『MotoGP™クラス』プレビュー~5人目の初優勝者が誕生するか

トップ9が23ポイント差に接近。前戦とテストで収集したデータを参考に、首位ドビツィオーソにライバルたちが挑む。

第8戦エミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニGPは、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで9月18日(金)に初日、20日(日)に決勝レースを開催。先週末に引き続き、好天候が予報される中、前戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPで今季初めてポイントリーダーに飛び出したアンドレア・ドビツィオーソがライバルたちの挑戦を受ける。

今季初の転倒リタイアで6ポイント差の総合2位に後退したファビオ・クアルタラロは、火曜のオフィシャルテストで最多の107ラップを周回して9番手に進出すれば、今季2度目のポールポジションを獲得しながら、リアのグリップ不足に苦しんだ総合6位のマーベリック・ビニャーレスは、92ラップを周回すると、最速リズムと最速タイムを刻んで1番手に進出。

今季2度目の表彰台獲得まで僅少さだった総合6位のバレンティーノ・ロッシは、新型スイングアームとエキゾーストを試しながら90ラップを周回して17番手。

最高峰クラスで初優勝を挙げた総合7位のフランコ・モルビデッリは、胃の不調を訴えて、テストをキャンセル。自宅で休養をとり、週末に備える。

レース中盤以降表彰台争いから遅れたが、総合3位を維持したジャック・ミラーは、技術的な問題に見舞われて、思っていたほどテストプログラムを消化できなかったが、異なるセットアップを試しながら67ラップを周回して6番手。

右膝骨折で3戦連続して欠場した後、復帰戦で自己最高位の2位を獲得した総合14位のフランチェスコ・バグナイアは、ドビツィオーソと共に午前中だけのセッションとなったが、26ラップと45ラップを周回して7番手と8番手。

総合13位のヨハン・ザルコは、バイクの快適さと好感触を掴んだことから走り込みに専念して96ラップを周回。転倒を喫したが、タイムアタックにもトライして3番手に進出すれば、完走したレースで初めてポイント圏内に進出できなかった総合15位のダニロ・ペトルッチは、週末に抱えていたタイヤの理解度と凸凹対策に取り組みながら88ラップを周回して16番手。

今季2度目の表彰台を獲得して総合4位に浮上したジョアン・ミルは、新型スイングアームなど新しいパーツや複数の分野の仕事に取り組んで6番手に進出すれば、右前腕の問題を訴えた総合12位のアレックス・リンスは、再発防止に向けて、ライディングポジションを微調整。電子制御とセッティングにも取り組んで5番手。

2度のプレイベートテストを実施したが、上位争いに加われなかったKTMは、新型シャーシを投入。総合8位のブラッド・ビンダー、総合10位のミゲール・オリベイラ、総合11位のポル・エスパルガロの3人がテストプログラムに取り組み、総合18位のイケル・レクオナは、ピットボックスで週末のデータを検証。

厳しい状況が続くホンダ勢。6戦連続してトップ10入りした総合9位の中上貴晶は、2020年型を試乗する機会があり、76ラップを周回して2番手に進出。今週末に向けて、好感触と手応えを掴めば、右前腕の手術から回復していない総合21位のカル・クラッチローは欠場。代役は起用されない。

プレシーズンのオフィシャルテストで好走を見せ、6月下旬には当地で3日間のプライベートテストを実施したアプリリア勢。総合16位のアレイシ・エスパルガロと総合19位のブラッドリー・スミスは、ホールショットデバイスなど複数のパーツの検証に専念していた。

今週末の2連戦終了後、パドックは来週末の第9戦カタルーニャGPに向け、イタリアからスペイン・バルセロナに移動する。

タイムスケジュール
9月17日(木)
17時00分(24時00分): プレスカンファレンス
9月18日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分): フリー走行2(45分間)
9月19日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(21時35分): 公式予選2(15分間)
9月20日(日)
09時20分(16時20分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(27ラップ)

過去の決勝レースリザルト
2020年-ドライコンディション
優勝:フランコ・モルビデッリ(ヤマハ)
2位:フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)+2.217秒差
3位:ジョアン・ミル(スズキ)+2.290秒差

2019年-ドライコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+0.903秒差
3位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+1.1636秒差

2018年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+2.822秒差
3位:カル・クラッチロー(ホンダ)+7.2689秒差

2017年-ウェットコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)+1.192秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+11.706秒差

2016年-ドライコンディション
優勝:ダニ・ペドロサ(ホンダ)
2位:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)+2.837秒差
3位:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)+4.359秒差

2015年-ドライ/ウェットコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ブラッドリー・スミス(ヤマハ)+7.288秒差
3位:スコット・レディング(ホンダ)+18.793秒差

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