モータースポーツの専門サイト『motorsport.com』は、ヤマハ・モーター・レーシング・マネージングダイレクター兼チームプリンシパルのリン・ジャービスが『スーパーバイク世界選手権』でタイトルを獲得したトプラック・ラズガットリオグルを来季起用する可能性に関して言及したインタビューを掲載。6月に『YZR-M1』を初試乗する。
「(タイトル獲得のご褒美と可能性を評価する)両方だと言えるでしょう。昨年チャンピオンシップに勝ったことは、素晴らしい偉業でした。ヤマハにとっては、2009年以来のタイトル獲得だったことから重要なことであり、大変感謝し尊敬しています。」
「『M1』をテストすることは、以前から検討しており、ようやく、実行します。我々のチャンピオンシップも彼のチャンピオンシップもシーズンの終了が遅かったことから、上手く行きませんでした。早い時期に実行できなかったことには、多くの理由がありました。そして、最初のコンセプトが変更され、『MotoGP™』に転向することが考慮される1人となったことは確かであることから、今では別のコンセプトになりました。」
「転向するつもりなら、一刻も早くすべきだと彼に伝えました。今年で26歳になることから、『MotoGP™』に参戦するなら、早く転向すべきです。だから、『M1』のシリアスなテストを行うことが何よりも良いのではないでしょうか?」
「彼のために6月にテストを予定しています。チームとして彼を支え、1日を通じてテストを実施します。どのようなパフォーマンスができるのを確認する最初の機会となり、プレミアクラスでも決定的に有能なライダーになれると思います。」
「問題は、スーパーバイク世界選手権に参戦する契約を締結していることです。当然、誰もがファクトリーチームに加入することを望みますが、もしかしたら、2023年には、その機会がないかもしれません。その場合、我々が唯一提供できることは、ファクトリー契約でサテライトチームから参戦することですが、そのことを話題にするのは、時期尚早であり、関心あるのか、受け入れるかを話すには、時期が早すぎます。彼は2022年以降もヤマハ・ヨーロッパと契約を締結していると思います。」
「スーパーバイクに長く参戦することもできます。ジョナサン・レイのようにグッドなキャリアにする多くの手段があります」と説明。
トプラック・ラズガットリオグルは、6月にヤマハとマーベリック・ビニャーレスが契約期間を短縮し、2021年末で終了することを発表した際に、後任候補の1人に浮上したが、7月にヤマハ・モーター・ヨーロッパとの間で2022年から2年間の参戦に関して契約を延長。
契約を更新した後、ポイントリーダーのジョナサン・レイを猛烈に追い上げ、熾烈なタイトル争いの末、最終戦でチャンピオンに輝くと、年明けにはソーシャルメディアを通じて、2023年からの『MotoGP™』参戦を熱望。チームディレクターのマッシモ・メレガリは、マレーシアで開催されたオフィシャルテストの際に、テストを計画していることを明かしていた。
また、リン・ジャービスはドイツのモータースポーツ専門サイト『speedweek.com』のインタビューに応えた際に、一部のメディアで報じられたフランコ・モルビデリの去就に関して、「2023年もファクトリーチームの一員です」とサテライトチームへの移籍や契約解除の噂を一蹴。
「通常の状況だと考えれば、今年はマーベリック・ビニャーレスが我々と共にファクトリーチームから参戦しなければいけません。しかし、フランキーは彼に置き換えられ、パフォーマンスはファビオ・クアルタラロに近くなければいけません。直ぐに改善されることを期待します。」
「フランキーは速いです。速くなれることを知っていますが、マジックとフィーリングを再発見する必要があり、同時に我々はバイクの戦闘的を高めようと努力しています。そのことが彼にも役立つと確信しています」と、本来の能力を再び発揮できることを願い、全面的に支援することを説明した。