『MotoGP™クラス』プレビュー~バグナイアが騎兵隊を率い地元に凱旋

総合1位クアルタラロに地元出身者たち、地元メーカーに所属するライダーたちが挑戦

第14戦サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニGPは、ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで9月17日に初日、19日に決勝レースを開催。前戦アラゴンGPで8位だったポイントリーダーのファビオ・クアルタラロは、2年前に2位、昨年の2連戦で連続転倒と4位だった当地で、タイトル争いを繰り広げるライバルたちのアドバンテージ拡大を目指す。

モルビデリ&ドビツィオーソの参戦
第5戦フランスGPで負傷した右膝靭帯の治療とリハビリに専念したことから5戦に欠場したフランコ・モルビデリが昨年プレミアクラスで初優勝を挙げたミサノで復帰を予定。サテライトライダーからファクトリーライダーに昇格し、モンスターエナジー・ヤマハからのデビューを計画。

モルビデリの後任に指名されたのは、休戦していたアンドレア・ドビツィオーソ。2018年に優勝を挙げた地元で、3勝を誇るバレンティーノ・ロッシのチームメイトとして復帰する。

ドゥカティ、3年ぶり3度目の優勝を狙う
開催日程に復帰した2007年と2018年に優勝を挙げ、昨年の2連戦では1戦目の2位、2戦目の8位が最高位。開幕戦以来今季2度目のポールポジションから初優勝を挙げ、総合2位に浮上したフランチェスコ・バグナイアを筆頭に、右前腕に不安を抱える総合4位ヨハン・ザルコ、2戦連続してトップ5入りした総合5位ジャック・ミラー、後半戦に入ってから存在感が高まっている総合11位のホルヘ・マルティンは3年ぶりとなる地元優勝を狙い、自己最高位の6位に進出した総合16位エネア・バスティアニーニとデビューから全戦で完走する総合20位ルカ・マリーニはシングルフィニッシュを目指す。

シーズン9人目の優勝者は?
前戦でバグナイアがシーズン8人目の勝者となり、2016年と2020年に記録されたシーズン最多の優勝者数まで、残り5戦であと1人。9人目の有力候補の筆頭はスズキの両雄。今季5度目の表彰台を獲得した総合3位ジョアン・ミルは、昨年の2連戦で3位と2位を獲得。20番グリッドから12位まで挽回した総合12位アレックス・リンスは、軽中量級時代に優勝、表彰台を獲得した経験があり、次戦アメリカズGPでは、2019年に最高峰クラスで初優勝を挙げていた。

KTM、巻き返しを図る
後半戦に入ってから厳しい状況が続く中、アップデートされたシャーシが投入された総合6位ブラッド・ビンダーと総合9位ミゲール・オリベイラは、2週間前にテストライダーのダニ・ペドロサとミカ・カリオが収集したプライベートテストのデータを活用しトップ5、表彰台を目指す。

マーベリック・ビニャーレスの2戦目に注目
総合7位に浮上したアレイシ・エスパルガロは、モーターランド・アラゴンで4位に進出。アプリリア機の高い戦闘力を再度証明すれば、総合8位マーベリック・ビニャーレスはアプリリアからのデビュー戦で27秒差の18位。2週間前に2日間のプライベートテストを実施したことから、理解度を高める絶好の機会となり、どこまでチームメイトとのタイム差を詰められるか注目が集まる。

右回りのミサノに挑むマルク・マルケス
ホンダはミサノが開催日程に復帰してから5勝。総合10位マルク・マルケスは3勝を含む5度の表彰台を獲得したが、負傷から回復している状況で来季に向けたテストプログラムに取り組んでいることから、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのかは未知数。昨年の2戦目で3位を獲得した総合14位ポル・エスパルガロ、6位と7位に進出した総合13位中上貴晶と総合15位アレックス・マルケスはトップ5、トップ10入りを目指す。

ワイルドカード
ミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリをテストトラックに指名し、数度のプライベートテストを実施したドゥカティとHRCは、テストライダーのミケーレ・ピロとステファン・ブラドルをワイルドカードとして招集。

ドゥカティ対ヤマハ/ヤマハ対ドゥカティ
コンストラクター部門は、総合1位に再浮上したドゥカティがヤマハに8ポイント差、スズキに76ポイント差。チーム部門では、モンスターエナジー・ヤマハがドゥカティ・レノボ・チームに19ポイント差、チーム・スズキ・エクスターに84ポイント差のアドバンテージを広げている。

インディペンデント
ライダー部門では、ザルコがエスパルガロ兄に対して41ポイント差。2018年以来となるタイトル奪回に向けて大きく引き離せば、チーム部門では、プラマック・レーシングがLCR・ホンダに99ポイント差。3年ぶりのタイトル獲得に向けて王手をかける。

オフィシャルテスト
9月21日から2日間、当地で2021年シーズン最後となるプライベートテストが開催され、2日目には、来季最高峰クラスに昇格するレミー・ガードナーとラウール・フェルナンデェスが参加予定。『motogp.com』はライブライミングを配信。

シーズン14戦目の『MotoGP™クラス』決勝レースは、9月19日現地時間14時00分、日本時間21時00分スタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

タイムスケジュール
9月16日(木)
17時00分(24時00分):プレスカンファレンス
9月17日(金)
09時55分(16時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(21時10分): フリー走行2(45分間)
9月18日(土)
09時55分(16時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(20時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(21時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(21時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(24時00分):公式予選プレスカンファレンス
9月19日(日)
09時40分(16時40分): ウォームアップ走行(20分間)
14時00分(21時00分): 決勝レース(27ラップ)

過去の決勝レースリザルト
2020年サンマリノ&リビエラ・ディ・リミニ-ドライコンディション
優勝:フランコ・モルビデリ(ヤマハ)
2位:フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)+2.217秒差
3位:ジョアン・ミル(スズキ)+2.290秒差
2020年エミリア・ロマーニャ&リビエラ・ディ・リミニ-ドライコンディション
優勝:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)
2位:ジョアン・ミル(スズキ)+2.425秒差
3位:ポル・エスパルガロ(KTM)+4.528秒差
2019年-ドライコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)+0.903秒差
3位:マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)+1.636秒差
2018年-ドライコンディション
優勝:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)
2位:マルク・マルケス(ホンダ)+2.822秒差
3位:カル・クラッチロー(ホンダ)+7.269秒差
2017年-ウェットコンディション
優勝:マルク・マルケス(ホンダ)
2位:ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)+1.192秒差
3位:アンドレア・ドビツィオーソ(ドゥカティ)+11.706秒差
2016年-ドライコンディション
優勝:ダニ・ペドロサ(ホンダ)
2位:バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)+2.937秒差
3位:ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)+4.359秒差

 

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