プレミアクラスは、5日から2日間、マレーシアGPの開催地、セパン・インターナショナル・サーキットで昨年11月以来プレシーズンでは2度目、テスト禁止期間を経て今年最初のオフィシャルテストを開催。シーズンにエントリーする24名のレギュラーたちが初めて集結する。
ドゥカティ
11月にヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開催されたオフィシャルテストで総合1番手に進出したフランチェスコ・バグナイアを筆頭に、ジャック・ミラー、ヨハン・ザルコ、ホルヘ・マルティン、ルカ・マリーニは、テストライダーのミケーレ・ピロがシェイクダウンさせた『DesmosedicisGP22』に乗り込み、エンジンが重要なトラック、セパンでスピードを追求した完全に新しいエンジンを試し、エネア・バスティアニーニは、2021年型への乗り換え作業を継続。
オフィシャルテストとシェイクダウンテストでは、ロングエキゾースト、複数のエアロボディ、新形状のエアインテーク、更新されたホールショットが投入されていた。
ヤマハ
ファクトリーチーム2年目を迎えるファビオ・クアルタラロは、2021チャンピオンとして、テストを再開すれば、昨年6月に手術を受けた左膝のリハビリに専念してきたフランコ・モルビデリは回復具合を確認。終盤5戦に加入したアンドレア・ドビツィオーソは、開発において重要な役割を担うが、ドゥカティ機からの乗り換えが優先事項となることから、契約を更新したテストライダー、カル・クラッチローの存在が重要となる。
昨年11月のオフィシャルテストでは、9月のオフィシャルテストで投入されたバイクが準備され、新型スイングアーム、新型シャーシ、改良型シャーシ、改良型フロントフェアをテスト。クアルタラロはシーズン終了後にパワー、リアグリップ、アンチウイリーをリクエストしていた。
スズキ
佐原伸一と河内健の指揮の下、4年目を迎えるジョアン・ミル&アレックス・リンスの体制は、テストライダー、シルバン・ギュントーリと津田拓也のサポートを受け、トップスピードが時速330キロメートルに到達するセパンで、エンジンパフォーマンスの分野において、重要な更新があった『GSX-RR』をテスト。
昨年11月のオフィシャルテストとシェイクダウンテストでは、シャーシ、スイングアーム、燃料タンクカバー、サイドフェアリングなど斬新な変更が見られた。
ホンダ
2年間無冠に終わったが、11月のオフィシャルテストで投入したプロトタイプマシンは、ポル・エスパルガロ、アレックス・マルケス、中上貴晶から好評が与えられ、課題に挙げられたリアグリップが改善されると、フィーリングとラップタイムが向上。テールユニット、エキゾースト、シャーシ、エアインテークなど全体的な進化を果たしたが、最大のニュースは、マルク・マルケスの復帰。
シーズン3勝目を挙げた後、終盤2戦の欠場を強いられたが、2度目の複視から回復。2018年12月に左肩、2019年11月に右肩、2020年に右上腕骨を手術したことから、4年連続して通常のウインタートレーニングを実行することができなかったが、1月中旬から本格的なトレーニングを開始。今回のテストでは、右肩と右腕の回復と『RC213V』の開発を確認する。
KTM
2年前に初優勝を含む3勝を挙げ、8度の表彰台を獲得したことから、昨年はコンセッションの対象から外されたことが影響し、予想以上に厳しいシーズンを過ごしたが、11月と12月にヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでプライベートテストを実施。シェイクダウンテストには、2人のテストライダー、ダニ・ペドロサとミカ・カリオを招集し、最も目に見える改善、エアインテークやエアロボディなどのフィードバックとデータを収集。
新たに就任したチームマネージャー、フランチェスコ・グイドッティの下、右手首の負傷から回復したミゲール・オリベイラとサンデーライダーからの脱出を図るブラッド・ビンダーがテストプログラムを再開させる。
アプリリア
プレミアクラスで初表彰台を獲得し、マイルストーンのシーズンを達成した後、更なる飛躍に向けて、エンジン、シャーシ、エキゾースト、エアロボディなど大幅な変更を加えた2022年型『RS-GP』を開発。コンセッションの優遇措置を利用して、マーベリック・ビニャーレスがシェイクダウンテストとプライベートテストを実行。3日間のテストを経て、2日間のオフィシャルテストに挑む。
ルーキーライダー
3日間のシェイクダウンテストでは、昨年9月のオフィシャルテストに参加したことから、走行経験で上回るラウール・フェルナンデェスが1番手に進出。1月中旬に右手首を骨折したレミー・ガードナーもダニ・ペドロサの助言を受けながら順応作業を進めれば、マルコ・ベツェッキもバグナイアとマリーニのアドバイスをトラック上で実行しながら1分59秒台に進出。
飛び級のダーリン・ビンダーは、ステップ・バイ・ステップで乗り換え作業に取り組んだが、11月に新人勢の1番手に進出したファビオ・ディ・ジャンアントニオは、腹痛が原因で2日間の走行をキャンセルしたことから、テストプログラムの変更を強いられる。
ライブタイミング
テスト時間は、現地時間の10時00分から18時00分、日本時間の11時00分から19時00分まで。セッション終了後には、15分間のスタート練習時間が設けられ、オフィシャルウェブでは、リアルタイムで『ライブタイミング』を配信。
アフター・ザ・フラッグ
セッション終了の30分前、日本時間の18時30分から『アフター・ザ・フラッグ』を生中継配信。国際中継班によるテスト分析、インタビュー、トラックアクションを提供する。