プレミアクラスのオフィシャルテスト2日目、最終日は6日、今年10月に2019年以来3年ぶりの開催となるマレーシアGPの舞台、セパン・インターナショナル・サーキットで行われ、初日4番手だった最高峰クラス2年目のエネア・バスティアニーニが13ラップ目にオールタイムラップレコード(1分58秒303)を非公式ながら突破。2019年に記録されたオフィシャルテストのベストラップ(1分58秒239)を上回る1分58秒131のトップタイムをマークし初めてテスト総合1番手に進出した。
パフォーマンスを向上させたドゥカティ勢
1年落ちの『DesmosedicisGP21』を駆けたバスティアニーニは、25ラップを周回して1分59秒台を4回、1分58秒台を4回記録すれば、初日に2022年型の『DesmosedicisGP22』を初試乗した5人のライダーたちはパフォーマンスを向上。初日17番手のホルヘ・マルティンは27ラップを周回すると1分59秒台を4回、1分58秒台を4回記録。8ラップ目に0.112秒差の3番時計を記録した。
初日19番手のフランチェスコ・バグナイアは、49ラップを周回すると1分59秒台を9回、1分58秒台を3回記録して0.134秒差の6番時計。ハーフウェットコンディションの中で連続11ラップを実行すれば、初日5番手のヨハン・ザルコは47ラップを周回して0.282秒差の9番手、初日18番手のルカ・マリーニは37ラップを周回して0.299秒差の11番手、初日22番手のジャック・ミラーは38ラップを周回して0.514秒差の14番手に浮上。
アプリリアの両雄がロングランを実行
初日に印象的なパフォーマンスを見せたアプリリアの両雄。初日1番手のアレイシ・エスパルガロは、連続12ラップを含む35ラップを周回すると1分59秒台を最多の19回、1分58秒台を4回記録。初日終了後に宣言したように8ラップ目にレコードを突破して0.026秒差の2番手に進出すると、初日2番手のマーベリック・ビニャーレスは連続11ラップを含む38ラップを周回。1分59秒台を13回、1分58秒台を6回記録し、10ラップ目に0.130秒差の5番時計を刻んだ。
スズキは順調にテストプログラムを消化
初日3番手のアレックス・リンスは、37ラップを周回すると1分59秒台を12回、1分58秒台を最多の8回記録。31ラップ目に0.130秒差の4番時計を刻めば、初日7番手のジョアン・ミルは、35ラップを周回すると1分59秒台を11回、1分58秒台を4回記録。0.398秒差の12番手だった。
ファビオ・クアルタラロは総合7番手
初日6番手のファビオ・クアルタラロは、54ラップを周回すると1分59秒台を16回、1分58秒台を3回記録。12ラップ目に0.182秒差の7番時計を刻むと初日23番手のアンドレア・ドビツィオーソは55ラップを周回して1.153秒差の22番手。初日21番手のフランコ・モルビデリは38ラップを周回して1.234秒差の24番手。
ポル・エスパルガロがペースアップ
初日8番手のマルク・マルケスは、49ラップを周回して1分59秒台を3回、1分58秒台を1回記録。7ラップ目に0.201秒差の8番時計を刻めば、初日9番手のポル・エスパルガロは、連続10ラップを含む50ラップを周回。1分59秒台を17回、1分58秒台を2回記録して10番手。
初日12番手の中上貴晶は、42ラップを周回すると1分59秒台を8回、1分58秒台を2回記録。14ラップ目に0.476秒差の13番時計を刻み、初日15番手のアレックス・マルケスは、連続15ラップを含む最多の57ラップを周回して0.669秒差の17番手。
KTMの最高位はオリベイラの15番手
初日16番手のミゲール・オリベイラは、32ラップを周回して0.570秒差の15番手。初日14番手のブラッド・ビンダーは40ラップを周回したが、1分58秒台に届かず、0.885秒差の18番手。
マルコ・ベツェッキが新人勢の1番手を維持
初日10番手のマルコ・ベツェッキは、新人勢で唯一1分58秒台に進出。0.579秒差の16番手に進出すれば、初日13番手のラウール・フェルナンデェスは1.049秒差の19番手。初日20番手のファビオ・ディ・ジャンアントニオは1.066秒差の20番手。初日24番手のレミー・ガードナーと初日25番手のダーリン・ビンダーは、当地5日目に2分00秒台を突破して23番手と25番手。
ウェットセッション
ドライコンディションの中、テスト開始の10時00分から走行が始まり、12時には路面温度が45.8度まで上昇したが、13時35分から雨が降り始め、15時過ぎからは豪雨となったことから、複数のライダーたちがテストを終了。雨が止み、路面温度が34.2度まで低下したウェットコンディションの中、マーベリック・ビニャーレス、フランチェスコ・バグナイア、ヨハン・ザルコ、ポル・エスパルガロ、中上貴晶、ジャック・ミラー、アレックス・マルケス、ブラッド・ビンダー、アンドレア・ドビツィオーソがウェットテストを実施。マルコ・ベツェッキ、ラウール・フェルナンデェス、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、ダーリン・ビンダーがウェットを初体験した。
ロングラップ
アレイシ・エスパルガロは、連続12ラップを実行。1分59秒台を11回、1分58秒台を1回記録すれば、マーベリック・ビニャーレスは連続11ラップにトライして、1分59秒台を9回、1分58秒台を1回記録。ポル・エスパルガロは連続10ラップ(1分59秒台を9回)、アレックス・マルケスは連続15ラップ(1分59秒台を13回記録)を雨が降る前に実行。
フランチェスコ・バグナイアは、ハーフウェットコンディションの中で連続11ラップを実行した。
トップスピード
2015年10月にドゥカティ機を駆けたアンドレア・イアンノーネが時速339.6キロメートルの記録を樹立。1日目はジャック・ミラーとマルク・マルケスが時速337.5キロメートル、2日目はヨハン・ザルコとエネア・バスティアニーニが時速335.4キロメートルを刻んだ。
転倒
1日目は6度の転倒を記録。2日目はマルコ・ベツェッキとジョアン・ミルが15コーナー、ダーリン・ビンダーとアレックス・マルケスは2コーナー、中上貴晶は8コーナーで転倒。病院に搬送される負傷はなかった。
インドネシア初上陸
今年最初のオフィシャルテストに参加した12チーム24名のレギュラーライダーたちは、マレーシアのクアラルンプールからインドネシアのロンボク島に移動。3月20日に開催が予定されているインドネシアGPの開催地、マンダリカ・ストリート・サーキットを初めて訪れ、5日後の2月11日から3日間のオフィシャルテストを実施する。
リザルト
オフィシャルテスト1日目:1分58秒371(アレイシ・エスパルガロ)
オフィシャルテスト2日目:1分58秒181(エネア・バスティアニーニ)
オフィシャルテストベストラップ:1分58秒239(2019ダニロ・ペトルッチ)
ベストレースラップ:2分00秒606(2015ホルヘ・ロレンソ)
オールタイムラップレコード:1分58秒303(2019ファビオ・クアルタラロ)