「人生の夢を掴まないことは、愚かなことだ」

鋼のメンタル、強固な意志を持ち、批判的な意見に振り回されずに我が道を行くことを強調

WithU Yamaha RNF MotoGP Racing Team(ウィズユー・ヤマハ・RNF)』のチーム発表会にプレミアクラスのライダーとして出席した24歳の南アフリカ人ライダー、ダーリン・ビンダーは、発表会後に開催されたプレスカンファレンスで軽量級からの昇格する心境を語り、批判的な意見に振り回されず、ライダーとしての仕事に専従することを強調した。

ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでのオフィシャルテスト
「『MotoGP™バイク』に少しでも似たバイクを乗ったことがなかった。全てのラップ、全ての瞬間を楽しんだ。それは絶対的に素晴らしいものだった。例えば、ブレーキはストッピングパワーが非常に大きいことから注意が必要。また、スロットルを開けるときは、後輪をあまりスピンさせないように注意しなければいけない。『Moto3™バイク』では、スロットルを好きなだけ開けることができ、スピンの危険性はほとんどない。当然、ライディングを調整する必要があり、それに関しては疑問の余地はない。」

飛び級への即断即決
「ものすごく興奮して、ありがとうと言っただけ。なぜ僕が選ばれたのか自問自答しなかった。当初の計画は『Moto2™クラス』に昇格することだったけど、昨年は全てが変わってしまった。その中でチームは常に僕を信じてくれ、この機会を与えてくれた。彼らの決断が正しかったことを証明しなければいけない。」

「僕にとっては夢の現実。誰もがいつか『MotoGP™クラス』でレースがしたいと思っているから、このような機会が与えられたとき、それを断ることはできない。これは人生の中で最高の機会だから、両手で掴んだ。明らかに複雑な心境で、沢山の意見やコメントがあったことを知っているけど、人生の夢を掴まないことは、愚かなことだろう。夢を実現させるために、これまでの人生を通じて懸命に頑張ってきた。最大限に活かさなければいけない。」

ウインタートレーニング
「『MotoGP™クラス』に昇格することがとても嬉しい。人々が様々なことを言うけど、そんなことは全く気にしない。メンタルトレーナーはいないし、必要ないと思う。僕は幸せな人間なんだ。たわごとを楽しまない。いつものように過ごすだけ。今シーズンのアプローチはいつものアプローチ。当然、このバイクはより多くのパワーを必要とすることから、トレーニングに関しては幾つかのことを変更した。幾つかの分野でステップアップが必要だったけど、この冬はいつもと同じように、通常のトレーニングを積んだ。南アフリカに帰国して、以前よりもジムでのトレーニングを少し増したけど、結局のところ、バイクはバイク。それを走らせるだけのこと。」

先駆者ジャック・ミラーとの比較
「大きなジャンプアップだけど、重要なことは、どれだけ長く留まるかということ。このような機会を決して逃さず、全力を尽くす。上手くできると思う。ジャックは戦闘力を高めることに苦労したけど、彼とは状況が違う。例えば、ラウール・フェルナンデェスのように『Moto2™クラス』から昇格したライダーたちは直ぐに速く走れている。僕は『Moto3™クラス』で体重(63キログラム/クラス平均59.2キログラム)が原因で問題があったから、バイクは大きいほど良い。」

兄ブラッド・ビンダーとの対決
「最初の目標は兄に勝つこと。彼と一緒にレースをするのは素晴らしいこと。子供の頃に南アフリカで一緒にレースをしたことがあり、『Moto3™クラス』で2年間一緒だったけど、彼は上位に進出し始め、僕は参戦を始めたところだったから、トラック上で一緒になることは一度もなかった。成功するために彼のレベルに到達したい。」

同僚アンドレア・ドビツィオーソの存在
「『MotoGP™クラス』について話すのに最適なライダーだと思う。僕たちは同じバイクを走らせ、彼は豊富な経験があるから、緊密に連携して、彼から可能な限り多くのことを学びたい。ブラッドとは、もっと一般的な話題が中心となるだろう。」

メディアとパドックからの批判的な意見
「仕事をしなければいけない。トラックに飛び出し、バイクを走らせ、最善を尽くす。当然、全ての悪いことは後にしたい。きれいな状態で前に進みたいけど、それは難しい。昨年は何とかそうしようとしたけど、残念なことに、昨シーズ年末にミスを犯してしまった。多くの攻撃を受け、誰もがそれに便乗した。僕は最善を尽くすだけ。問題に巻き込まれないようにしよう。僕はグッドなレース、グッドなバトルをしたいだけ。そのことを願う。」

「好むと好まざるとに関わらず、僕は何も変わらない。結局のところ、全ての人たちは自分自身のためにそこにいる。そう、僕は僕と話したい人と話しをする。僕は口うるさい人ではないし、会話を歓迎する。知っての通り、メディアでは、ものごとはそれがどのようなものであったかよりも不釣り合いに報じられてしまうことがあると思う。意見は人それぞれだから、気にならない。僕は自分の仕事をしたいだけ。当然、僕の決断を批判したライダーたちがいたけど、真実は僕が気にしないということ。」

軽量級から昇格するビンダー弟は、1月31日からのシェイクダウンテストに参加。シーズンのオープニングレースとなる3月6日の開幕戦カタールGP決勝レースに向けて本格的な準備を開始する。

WithU Yamaha RNF MotoGP Team Launch 2022

 

VideoPass(ビデオパス)』では、マレーシアとインドネシアで開催されるオフィシャルテストのコンテンツを配信