ドゥカティ・コルセのジェネラルマネージャー、ルイジ・ダリーニャは、ドゥカティ・チームの発表会後、報道関係者向けてのメディアブリーフィングに出席。ドゥカティの哲学、サテライトチームから昇格させたジャック・ミラーとフランチェスコ・バグナイア、昨年課題となったタイヤへの適応、2021年型のデスモセディチ、オフィシャルテスト、6台体制に関して説明した。
サテライトチームからファクトリーチームへの昇格
「我々の哲学は、もしかしたら、他社と異なると思います。ライダーたちには、ドゥカティと共に(最高峰クラスでの)キャリアを始めてもらい、ドゥカティでのキャリアでは、クルーチーフと電子制御担当のエンジニアと共に歩んでもらいたいです。今年のジャックとペッコは、クルーチーフと電子制御担当のエンジニアと共にチームを変更しました。特にライダーにとって、この哲学は本当に良いと思います。これが我々の哲学であり、今後も継続して行きたいと思います。」
ジャック・ミラーのパーソナリティ
「確かにジャックは強い性格の持ち主であり、これはストロングなリザルトの獲得を望むライダーにとって重要です。過去3年間、彼と一緒に良い仕事をしたと思います。我々は彼を良く知り、彼も我々を良く知っています。一緒に上手く仕事ができると思います。」
フランチェスコ・バグナイアのパーソナリティ
「ペッコは毎回考えていることを伝えてくれます。これは重要なことだと思います。バイクを進化させるために、考えていることを伝えなければいけません。ライダーが本当のことを伝えてくれたら、私は本当に幸せです。」
アンドレア・ドビツィオーソとダニロ・ペトルッチが抱えたタイヤ問題
「確かに各ライダーはライディングスタイルが異なり、ジャックとペッコは少し違いましたが、ミシュランが昨年導入したタイヤに適応したことは事実です。タイヤの進化は正真正銘の進化であることから、2020年型のリアタイヤは、2019年型と比較して、我々にとって決定的に優れていました。現実的に、もしかしたら、旧型ではタイヤが引き起こす幾つかの問題をカバーすることができたかもしれません。新型はこれらの問題が解決されました。メーカーも一歩前進を果たすことができ、もしかしたら、それは大幅な前進だったかもしれません。新型はパフォーマンスの観点から、旧型からの真の進化でした。」
過去に好結果を獲得したカタールでのオフィシャルテスト
「確かに、バイクを進化させるためには、レーストラックでのテストは最適ではありません。それに、通常非常に優れたパフォーマンスを発揮するトラックでのテストは最適ではありません。確かに、カタールは我々のバイクにとって、ベストなテストトラックではありませんが、テストを実施できる唯一のオプションであり、そこで可能な限り最善を尽くす必要があります。2020年中にバイクのセットアップを改善するために何をすべきかを理解できればと期待していたことから、カタールに向けたセットアップと進化について明確な考えを持っていますが、正しいことだと確認するために、事前にテストを実施する必要があります。」
2020年型プロトタイプマシンからの進化
「2021年型は2020年型の進化型となるでしょう。エンジンは、シャーシの観点から見てもバイクの重要な部分であることから、エンジンの変更なしにシャーシを完全に変更することは非常に困難です。真の変更は必要ないと思います。小さな進化と共に、我々は本当の一歩を踏み出すことができ、勝利に向けてファイトをすることができます。」
3チーム6台体制の維持
「遅かれ早かれ、供給台数を4台に変更する必要があることから、いつまで3チームに供給を続けられるのか難しいです。これが将来の状況ですが、グリッドに6人が並ぶことで、幾つかの利点を得ることから、我々の仕事は、この状況を可能な限り継続することです。基本的にはバイクの開発を助けるために、より多くの情報を入手することができます。予測することは難しいですが、これが状況であり、今後数年間続くことを期待します。」
『Ducati Lenovo Team(ドゥカティ・レノボ・チーム)』として活動を開始するファクトリーチームは、2年連続3度目のコンストラクター部門の連覇、2007年ぶりとなるライダー部門のタイトル奪回に向けて、3月6日から開幕戦カタールGPの開催地ロサイル・インターナショナル・サーキットで開催されるオフィシャルテストに参加する。