『MotoGP™クラス』は2日、第6戦スペインGPの開催地ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトでオフィシャルテストを実施。気温が21度まで上昇したドライコンディションの中、第5戦ポルトガルGPの転倒で右手を負傷したラウール・フェルナンデェスを除く、レギュラーライダー23人と2戦連続してワイルドカード参戦したアプリリアのテストライダー、ロレンソォ・サバドーリが現地時間10時から18時まで、テストプログラムに取り組んだ。
中上貴晶が転倒
インディペンデント勢の最高位となる今季のベストリザルトに進出した中上貴晶は、17ラップ目の1コーナーで転倒。メディカルセンターで検査を受けた結果、骨折がないことが確認されたが、第2戦インドネシアGP後のトレーニング中に負傷した左膝の靭帯を再び痛めたことから、バルセロナ市内の大学病院で『MRI(磁気共鳴画像)』による精密検査を受けるためにテストを打ち切った。
ホンダ
ホンダ勢は2022年型の理解度を高める目的で積極的に周回を重ね、今季の最高位となる4位に進出したマルク・マルケスは、2021年のエアロボディを含む3機を準備。セッティングを試しながら60ラップを周回すれば、ポル・エスパルガロは、グリップが低下した際のパフォーマンスを向上させる目的で中古タイヤを装着。ジオメトリーの調整にも取り組んで最多の85ラップを周回。アレックス・マルケスは、技術的な問題が発生したことから1コーナーでホンダ機をストップさせたが、80ラップを周回。
ドゥカティ
今季初優勝をフランチェスコ・バグナイアは、第5戦ポルトガルGPの転倒で強打した右肩の痛みがあり、昼食前に24ラップを周回してテストを終了。1つのセットアップを試すと、ジャック・ミラーは幾つかのコンフィグレーションとジオメトリーを試しながら53ラップを周回。
転倒リタイアを喫したヨハン・ザルコは、2週間後に控えたホームグランプリを前に54ラップを周回。1コーナーで転倒したが公式予選2の6番時計を上回るトップタイムをマーク。
今季2勝を挙げたエネア・バスティアニーニは、ドゥカティ・コルセから供給されたデスモセディチGP22のフロントカウルをデスモセディチGP21に搭載。エアロパッケージを比較検証する機会となれば、ルカ・マリーニは、一貫性を追求するためにセットアップを試し、様々なポジショニングにもトライした。
ヤマハ
新しいフロントフェンダーと新しいスイングアーム、より大きなブレーキディクスを準備。ポイントリーダーのファビオ・クアルタラは、セッションスタートと同時に走行を開始し、幾つかのセッティングを試しながら78ラップを周回して3番手に進出すれば、フランコ・モルビデリは、ウォームアップ走行で見つけた新しいセッティングから得たグッドなフィーリングを確認。83ラップを周回した。
チームディレクターのマッシモ・メレガリは、5月下旬の第8戦イタリアGPから新しいエアロパッケージを投入することを明かした。
アンドレア・ドビツィオーソは、ヤマハ機に適応するライディングスタイルを追求しながら幾つかのセッティングや細かい作業を進めて66ラップを周回。ダーリン・ビンダーは、異なるセットアップを試しながら54ラップを周回。2度の転倒を喫したが、怪我はなかった。
スズキ
新しいフロントフォークとスイングアームのテストプログラムに取り組み、ジョアン・ミルは66ラップを周回。アレックス・リンスは67ラップを周回した。
アプリリア
コンセッションが剥奪されたアプリリアは、更なる前進に向けて、サスペンション、電子制御、スイングアームのテストプログラムに着手。アレイシ・エスパルガロは46ラップを周回すれば、マーベリック・ビニャーレスは、7コーナーで転倒、1コーナーで技術的な問題が発生してアプリリア機をストップさせたが59ラップを周回。テストライダーのロレンソォ・サバドーリは、週末のテストプログラムを継続したが、エンジンが破損した。
KTM
ラジカル的に形状が異なるエキゾーストを準備。ブラッド・ビンダーはジオメトリーとフロントフォークのテストプログラムに着手し、8コーナーで転倒を喫したが58ラップを周回。公式予選1の5番時計を上回り、2番手に進出すれば、ミゲール・オリベイラはセットアップを試して65ラップを周回。レミー・ガードナーは、45ラップ目の4コーナーで転倒した際に左手の小指と背中を負傷。次戦に向けて回復に努める。
フランスGP
次戦はルマンのブガッティ・サーキット。5月13日に初日、14日に公式予選、15日に決勝レースを開催。
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