胸を負ったことから入院。渡航可能と判断されるまで、日本で経過観察を受けることから、今週末は欠場する見込み。

重要な週末を迎えるKTM

2週間前は公式予選2に直接進出できず、ティソ・スプリントと決勝レースでトップ10に進出できたのは総合9位ペドロ・アコスタの1人だけ。総合14位ブラッド・ビンダーは厳しい週末が続き、総合15位エネア・バスティアニーニはキャリア最悪だと評価。

ペドロ・アコスタが1年前に連続3位、ブラッド・ビンダーが1年前に4位、マーベリック・ビニャーレスが過去に4度の4位、エネア・バスティアニーニが3年前に優勝を挙げたトラックで浮上の足掛かりをつかみたいところ。

比較的好成績を挙げたトラックに挑戦

加入7戦目で優勝を挙げたマルコ・ベツェッキは総合7位に浮上。昨年は10位と7位だったが、アプリリアが2021年に4位、2022年には3位表彰台と他のトラックと比較して好成績を収めていたことから、今週末にどのようなパフォーマンスを見せ、どのようなリザルトを獲得するのか注目が集まる。

小椋藍、出走か欠場か

第7戦イギリスGPのフリープラクティス1で転倒した際に骨折した右脛骨上部を手術した小椋藍は、火曜日に回復具合を確認する検査を受け、その結果でモーターランド・アラゴンに移動するかを決定。移動する場合は、木曜日にサーキット内のメディカルセンターでメディカルチェックを受けることになり、ホルヘ・マルティンは引き続き継続することから、テストライダーのロレンソォ・サバドーリが実戦でテストプログラムを継続する。

競争力を検証する機会

総合8位ファビオ・クアルタラロはヨーロッパラウンドの緒戦となった第5戦スペインGPから3戦連続のポールポジションとオールタイムラップレコードを更新し、第7戦イギリスGPの決勝レースでリタイアを喫したがトップを快走。公式予選では3人が公式予選2に直接進出するなど、ヤマハ機の競争力が高まっていることを証明。

過去の成績から他のトラックと比較して厳しいレースとなっていたが、ファビオ・クアルタラロを中心に総合16位ジャック・ミラー、総合17位アレックス・リンスが上位進出を目指し、負傷から復帰して3戦目となる総合23位ミゲール・オリベイラは今週末パフォーマンスを向上させ、リザルトを残したいところ。

オフィシャルテスト

決勝レースの翌日、プレミアクラスはモーターランド・アラゴンでシーズン5度目のオフィシャルテストを実施。現地時間の10時00分から18時15分、日本時間の17時00分から01時15分まで。

気象状況

月曜日の時点で、週末と来週の月曜日は最高気温32度、最低気温14度の晴れが予報され、雨の心配は全くなく、来週月曜日もドライコンディション。

Moto2™

ポイントリーダーのマヌエル・ゴンザレスは、2週間前のシルバーストン・サーキットで接触転倒したことから今季2度目の0ポイント。総合2位アロン・カネトは優勝、表彰台をゴールライン直前で失ったが、16ポイント差から3ポイント差に接近。ホームグランプリに臨む両者が直接対決するかどうか注目が集まる。

ホームグランプリで期待していた結果を残せなかった総合3位ジェイク・ディクソンだったが、1年前にポールポジションから優勝を挙げたトラックで、1戦で逆転が可能な25ポイント差以内に接近したいところ。

週末の注目は、初優勝を挙げた総合6位セナ・アギウス、今季初表彰台を獲得した総合5位ディオゴ・モレイラ、新人勢1番乗りとなる初表彰台を獲得した総合15位ダビド・アロンソ。日本勢の2人、佐々木歩夢國井勇輝は今季初のポイント圏内進出を目指す。

Moto3™

ポイントリーダーのホセ・アントニオ・ルエダは、前戦イギリスGPの公式予選で他車の走行に影響を与えた低速走行が原因で1番時計を記録しながら、最後尾に降格するペナルティが科せられ、26番グリッドからスタートしたが、第5戦スペインGPから3戦連続5勝目となる優勝。

2012年から始まった『Moto3™』では2016年第4戦スペインGPのブラッド・ビンダー、2023年第9戦イギリスGPのダビド・アロンソに続き、3人目となる最後尾からの優勝を挙げ、総合2位アンヘル・ピケラスと総合3位ジョエル・ケルソが転倒リタイアしたこともあり、ポイント差を54と64に拡大。昨年初優勝を挙げたトラックで、2レースでは逆転不可能なポイント差を維持しながら、アドバンテージの拡大を図るが、アンヘル・ピケラスジョエル・ケルソにとっては、今週末に50ポイント差以内に接近したいところ。

注目は台頭著しい新人勢。総合4位アルバロ・カルペ、総合10位マキシモ・キレスは表彰台を獲得。総合14位グイド・ピニと総合16位バレンティン・ペローネもパフォーマンスが上がっており、ジュニアGP™世界選手権とレッドブル・ルーキーズ・カップの参戦経験を活かして上位進出を狙う。

前戦で今季初表彰台を獲得した総合7位ルカ・ルネッタ、存在感を見せ始めた総合8位ダビド・アルマンサ、優勝争いに絡んできた総合15位ダビド・ムニョス、そして日本勢、総合5位古里太陽と総合9位山中琉聖の動向にも注目。

 

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