オフィシャルポッドキャストのスペイン語版『¡Cambia el mapa!(カンビア・エル・マパ)』は、最高峰クラス9年連続10年目、アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニから4年目を迎えるアレイシ・エスパルガロのインタビューを紹介。ドゥカティに移籍寸前だったことを明かし、将来に関して心境を語った。
優勝が可能なバイクが提供されず、責任を与えられず、メーカーから正しく評価されないと考えますか?
「全てが現状のままだろう。非常に非構造的なキャリアの始まりで、最高峰に到達した時には、大変働き者のライダーであることを証明した。14年にフォワード・レーシングから参戦して、オープンバイクで総合6位を獲得(実際には総合7位)した後、スズキと契約を結んだ。実は、サインを交わす3週間前のザクセンリンクで、ドゥカティに移籍するために、ジジ・ダリーニャと握手を交わした。ほぼ合意していたけど、最終的にドビツィオーソが残留することを決断してしまった。」
「チャンピオンシップで最も強力な2メーカーに所属する機会があり、スズキに移籍した。1年目は良かったけど、2年目はタイヤがブリヂストンからミシュランに変更してしまい、ものすごく苦戦したけど、これは言い訳ではない。マーベリックは優勝を挙げ、僕よりも戦闘力があった。僕は数多くのレースでトップ5、トップ6に進出したことから、悪い1年ではなかったけど、彼と同等なレベルではなかった。」
「アプリリアに移籍してからも、僕は良い仕事をしていると思う。そのことを他のメーカーは理解してくれるけど、今日の状況は不運だ。20年型は戦闘力があり、多くのことを証明できたかもしれないけど、21年に持ち越されるかもしれない。誰が分かるだろうか。今はサイクリング・トレーニング・プログラムの『Zwift』を楽しみ、息子たちと一緒に過ごししかない。」
21年は現役からの引退を決断しますか?それとも、現役を続行しますか?
「昨年は本当に悪い時期を過ごした。バイクの上で楽しむことができず、失望の1年になってしまった。懸命に頑張っても何も楽しめず、命を賭けて走り続け、サーキットを転戦し、転び、結果が出ないことの連続だった。ヘレスでのテストを終えて冬を迎え、バイクに乗りたいという気持ちがほとんど失せてしまった。」
「何度も何度も頭の中で将来のことを考え、他のオプションを計画した。そして、もう1年トライしようと決めた。約束を実行せず、ものごとが変わらないようであれば...アプリリアは、沢山の約束をしてくれたんだ。バレンシアの後でヘレスに行ったけど、全員が新車だったのに対して、僕だけが同じバイクだった。同じマテリアルだった。」
「ものごとが大きく変わったのはマレーシア。新車は高い戦闘力があり、最初の走行で涙がこぼれそうになった。アプリリアとの契約更新を急ぐつもりはない。今年はどうなるか分からないし、僕には非常に沢山のオプションがある。シーズンが始まり、プレシーズンのように楽しみたい。最後のシーズンにしたくない。」
「非常に困難な1年で、メーカーは苦しんでいる。この先どうなるか見てみよう。今は待つしかない。カルやドビ、バレンティーノら引退をするかもしれないライダーが数人いることから、シートが空くだろう。もしかしたら、この停止期間に彼らが考え直すかもしれない。多くの疑問があることは確かだ。」
30歳のスペイン人ライダーは、活動の拠点アンラドで20年シーズンの開始に向けて、フィジカルトレーニングを継続中。