『MotoGP™クラス』プレビュー~レッドブルリンクでテイクツー

レッドブルリンクで6年連続優勝を挙げたドゥカティにスズキ、ヤマハ、KTM、ホンダが挑戦

第11戦オーストリアGPは、レッドブルリンクで8月13日に初日、15日に決勝レースを開催。3戦連続7度目の表彰台を獲得し総合2位とのアドバンテージを40ポイント差に拡大したポイントリーダーのファビオ・クアルタラロが2レース分に等しい50ポイント差を目指す。

ドゥカティのカルテットが連続優勝を狙う
1997年以来19年ぶりに開催日程に復帰した2016年から6年連続の優勝を達成したドゥカティ。表彰台争いから引き離された総合2位のヨハン・ザルコと総合4位のフランチェスコ・バグナイア、2戦連続3度目の転倒リタイアを喫した総合5位のジャック・ミラーは、収集した4人のデータを参考にポイントリーダーに挑戦。

新人勢として優勝一番乗りを果たした総合12位のホルヘ・マルティンは、勢いに乗って連続優勝、連続表彰台に挑み、ポイント圏内に進出した総合17位のエネア・バスティアニーニと総合20位のルカ・マリーニは、シングルフィニッシュを目指す。

初優勝を狙う現王者ミル
スズキは前戦の2日目に開発されたばかりのリア・ライド・ハイト・デバイスを初投入。好感触と戦闘力をライダーたちに提供すると、今季の最高位となる2位を獲得して総合3位に浮上したジョアン・ミルは、タイトル争いに挑戦するシーズンのターニングポイントとして今季初優勝に挑み、総合14位から13位に浮上したアレックス・リンスは、今季2度目のトップ5、今季初の表彰台獲得に挑戦。

課題の2連戦に挑むヤマハ勢
昨年は型落ちを駆けたフランコ・モルビデリを除き同会場での2戦目にパフォーマンスとリザルトが他メーカーと比較して、あまり向上しなかったヤマハ勢。リタイアを喫した総合6位のマーベリック・ビニャーレスと13位だった総合19位のバレンティーノ・ロッシはリザルトを追求し、テストライダーのカル・クラッチローは、モルビデリの代役を継続。

KTM、昨年の再現を狙う
昨年は1戦目に4位、2戦目にダブルポディウムを獲得。さらに2連戦では常に2戦目でパフォーマンスとリザルトを大幅に向上させてKTMは、初日の転倒で右手首を負傷した総合7位のミゲール・オリベイラと4位を獲得した総合8位のブラッド・ビンダーが昨年の再現を目指し、来季の去就に注目が集まる総合18位のダニロ・ペトルッチと総合21位のイケル・レクオナは最高峰クラスへの継続参戦に向けて存在感を見せたいところ。

他を圧倒する勝利数とタイトル獲得を誇るホンダの巻き返し
18秒差の8位だった総合10位のマルク・マルケスとポイント圏外の16位だった総合14位のポル・エスパルガロは、チャンピオンシップの歴史上最も成功を収めたレプソル・ホンダ・チームの底力を発揮して反撃に転じ、今季2度目のダブルシングルフィニッシュを達成したLCR・ホンダの両雄、総合11位の中上貴晶と総合16位のアレックス・マルケスは、週末を通じて収集したデータを共有して、総合力で前戦のリザルトを上回りたいところ。

アプリリアは1人体制
総合24位のロレンソォ・サバドーリは、骨折した右足首のくるぶしを手術したことから欠場。代役を起用せず、エンジン問題で今季2度目のリタイアを強いられた総合9位のアレイシ・エスパルガロは5メーカーに挑戦する。

『MotoGP™クラス』の決勝レースは、8月15日現地時間14時00分、日本時間21時00分にスタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

タイムスケジュール
8月12日(木)
17時00分(00時00分):プレスカンファレンス
8月13日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分): フリー走行2(45分間)
8月14日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(22時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(00時00分):公式予選プレスカンファレンス
8月15日(日)
09時40分(16時40分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(28ラップ)
15時45分(22時45分): 決勝レースプレスカンファレンス

過去の決勝レースリザルト
2020年スティリア-ドライコンディション
優勝:ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)
2位:ジョアン・ミル(スズキ)+1.548秒差
3位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+9.632秒差
2020年オーストラリア-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:ジョアン・ミル(スズキ)+1.377秒差
3位:ジャック・ミラー(ドゥカティ)+1.549秒差
2020年スティリア-ドライコンディション
優勝:ミゲール・オリベイラ(KTM)
2位:ジャック・ミラー(ドゥカティ)+0.316秒差
3位:ポル・エスパルガロ(KTM)+0.540秒差
2019年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+0.213秒差
3位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+6.117秒差
2018年-ドライコンディション
優勝:ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+0.130秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+1.656秒差
2017年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+0.176秒差
3位:ダニ・ペドロサ(ホンダ)+2.661秒差
2016年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)
2位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+0.938秒差
3位:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)+3.389秒差

最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、第11戦オーストリアGPのフリー走行1から決勝レースまで全セッションを完全網羅の生中継で配信