『Moto3™クラス』プレビュー~アコスタ対ガルシア

今季2度目のポイント圏内に進出した日本勢クインテットが00年日本GP以来の1桁台を狙う

第11戦オーストリアGPは、レッドブルリンクで8月13日に初日、15日に決勝レースを開催。1989年にチャンピンに輝いたレジェンド、アレックス・クリビーレ以来となるデビューシーズンの年間5勝目を達成したポイントリーダーのペドロ・アコスタは、軽量級で29人目、『Moto3™クラス』で9人目となる年間6勝目を狙う。

『Moto3™クラス』が始まった2012年以降、年間5勝以上を挙げてタイトルを獲得したのは、初代王者のサンドロ・コルテセ(5勝)を筆頭にマーベリック・ビニャーレス(5勝)、ダニー・ケント(6勝)、ブラッド・ビンダー(7勝)、ジョアン・ミル(10勝)、ホルヘ・マルティン(7勝)の6人。4勝以下はアレックス・マルケス(3勝)、ロレンソォ・ダッラ・ポルタ(4勝)、アルベルト・アレナス(3勝)の3人。

5勝以上を挙げてタイトルを逃したのは、アレックス・リンス(6勝)、ルイス・サロン(7勝)、ジャック・ミラー(6勝)、ミゲール・オリベイラ(6勝)の4人。

今季2勝目を挙げた総合2位のセルジオ・ガルシア(53ポイント差)は、最終ラップで転倒を喫したが2位でゴール。単独走行で掴んだ先週末のペースを向上させ、アコスタが走行経験がないシルバーストンの前にギャップを詰めたいところ。

第2戦ドーハGPに続き、5人全員がポイント圏内に進出した日本勢。総合11位の佐々木歩夢、総合12位の鳥羽海渡、総合14位の鈴木竜生、総合18位の山中琉聖、総合26位の國井勇輝は、1993年の辻村猛、1997年の上田昇以来となる当地での優勝、2000年日本GP以来となる5人のシングルフィニッシュ(優勝宇井陽一/2位上田昇/3位東雅雄/7位仲城英幸/9位藤岡祐三)に期待が高まる。

第6戦イタリアGPで右足距骨を骨折したカルロス・タタイは、激痛に耐えたウォームアップ走行後、医師たちに勧められて欠場。復帰に向けて治療に専念すれば、チームメイトのニッコロ・アントネッリは、公式予選2の転倒が原因で右手を骨折したことから欠場。代替には第6戦イタリアGPにワイルドカードとしてデビューしたエリア・バルトリーニが起用され、ダビド・サルバドールが引き続き、アルベルト・スーラの代役として参戦。

カタール滞在時にワクチンを接種したが、検査結果で陽性反応が検出されたチャビエル・アルティガスは隔離されているが症状がなく、サーキット入り前に再度検査を受ける。

『Moto3™クラス』の決勝レースは、8月14日現地時間11時00分、日本時間18時00分にスタート。

タイムスケジュール
8月13日(金)
09時00分(16時00分): フリー走行1(40分間)
13時15分(20時15分): フリー走行2(40分間)
8月14日(土)
09時00分(16時00分): フリー走行3(40分間)
12時35分(19時35分): 公式予選1(15分間)
13時00分(20時00分): 公式予選2(15分間)
8月15日(日)
08時40分(15時40分): ウォームアップ走行(20分間)
11時00分(18時00分): 決勝レース(23ラップ)

過去の決勝レースリザルト
2021年スティリア-ウェットコンディション
優勝:ペドロ・アコスタ(KTM)
2位:セルジオ・ガルシア(ガスガス)+14.431秒差
3位:ロマーノ・フェナティ(ハスクバーナ)+15.410秒差
2020年オーストリア-ドライコンディション
優勝:アルベルト・アレナス(KTM)
2位:ジャウメ・マシア(KTM)+0.049秒差
3位:ジョン・マックフィー(ホンダ)+0.447秒差
2020年スティリア-ドライコンディション
優勝:チェレスティーノ・ヴィエッティ(KTM)
2位:トニー・アルボリーノ(ホンダ)+0.410秒差
3位:小椋藍(ホンダ)+0.938秒差
2019年-ウェットコンディション
優勝:ロマーノ・フェナティ(ホンダ)
2位:トニー・アルボリーノ(ホンダ)+1.097秒差
3位:ジョン・マックフィー(ホンダ)+1.105秒差
2018年-ドライコンディション
優勝:マルコ・ベツェッキ(KTM)
2位:エネア・バスティアニーニ(ホンダ)+0.473秒差
3位:ホルヘ・マルティン(ホンダ)+0.544秒差
2017年-ドライコンディション
優勝:ジョアン・ミル(ホンダ)
2位:フィリップ・エッテル(KTM)+3.045秒差
3位:ホルヘ・マルティン(ホンダ)+3.377秒差
2016年-ドライコンディション
優勝:ジョアン・ミル(KTM)
2位:ブラッド・ビンダー(KTM)+0.279秒差
3位:エネア・バスティアニーニ(ホンダ)+0.431秒差

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