『MotoGP™クラス』プレビュー~2度目のジェットコースターラウンド

7ヶ月前に優勝を挙げたクアルタラロがチャンピオンとして登場、マルケス兄欠場

第17戦アルガルヴェGPは、アウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで11月5日に初日、7日に決勝レースを開催。前戦エミリア・ロマーニャGPでタイトルを獲得したファビオ・クアルタラロが今年4月の第3戦ポルトガルGPでポールポジションから今季2勝目を挙げた当地にチャンピオンとして登場し、プレミアクラスで史上20人目、ヤマハのライダーとしては2015年以来6人目となる年間6勝目を狙う。

総合2位&3位争い
総合2位のフランチェスコ・バグナイアは今季3勝目とタイトル獲得を失ったが、昨年の総合15位から大きく飛躍。総合2位の獲得に向けて、総合3位に27ポイント差のアドバンテージを広げ、今年4月に11番グリッドから2位を獲得した右回りトラックに乗り込む。

スズキのライダーとして1977年以来となる2連覇を目指した総合3位のジョアン・ミルは、残り2戦50ポイントの争いにおいて、27ポイント差の総合2位に挑戦すれば、総合4位のヨハン・ザルコは23ポイント差、総合5位のジャック・ミラーは26ポイント差の総合3位に挑戦。

マルク・マルケスが欠場
2019年10月の第17戦オーストラリアGP以来となるワンツーフィニッシュを達成したホンダ。プレミアクラスで自己最高位を獲得した総合12位のポル・エスパルガロは、勢いに乗って起伏の激しいトラックの攻略に挑み、総合15位の中上貴晶と総合16位のアレックス・マルケスは、7ヶ月前を再現するようにトップ10を目指す。

右回りトラックで今季初優勝を挙げ、総合6位に浮上したマルク・マルケスは、トレーニングアクシデントが原因で欠場。

ミゲール・オリベイラはタイヤ次第?
総合7位のブラッド・ビンダーは、キャリアで初めてサイティングラップで転倒を喫したことから、プレミアクラスでワーストとなる24番グリッドからスタートし、ロングラップペナルティを消化したが、12戦連続15度目のポイント圏内でフィニッシュ。KTM勢で唯一の完走を果たし、一人気を吐けば、総合10位のミゲール・オリベイラは転倒を喫したが、ホームグランプリを前に後半戦で初めて上位を走行。今年4月は供給されたタイヤに適応できず、10番グリッドから16位だったが、昨年11月はポールポジションからファステストラップを刻み、圧倒的な速さと強さで優勝。タイヤアロケーションへの適応が課題となる。

史上初の快挙を達成したアプリリア
前戦で総合8位のアレイシ・エスパルガロは7位。総合9位のマーベリック・ビニャーレスは8位。2台がトップ10入りを果たしたのは2019年11月の第17戦オーストラリアGP以来。2台のシングルフィニッシュは史上初めて。ビニャーレスは、ヤマハ機で2度連続して11位だった当地で、今年6位だったエスパロガロ兄にどこまで接近できるのか注目が集まる。

タイトル争い
ライブ部門はファビオ・クアルタラロ、インディペンデントチーム部門はプラマック・レーシングがタイトルを獲得。残すは6部門。

コンストラクター部門はドゥカティ対ヤマハ(12ポイント差)。チーム部門はモンスターエナジー・ヤマハ対ドゥカティ・レノボ・チーム(13ポイント差)。ルーキー・オブ・ザ・イヤー部門はエネア・バスティアニーニ対ホルヘ・マルティン(5ポイント差)。インディペンデントライダー部門はヨハン・ザルコ対アレイシ・エスパルガロ(39ポイント差)。BMW・M・アワーズ部門はファビオ・クアルタラロ対フランチェスコ・バグナイア(43ポイント差)。ポール・トゥ・ポールズ部門はファビオ・クアルタラロ対フランチェスコ・バグナイア(共に5回)。

シーズン17戦目の『MotoGP™クラス』決勝レースは、11月7日現地時間13時00分、日本時間22時00分スタート。『motogp.com』ではフリー走行1から全セッションの生中継で配信。

タイムスケジュール
11月4日(木)
17時00分(02時00分):プレスカンファレンス
11月5日(金)
09時55分(18時55分): フリー走行1(45分間)
14時10分(23時10分): フリー走行2(45分間)
11月6日(土)
09時55分(18時55分): フリー走行3(45分間)
13時30分(22時30分): フリー走行4(30分間)
14時10分(23時10分): 公式予選1(15分間)
14時35分(23時35分): 公式予選2(15分間)
17時00分(02時00分):公式予選プレスカンファレンス
11月7日(日)
09時30分(18時30分): ウォームアップ走行(20分間)
13時00分(22時00分): 決勝レース(25ラップ)

過去の決勝レースリザルト
2021年-ドライコンディション
優勝:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
2位:フランチェスコ・バグナイア(ドゥカティ)+4.809秒差
3位:ジョアン・ミル(スズキ)+4.948秒差
2020年-ドライコンディション
優勝:ミゲール・オリベイラ(KTM)
2位:ジャック・ミラー(ドゥカティ)+3.193秒差
3位:フランコ・モルビデリ(ヤマハ)+3.298秒差

 

最先端の多視点観戦、マルチスクリーンを提供する『VideoPass(ビデオパス)』では、第17戦アルガルヴェGPのフリー走行1から決勝レースまで全セッションを完全網羅の生中継で配信