オフィシャルテスト~来季に向けてテスト開始

エンジン、シャーシ、スイングアーム、エアロボディ、エキゾースト、ホールショットデバイスらニューアイテムが続々に登場

『MotoGP™クラス』は18日、来季2022年シーズンに向けて、スペインGPの舞台、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで2日間のオフィシャルテストを開始。初日は中上貴晶が68ラップを周回してトップタイムをマークした。

プライベートテスト
15日から3日間、当地でオフィシャルテストに先駆けてプライベートテストが開催され、ドゥカティを除く5メーカー、ホンダ、ヤマハ、スズキ、アプリリア、KTMのテストライダーたちが走行。ステファン・ブラドル、長島哲太、カル・クラッチロー、シルバン・ギュントーリ、津田拓也、ロレンソォ・サバドーリ、マッテオ・バイオッコ、ダニ・ペドロサ、ミカ・カリオはレギュラーライダーたちに車両を渡す前に操作確認しながら、テストプログラムを実行。

ドゥカティ
テスト初日は、14時の時点で気温21度、路面温度20度、風が強いドライコンディション。来季2年目を迎えるルカ・マリーニはデスモセディチGP21に乗り込み、10時53分に先陣を切ってトラックに飛び出すと、次々にレギュラーライダーたちがテストを開始。ドゥカティは、フランチェスコ・バグナイア、ジャック・ミラー、ヨハン・ザルコ、ホルヘ・マルティンに新しいエンジンを投入。新しいフロントのホールショットデバイスとそれをカバーする新しいフォークのエアロガード、長いエキゾースト、新しいエアインテーク、異なるエアロボディも準備。

ドゥカティのサテライトチームとして活動を始めるグレシーニ・レーシングには、エネア・バスティアニーニにダウンウォッシュダクト付きのGP21、ファビオ・ディ・ジャンアントニオにはダウンウォッシュダクトなしのGP21が準備され、新規参戦チーム、VR46・レーシング・チームのマルコ・ベツェッキはGP19を初試乗。

ホンダ
複視が原因でマルク・マルケスは欠場したが、最終戦バレンシアGPの決勝レースを欠場したポル・エスパルガロは出走の許可が下り、ニューマンシを試乗。肋骨と手首に痛みを抱えながら、まだ体調が万全ではないが、45ラップを周回して、データを収集すれば、アレックス・マルケスと中上貴晶は、9月のミサノ・ワールド・サーキット-マルコ・シモンチェリで開催されたオフィシャルテストでファクトリーライダーたちに投入されたプロトタイプマシンと現行型が準備された。

ヤマハ
王者ファビオ・クアルタラロは、9月に初試乗したプロトタイプマシンに再び乗り込み、新しいスイングアーム、新しいアンチウィリーシステムも試せば、フランコ・モルビデリは2021年型から2022年型、アンドレア・ドビツィオーソは2019年型から2021年型に乗り換え、軽量級から飛び級で昇格したダーリン・ビンダーは49ラップを周回して4.436秒差の27番手。

スズキ
ジョアン・ミルとアレックス・リンスは、3月のオフィシャルテストから始まったニューエンジのテストプログラムを進め、馬力が増したことを確認。新しいシャーシ、新しいスイングアームも試し、2日目には新しいエアロボディをテストする予定。

KTM
2人の新人が加入したことから、2人のテストライダーがミゲール・オリベイラとブラッド・ビンダーの開発作業を支援。ミサノで投入したエアロボディを使用しながら周回を重ねれば、中量級でチャンピオンに輝いたレミー・ガードナーと総合2位のラウール・フェルナンデェスは、9月のオフィシャルテストで走行する機会があったが、今回が本格的なテストの開始となり、52ラップと57ラップを周回。肋骨を痛めているガードナーは、方向転換の際に痛みが増したことから鎮痛剤を服用すれば、フェルナンデェスは新人勢で最多となる57ラップを周回し、1.770秒差の最高位19番手に進出。

アプリリア
コンセッションの優遇措置を受けるアプリリアは、マーベリック・ビニャーレスがプライベートテストの3日目に合流。初日はフロントスプリングの交換を含め、セットアップに重点を置いて72ラップを周回し5番手に進出。テストライダーのロレンソォ・サバドーリは新しいエキゾーストをテストした。

転倒
ロレンソォ・サバドーリは1コーナー、アレイシ・エスパルガロは3コーナー、アレックス・マルケスは6コーナー、フランコ・モルビデリは13コーナーで転倒を喫したが、走行を続けた。

Jerez MotoGP Official Test RESULTS

 

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