KTMのファクトリーチーム『Red Bull KTM Factory Racing(レッドブル・KTM・ファクトリー・レーシング)』は27日、サテライトチーム『Tech 3 KTM Factory Racing(テック3・KTM・ファクトリー・レーシング)』と合同でチーム発表会を開催。バーチャルローンチでオレンジとネイビーブルーを基調したプロトタイプマシン『RC16』のカラーリングを公開した。
参戦6年目は、26歳の南アフリカ人ライダー、ブラッド・ビンダーと27歳のポルトガル人ライダー、ミゲール・オリベイラを継続起用。チームマネージャーにフランチェスコ・グイドッティを迎え、テストライダーのダニ・ペドロサとミカ・カリオが開発作業を継続する。
ブラッド・ビンダー
「特に幾つかのことを選ぶのは難しいけど、過去2年間で多くのことを学んだ。毎年、独自の挑戦があると思う。最初に期待を少しマネジメントする必要があったけど、要求が大きすぎ、1戦でも早く達成しようと望んだことから多くのミスを犯してしまった。昨年は幾つかの状況を受け入れ、バイクをピットボックスに戻す必要があり、それは難しかったけど、多くのことを学んだ。タイヤをどのように温存するか、レースをどのようにマネジメントするかなど、カテゴリーの多くのことを学び、とても楽しかった。より速く走るために何をすべきかを理解して、3年目を始める。シーズンのスタートが楽しみ。これまで以上に準備ができている。」
ミゲール・オリベイラ
「昨年は4戦で大きな前進を果たした。優勝と3度の表彰台を獲得したのはとても良かった。その後に怪我を負ってしまい、後半戦は非常に厳しかった。決定的に学習曲線だった。一貫性に欠けていたことから、今年はそれを改善したい。限界に到達すること、レースを終えることを考えるのは決して容易ではない。毎戦でポイントを稼ぐことができれば、最終的なチャンピオンシップの結果は非常に異なることから、僕自身、そしてバイクとクルー全体の可能性を最大限に引き出し、結果に変換することを目指そう。」
フランチェスコ・グイドッティ(チームマネージャー)
「常に前年度よりも改善することが重要です。より良くするには、より一貫性のある結果、トップ5と表彰台を一貫して獲得する必要があります。ライダーを幸せにするために、結果を獲得するために、そして、適した自信とフィーリングを与えるために、バイクの開発が必要です。当然、バイクとプロジェクトの可能性を証明する必要があることから、彼らのポジションは重要です。」
「2人のライダーはこのカテゴリーで2~3年の経験があることから、おそらく、経験を利用するのに適切な時期かもしれません。既に優勝を挙げ、能力と可能性があることから、より定期的なところを見せなければいけません。KTMの過去5年間の結果は信じられないものです。KTMは0から始め、達成した結果は信じられないものです。この流れを続けたいです。」
ピット・バイラー(モータースポーツディレクター)
「2021年は我々のグループにおいて、これまでで最も成功したモータースポーツのシーズンでした。ロードレースのパドックに1年を通じて訪れたことは素晴らしいことで、『Moto3™クラス』と『Moto2™クラス』で勝利を挙げ、『MotoGP™クラス』では総合6位に進出しました。将来に向けて、我々全員のモチベーションが非常に高く、このようなプロジェクトを始めるとき、レースでの優勝を望みます。それは大変単純に聞こえますが、達成するには、非常に多くの関係者からの信じられないほどの努力を払います。我々はやり遂げました。困難な手段を学ぶ必要もありました。チャンピオンシップは非常にタイトであることから、週末に優勝を挙げた後の翌週末に公式予選2への進出を確保するためにファイトすることがありました。」
「我々の目標は、毎週末に一貫的になること、トップ5に進出すること、そして、シーズン終盤に表彰台を争うことです。これらをシーズンの目標に設定する必要があります。他のメーカーも野心的な目標を掲げることから、非常に高い目標だと承知していますが、チーム、ベース、バイク、ライダーは強いです。」
「2021年はミゲールの表彰台、ブラッドのホーム優勝、ペドロ・アコスタのタイトル獲得、中量級のタイトル争いといった素晴らしい物語が幾つもありました。2022年に何が起こるのか楽しみです。レースに勝つ手段、チャンピオンシップに勝つ手段も知っているライダーたちを起用します。適切なマテリアル、構造、チーム、状況を提供するかどうかは我々次第です。ファクトリーからの正しいバックアップに依存します。全てがまとまれば、ライダーたちは我々の目標達成を助けるでしょう。」
オリベイラとビンダー兄は2月5日からのオフィシャルテストに参加。3月6日の開幕戦カタールGP決勝レースに向けて本格的な準備を開始する。