KTM・レーシングは20日、8月6日から8日にレッドブルリンクで開催される後半戦の緒戦、第10戦スティリアGPにテストライダーのダニ・ペドロサをワイルドカードとして起用することを発表。『RC16』のデベロップメントバージョンを走らせ、実戦でデータを収集する。
9月29日に36歳を迎えるスペイン人ライダーは、キャリア通算295戦となった2018年11月の最終戦バレンシアGPを最後にレギュラーライダーとしての活動に終止符を打ち、KTMのテストライダーに就任。今回初めてKTMのプロトタイプマシンでグランプリに参戦する。
ダニ・ペドロサ
「KTMのプロジェクトに加入し、彼らと経験を共有できたことは非常に興味深かった。ステップ・バイ・ステップで最善を尽くし、通常のテストと比較して、別の視点が得られることから、レースへの参加は興味深い。最後のレースから久しぶり。当然、グランプリのメンタリティはテストとは大きく違う。」
「グランプリの焦点は、レース状況下で幾つかのテストを実行すること。様々なセッションと技術的機能に対するライダーたちのリクエストを理解したい。自宅からグランプリを視聴すると、バイクとレースの改善を感じることができるけど、現状と最新技術、他者に対する戦略の使い方、レースの仕方を理解するために、このワイルドカードを使用する。レースから長く離れているから、期待度を話すのは難しい。レースのメンタリティに切り替わるかもしれないし、そうでないかもしれないけど、できる限り週末を楽しもう。」
マイク・レイトナー(レースマネージャー)
「もう一度、ダニを見ることは興味深いです。かなり長い間レースから離れていますが、グランプリのコンディションでパッケージの長所とそうでないところを分析するために、レッドブルリンクのガレージに彼がいることに価値があり、テスト作業の良い指示を与えてくれるでしょう。」
「ダニは、彼の持つ全ての経験のおかげで、我々のプロジェクトに大きな影響を与えてくれました。ミカ・カリオと共に彼らの要求に従うために懸命に作業を進めています。ダニはまだトップに位置していたにも関わらず、2018年末に現役から引退したことから良い参考であり、現在の成功に彼が影響を及ぼしていることを見ることができます。」
「現行型のレースバイクと幾つかの小さなアップグレードが組み合わさったバイクを走らせることになり、週末を通じて幾つかのテストを実行する予定ですが、過度の負担をかけるつもりはありません。グランプリを楽しんでもらいたいです。現在、若くて強いライダーたちが大勢します。忙しい週末になりますが、このスポーツのベンチマークを感じ、学ぶ手段となり、将来のテストに役立つことを期待します。」
テストライダーとして3年目のダニ・ペドロサは、レッドブルリンクが開催日程に復帰した2016年から7位、3位、7位。2018年11月以来2年9ヵ月ぶりに復帰する。
Wildcard #MotoGP appearance for @26_DaniPedrosa at the Red Bull Ring! https://t.co/E2wMf1pjQ4 #ReadyToRace #KTM @MotoGP pic.twitter.com/lMQuTksBie
— KTM Factory Racing (@KTM_Racing) July 20, 2021