1949年に初開催されたチャンピオンシップは、74年目の開催を迎え、史上最多となる全21戦を予定。新型コロナウイルスによるパンデミックの影響を受け、開催が延びていたインドネシアとフィンランドが開催日程に加わった。
インドネシア
1996年と1997年に首都ジャカルタ郊外のセントゥール・インターナショナル・サーキットで2年間開催された後、インドネシア観光開発公社がロンボク島にプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットを建設。
昨年11月にオープニングイベントとして、『スーパーバイク世界選手権』と『イデミツ・アジア・タレント・カップ』を開催すると、25年ぶりとなるグランプリ開催に向け、プレミアクラスは2月11日から3日間のオフィシャルテストを実施。
サーキットの所有者であるインドネシア観光開発公社は、国際モーターサイクリズム連盟、ドルナスポーツと協議の上、3月の初開催に向けて、サーキットの改修工事を実施する。
フィンランド
1962年から1981年まで、タンペレとイマトラの公道を利用したグランプリが開催されていたが、政府主導の下、首都ヘルシンキから北東へ約110キロメートルに位置するコウヴォラに新設サーキット、キュミリングを建設し、2019年8月にオープニングイベントとしてテストライダーによるプライベートテストを開催。2年連続して開催が見送られていたが、7月に41年ぶりとなる開催が計画されている。
ニューチーム
2015年にグレシーニ・レーシングとコラボを結成したアプリリアは、ドルナスポーツとの間で2022年から5年間の参戦に関して合意し、ファクトリーチームとして参戦を開始。グレシーニ・レーシングは、ドゥカティのサテライトチームとして活動を始める。
2012年から最高峰クラスに参戦していたエスポンソラマ・レーシングは、活動を軽量級に集中することなり、2021年にコラボを結成していたVR46は、ドゥカティのサテライトチームとして単独活動を開始。
2019年から3年間参戦してきたペトロナス・ヤマハ・セパン・レーシング・チームは、昨シーズン末に活動を終了。そのDNAを継承したウィズユー・ヤマハ・RNFは、ヤマハのサテライトチームとして参戦を始める。
中量級には新たなチームが誕生。ペトロナス・スプリンタ・レーシングは活動を終了させたが、『Moto2™欧州選手権』に参戦していたVR46・マスターキャンプ・チームが、ヤマハのサプライチェーンチームとして参戦を開始。
軽量級は、ペトロナス・スプリンタ・レーシングとグレシーニ・レーシングが活動を終了させたが、スペインのヘルメットメーカー『MT HELMETS(MTヘルメット)』とスペインの専門学校『Motor & Sport Institute(モーター&スポーツ研究所)』がコラボを結成したMT・ヘルメット‐MSI、イタリア連盟のチームとして誕生し若手の育成を目的に『Moto3™ジュニア世界選手権』に参戦していたチーム・MTA、プレミアクラスに参戦経験がある北アイルランド人ライダー、マイケル・ラバティがオールブリティッシュとして結成したビジョントラック・レーシング・チームが新規参戦する。
ニューライダー
最高峰クラスの新人は5人。中量級から王者レミー・ガードナー、総合2位ラウール・フェルナンデェス、総合3位マルコ・ベツェッキ、総合7位ファビオ・ディ・ジャンアントニオが昇格。軽量級から総合7位ダーリン・ビンダーが飛び級すれば、総合18位バレンティーノ・ロッシが引退。総合20位イケル・レクオナはスーパーバイク世界選手権、総合21位ダニロ・ペトルッチはダカールラリーとモトアメリカに転向。
中量級の新人は10人。軽量級から王者ペドロ・アコスタ、総合6位ニッコロ・アントネッリ、総合12位ジェリミー・アルコバ、総合16位フィリップ・サラッチ、総合19位ガブリエル・ロドリゴが昇格。
スーパースポーツ世界選手権からマヌエル・ゴンザレス、モトアメリカからショーン・ディラン・ケーリー、Moto2™欧州選手権からケミン・クボ、Moto3™ジュニア世界選手権からゾンタ・ファン・デン・グールベルク、MotoE™ワールドカップからアレッサンドロ・ザッコーネが新規参戦。
軽量級総合5位ロマーノ・フェナティは2018年以来4年ぶりに中量級に復帰すれば、総合11位チャビ・ビエルゲと総合28位ハフィス・シャーリンはスーパーバイク世界選手権、総合19位ステファノ・マンツィ、総合26位ニコロ・ブレガ、総合31位ロレンソォ・バルダッサーリ、総合34位ヤリ・モンテッラはスーパースポーツ世界選手権、総合23位エクトル・ガルソはMotoE™ワールドカップに転向。総合22位トーマス・ルティは現役から引退。
軽量級の新人は11人。レッドブル・ルーキーズ・カップ、Moto3™ジュニア世界選手権、イデミツ・アジア・タレント・カップからマッテオ・ベルテッレ、エリア・バルトリーニ、ダビド・ムニョス、ジョエル・ケルソ、マリオ・スルヨ・アジ、 古里太陽、ディエゴ・モレイラ、ダニエル・オルガド、イバン・オルトラ、スコット・オグデン、ジョシュア・ワットリーが昇格。
2018年にスーパースポーツ300世界選手権でタイトルを獲得したアナ・カラスコが7年前の2015年に所属したチームから復帰すれば、総合25位國井勇輝は全日本選手権、総合26位マキシミリアン・コーフラはスーパースポーツ世界選手権に転向する。